【彼になった彼女】14話 実感

泣いたことで、彼女がいないという実感が、じわじわと現実味を帯びてきた
泣きつかれて寝てしまうまで泣いたのに、それでも涙は枯れることはなく、
ご飯を作りながらまた涙が流れ落ちる

夢か現実かわからず、モヤモヤしていた気持ちが整理されて、
自分の感情が落ち着いてきているのがわかる
この現実があまりに重すぎて、今にも逃げ出したくてたまらない

彼女がいないこの世界
俺はどうやって生きていけばいいのか
彼女がいない世界なんて考えられなかった
ずっと一緒に年をとっていくものばかり思っていた
彼女と出会う前の俺はどう、だっただろう・・・

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