見出し画像

"あり方"の美しさを追求する女性バーテンダー高橋 直美さん

「I.B.A.ワールドカクテルチャンピオンシップ」において世界一に輝いた高橋直美さん。日本人女性として初の快挙を成し遂げた高橋さんにお話を伺いました。

高橋 直美さんプロフィール
出身地:高知県
主な活動地域:銀座
経歴:18年
現在の職業および活動:バーテンダー
座右の銘:なし

Q:どのような夢、ビジョンを持っていますか?

高橋さん(以下敬称略):女性が凛としてかっこよく働ける環境を創り出したい、そしてそこから何かを産みだしていきたいと思っています。
 最初バーテンダーの仕事を始めた時は自分が女性であることに対して、お客様に申し訳ないな、という気持ちを抱くことがありました。しかし女性同士で働くことに刺激を受けてきた経験から、女性のお店をやりたいと思うようになり、これからもかっこいい女性が増えていくといいなと思っています。
 そして、今まではバーテンダーとして技術を高めてきたけれど、これからはバーテンダーとしての自分そのものを楽しんでいきたいと思っています。

Q:そのための目標計画はどのようにたてていますか?

高橋:自分の人生をかけてバーテンダーとして生きて行きたいと思っているので、いつまでにというよりは最後までやり続けたい、走り続けたいと思っています。
 これから先、何かやるとか違うことをやるというイメージではなく、今やっていることを磨き続ける、今はバーテンダーとしてスタートラインに立っている感じがしています。今二人の後輩とともに一緒に働いていますが、一番はガスライトに憧れて自分のもとで修業したいと言ってくる後輩たちを育てていくこと、が目標といえるかもしれません。

Q:バーテンダーを目指したきっかけは何でしたか?

高橋:20才からお酒を飲む中で色々なお酒があることを知り、お酒の詳細が気になるようになりました。22才のころに軽い気持ちでバーテンダーの仕事をやってみました。当時女性バーテンダーは全体の1割ほどしかいませんでしたが、素敵な世界、大人の世界と感じカクテルも綺麗なところからどんどん魅了されていきました。
 最初は興味本位でしたが、ホテルで働いているときにバーテンダー技能競技大会というのがあることを知り、それにでてみたい!と思い技術指導をしてもらいながら本格的にバーテンダーとしての技術を磨くことになりました。

Q:たくさんの大会に出て優勝もしていらっしゃいますが、その中でどのような出会いや気づきがありましたか?

 高橋:バーテンダーという職業は人との出会いを楽しむ職業です。お客様との会話が増えると期待に応えたくなり人格・人柄、傾聴のスキルが磨かれていきます。
 最初はバーテンダーというよりもお酒に興味がありただお酒を作ることが楽しかったのですが、今は仕事を通して色々な方々との出会いによって成長できることが楽しいと思えています。
 大会に関しては日本の大会のレベルが高いので世界に向けてもそれ以上やることは無く、むしろ世界に受け入れられる部分を自分で見つける作業が必要なことに気が付きました。例えば日本は技術だけど、世界はパフォーマンスが重要にもなってくるのでストイックな部分だけではないということ、そしてカクテルの名前なども。いいなと思うだけでなく、人に受け入れられるものに納得するまで考えなくてはならない。大会も一生懸命練習したとしても受け入れられて優勝しなければ報われない。だから独りよがりではいけないなということに気付いていきました。

Q:高橋さんにとってお酒とはどういうものですか?

高橋:人と人が繫がるツールだと思います。そして自分の分身、自己を表現したもの、パートナーでもあり、自分が飲むときは癒しでもある、そんな存在です。お酒にはその種類ごとにそれぞれの歴史があり、人の人生があります。そこに想いを馳せながら創造性をかきたてられる・・・そんなところもとても魅力です。



ありがとうございました!高橋さんの提供するお酒が飲める”ガスライトイヴ”は以下のHPからご覧になれます。

【編集後記】
 インタビューを担当した岩田、福井、森です。とてもノスタルジックな雰囲気の中、スタッフの気配りも行き届いていて心満たされるひと時を感じられるお店”ガスライト EVE”にてインタビューを行わせて頂きました。タキシード姿のかっこいい高橋さんにお会いした時に凛とした日本女性の心を感じました。そして熱中できるものに出会えて自分は本当に幸せだと語る高橋さんの笑顔がとても印象的でした。今回は今まで積み重ねてきた数々の経験などの貴重なお話をたくさん聞くことができてとても嬉しかったです。ありがとうございました!

この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?