悲しい夢

今日、夢を見た。
まだ給食の現場勤務していた時の夢。
2つの事業所を掛け持ちしていた。
私はそこの責任者だったんだろうか?
そこでイベントをやるみたいで、あさから仕込みをしていた。が、どうにも食材が足りない。
しかも、さらにクライアントからミックスサンドを数種類作って欲しいとオーダーが。
冷蔵庫を見たら、必要な食材が足りない上に、在庫野菜は全て萎びてしまっている。
もしかして、必要な分を発注していなかったのか?!
担当の栄養士の子もハッと気付いた様子。
どうやら、ここはしばらく営業していなかったらしい。
あわてて買い出しを依頼するも、段取りが悪くて、「あーレタスもないんだよね?!どうしよう」そんなことの繰り返し。
しかも新しく納品された食材は、離れた場所にあるもう片方の事業所にしかない。
あわてて私も取りに行く。
でも、もう時間は11時すぎてしまってる。
どうしよう、なんにもできてないのに…!!
半泣きになりながら荷物を運んでいたら、すこし離れた場所に、調理師のあの人がいた。
彼は、私の大好きだった人。
そして、たくさん愛してくれた人だった。
同じ職場で、ずっと頼りになるスーパーマンみたいな調理師だった。
思わず声を掛けた。
「すみません!間に合わないんです、助けてください!!」
黙って作業を手伝ってくれた。
そして、私も割卵作業などをすすめるけど、やっぱり小さいボウルしかない。
「だめだ、これじゃ10個しか入らない。大きいのとってくださーい!!」急がなければ…
でも、彼がきてくれたから、きっと大丈夫。

焦る気持ちがそんな風に安心感に変わった時、彼が後ろから首筋にキスをしてくれた。
あの、ヒゲが生えてチクチクする感触。
間違いなく、彼だった。
優しく話しかけてくれる。
他の従業員の人にも、わたしのことを紹介してくれる。
あぁ、やっと笑顔になれた…
……
そんなふうに思った時、目が覚めた。
なんで…
わすれてなんかいないよ…
どうして急にやってきたの?
また悲しくなっちゃうじゃん……

彼は去年の秋に亡くなってしまった。
癌だった。
最後まで、わたしを抱きしめて、大丈夫って言ってくれた。
それなのに。
私は「ごめん、もう帰るから、ごめん」
それしか言えなかった。
どうして、大好きとか、愛してるよとかいえなかったんだろう。

今でも会いたいよ。

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