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結論、バブはサンダルウッドとユーカリと森の香りが良いよねって話(ではない)

「かーちゃん!バブで水切りできるかなー?」

長男が風呂場から叫ぶ。

「出来ひんやろー、やりなやー!」

私も叫ぶ。

ぽちゃーん、カツーン!

壁にバブが当たった音が聞こえる。

カツーン!

再び音がする。

どうやら一緒に入っていた次男が真似をして、拾ったバブを壁に投げたらしい。

「だから言うたやろ!」

私は、さらに続ける。

「(次男)が真似するやろ!?そんな小さいお風呂で水切りなんか出来ひんねん!」

「えー、そんなんわからんやん」

長男が食い下がる。

「やらんでもわかるわ!やめなさい!」

諦めたのか、静かになった風呂場の方を見ながら私はふと、思ってしまった。

…ホンマか?

ホンマに出来ひんのんかな?

大人の私は、経験則から瞬間的に「無理!」と切り捨てたけど。

私自身、風呂場でバブを使って水切りしたことは一回もない。そんなの、考えたこともない。

だから…ホンマのホンマ、実際には

「やってみんと、わからん」

が正解なのだ。

子どもは好奇心のカタマリだ、とよく言われる。

大袈裟かもしれないが息子は、私の反対を押し切って自分の好奇心を優先した。

だって本当に「やってみんと、わからん」から。

大人になると、

「やらんでもわかる、たぶん失敗する」

と思ってやらなくなる。

でも、それってホンマなんか?

ホンマに失敗するんかな?

自分が何かやろうとする時に、「無理」だの「間違ってる」だの「やめとけ」だの言う人

本当にソレ、やったことあるの?

さらに言うと、仮に自分の経験を元に「出来ない」って言う人がいても、それはあくまで

【その人が、その人の方法でやって、出来なかった】

だけじゃない?

世にはいろんなことを教えてくれる人がいる。

上手くなる方法、成功する方法、好かれる方法、選ばれる方法…

反対に、

失敗する方法、やらない方がいい方法、嫌われてしまう方法、選ばれなくなってしまう方法…

でもその方法は、【教えてくれる人がそう思ってる】ってだけ。

どんなに頑張ったってみんな人生は1回きりで、たくさん努力して成功した人も、裏技みたいなチートな方法で成功した人も、結局【その人の人生1回だけでの経験】でしかない。

「イヤ、こちらのデータは100万人の経験に基づいています」って言われたとしても

その中に私は入ってない。

だから自分が立てた仮説は全て、

自分で「やってみんと、わからん」のだ。

そう思ったら少し気が楽になった。

最近、マニュアル本やノウハウ系の動画の見過ぎなのか、自分のやっていることに疑問を持つことが増えていた。

これで上手くいくのか?

失敗はしたくないけど、本当に自分は、この方向に進みたいのか?

子どもみたいに好奇心をむき出しにして「やってみんと、わからん」で1回やってみる方が絶対楽しい。

もし失敗しても、

「あー、あかんかったかぁ〜」って言うてやめてもいいし、もう一度やり方を変えてやってもいい。

たとえ、その道のプロが「無理でしょ」って言ったって。

日本国民全員が「出来ない」って言ったって。

私が成功するか失敗するかは、私にしかわからない。

「外野はうるせぇ、黙ってろ。」なのだ。

些細なことから壮大に考えを広げた後で、少し長男に申し訳なくなった。

子どもの好奇心くらい、ノリよくやらせてやれば良かったかもしれない。

「なぁ、お風呂では狭くてムリかもやけど、川とかプールならワンチャン水切り出来るかもね。」

叱ったことなど忘れたかのように、しれっと風呂上がりの長男に声をかけてみる。

「え!マジ?!やってみる?!」

嬉しそうにはしゃぐ長男。諦めたんちゃうんかい!

「あ〜、川もプールもバブ入れたら汚れるからあかんわ!やっぱムリ!」

「えー、もーそれやったら海とかどう?海やったら広いから、ちょっとくらい汚れても良いんじゃな〜い?」

「イヤ、海も魚おるし汚したらアカンやろ!大きくなってお金持ちかユーチューバーかなんかになって、プール貸し切って自分でやり!」

「なんや、おもんないー」

おもんない親でごめんよ!

君は面白く育ってくれぃ。

(2022.9.6ブログ投稿分)


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