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EACH TIME

3月21日、大滝詠一『EACH TIME 40th Anniversary edition』が届けられた。

昨日は各SNSで様々な反応があり嬉しい限りだ。私よりも上の世代は『EACH TIME』と共に青春を過ごしているし、下の世代は発売当時生まれてなかったという人もいるだろう。それだけ幅広い世代に聴かれているのが凄い、私はというと発売日の1984年3月21日は小3の進級を控えていた頃だ。当然大滝詠一の存在は知らなかった。それよりまだ始まったばかりの宇宙刑事シャイダーに夢中な小学生だった。何しろ情報がないのだ。ラジオ日本もノイズまみれで聴く習慣はなかったし、ましてや大滝詠一はベストテンのような歌番組にホイホイ出るような歌手じゃなかった。とは言え、
松田聖子「風立ちぬ」、薬師丸ひろ子「探偵物語」、森進一「冬のリヴィエラ」、小林旭「熱き心に」

などの曲は耳にしていたので、知らずうちに大瀧詠一サウンドに取り憑かれていたのである。私が大滝詠一を知ったのは高校生になってからだ。1992年、山下達郎のサタデーソングブックというラジオ番組でその名が挙げられていたので気になってチェックした。既に"ご隠居"と呼ばれる存在になっていた。しかしその時代はまだ気の効いた初心者向けオールタイムベストがなかったので何から聴いていいかわからなかった。私がチョイスしたのは1985年にリリースされた『B-EACH TIME L-ONG』だった。

ベストなのにかなり聴きづらいアルバムだったと記憶している。イントロが長く歌がなかなか始まらないのだ。高校生の私には早かった。初めて聴いた『A LONG VACATION』(1989年リリースCD盤)には「さらばシベリア鉄道」が収録されていなかったのもトラウマだ。『EACH TIME』は不肖ながら一番後回しにしたアルバムである。ゆえに思い入れがないし大した知識も持っていない。「Bachelor Girl」も稲垣潤一の曲として聴いていた。

もう10年以上聴いているはずなのに曲順も覚えられないし未だに色んな発見がある。だからこそ愉しめるアルバムなのかもしれない。

大滝詠一『EACH TIME 40th Anniversary edition』

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