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2/4(土)琥珀の時間でした。


ピアノ鼓緒太(こおた)さん
クラリネット伊藤はるかさん
バスクラリネット古川邦彦さん
3人の名前の頭文字を合わせて
「こはく」

 毎回趣旨を変えてのコンサートをされるこのトリオの今回の題材は一部にクラシック、
二部に鼓緒太さんが童話・雪の女王のために作編曲した組曲「雪の女王」の演奏と朗読のコラボ。



その朗読を担当させて頂きました。
今回初めて知りましたが「雪の女王」は小さな童話ではなく、愛するカイを救うため旅に出た勇敢な少女ゲルダの冒険大作であり、その旅路には様々な景色や心象風景、個性的な登場人物達が登場します。

 今回、私が物語を読み、御三方がそのシーンを音楽で描き、また物語を読み、音楽で描く、という追いかけっこの形で物語を進めました。  

分厚い原作本を数ページのテキストに書き直されたのも作曲・鼓緒太さん御本人で、
膨大な物語から厳選した表現を音楽に描き変えて細密画のように表現されていること、
古川さんとはるかさんがそれを作曲者と同じくらい理解して震えるようなニュアンスまでも絵筆のように演奏で立ち上げていらっしゃることに初回リハーサルから驚きっぱなしで、

音楽って、クラシックって、たった3人でこんなにも情景を心情を描けるものなのかと衝撃で、
この音楽の為の朗読ってどんなものにするのがいいのだろうかと考えるのはとてもチャレンジングでワクワクするものでした。


伊藤はるかさんが作ってくださった朗読テキストの装丁。
想いが入っています。

鼓緒太さんは演奏しながら朗読も隅々まで聞いていてくださり、大切にしたい言葉のニュアンスや、見えている景色について細かく指示を出して教えてくださり、それを聞いて古川さん、はるかさんもさらに膨らむイメージについて沢山のヒントをくださって、私自身も自由に動けるようになり、リハを重ねるごとに物語とキャラクターの解像度が上がって行くことが楽しくてなりませんでした。

 もとは舞台役者になりたかった私は、演劇からすっかり離れたつもりでもラジオパーソナリティや、芝居とJAZZライブを合わせた企画や、なんとなく演劇に寄った事をする機会がこれまでもありました。

それをずっと見知ってくれていたおむすびJAZZの渚さんが、おむすびシアターbarシモキタに朗読と歌で出演させて下さったのが昨年のこと。
役者として3回も出演させて頂きました。
それを見知ってくれていたはるかさんが、声を掛けて下さり
今回の貴重な機会を頂いた次第なのですが、
巡り合わせとは予期出来ないもので、昔の自分にお前はいつか素晴らしい場で朗読をするのだよと言っても全然信じないだろうなと思います。

鼓緒太さんの楽曲は風景の色や、光が反射する様子や、その物の硬さや柔らかさや温度までも感じるのですが(すごい、、)
曲を作る時にどんな風な物が頭の中に鳴ってるのですかと質問してみて納得でした。

また、深い層になった魅力的な音色であんなにも自由自在にこちらを包んでくれる古川さんのバスクラリネットを真横で聞き続ける事ができたのは役得でした。

いつもブラパイでご一緒する伊藤はるかさんの、クラシックの顔を初めて見せてもらえることを今回1番楽しみにしていました。そして、今回1番印象的だったのは、優雅にクラシックを演奏するはるかさんからめちゃめちゃ強くジャズを感じたことです。
これは不思議で、なんというか、セクシーな体験でした。

しなやかにうねって支えるバスクラリネットにB管のクラリネットが挑んでピアノがそっと華やかに包んでいる、という感じ。

 朗読と芝居の違いについて去年から考えているのですが、朗読はもしかしたら芝居より自由で、だからこそ難しいものでもあって、音楽と組み合わさった時にはその面白さと可能性がぐんと増すのだと思います。


 どんどん長くなってしまう💧

様々な衝撃をもらったすごく楽しい共演でした。
琥珀の皆さま、そして気にかけてくださった皆様にも、本当にどうもありがとうございました!



写真は、終演後と、古川さんからセルマーの白湯✨と、鼓緒太さんに頂いた美しいお茶!

#鼓緒太
#伊藤はるか
#古川邦彦

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