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2023年振り返り・コロナ後遺症と身体の事をまとめてみます



2023年を振り返ると
学生という学びのある環境にいるのだから
音楽についての事がまず出て来そうなものなのですが、
コロナ罹患からの後遺症で大変だった2022年以上に今年は身体と向き合った年で、そちらの方が印象的です。



 2022年8月に罹患して以来ですから、1年半も後遺症が続いていますが
それでも昨年とは比べものにならないくらい状態が良くなったのでこんな風に文章にできています。

 伝わりにくいし、長過ぎるし、あまり後遺症の事を言いたくない気がして私も表にしないようにしてきているのですが、
長く苦しんでいる人は自分含め沢山いるのが現実だと思います。
見た目に分からないので自己申告がしにくく、だからキツくても無理して頑張ってしまい、倒れそうな状態でも「なんか顔疲れてる?」くらいにしか見えないのがこの病の苦しいところです。


 先日、仕事納めのライブに向かう準備をしながら、昨年12月は七条トラッドジャズ出演の為に泊まらせてもらった京都のホテルで
後遺症による抜け毛で排水溝を詰まらせ、
バスタブの底一面が黒くなる程抜けた大量の髪をふらふらしながら真夜中に1人で掃除していたことをふと思い出し、
(排水溝の小さなホテルのお風呂で初めて抜け毛の量を目の当たりにしました。見ないようにしてたけど毎日こんなに大量の髪が抜けていたと知りました。)
今はそれもすっかり治っていることを思うと
やはりいろいろなことが1年で大分ましになったのだなと実感しました。




 体調不安、体力不足、立てない時もある倦怠感、そしてステージで思うように振る舞えない不安が続いた事から昨秋、鬱と軽度のパニック障害を併発し、以来ずっと心療内科の薬に助けてもらっていました。
コロナ後遺症のある身体で生活する中で鬱を発症する人はとても多いそうですが、あの心身の状態でいつも通りの自分を営もうとしたらそうなるよなと思います。


パニック障害については、
昔は単に己の心の弱さだと思って恥じていたあの胸の痛さや息切れや呼吸困難に、今は病名が付いていてしかも薬で改善できるのだと知りました。衝撃でした。
もっと早く知りたかったなあ。

そんなわけで今年に入ってからもなかなかに重たい冬と春を過ごしていましたが、夏前には薬なしでも大丈夫になり今秋頃からは少しずつ「身体と向き合って一から立て直してゆこう」と考えられるようになりました。
そういう意味では今年は前半と後半で全く状態が変わった、改善された年でした。



 今の自分が向き合うべきは「体力作り以前のフェーズにいる自分」なんだと理解するのにはかなり時間がかかりました。
それまではちょっと動けそうな気がするとすぐ筋トレやランニングを再開しては体調を崩すという事を繰り返していたのですが、
どうしても焦ってしまっていたんですね。


今は整体で学んだ体操をしたり、歩く量を増やしたり、以前の自分だったら“弱気なトレーニング”と思ってすっ飛ばしてしまいそうな事を大切にやっています。
そしてそれに効果を感じています。
現状に合ってる事をするってこういう感じなんだなと毎日身体が教えてくれるサインを受け取ってはそれに応えてゆく日々です。


 この1年半は、お声掛け頂いたお仕事のいくつかを体調の不安定からお断りしていました。申し訳ない気持ちが沢山ありますが、「熟考の結果断る」という決断と行動は自分の身体の為の選択をする修行であったとも感じます。 

以前の自分だったら不安が多少あっても全て受けて、その分発生する無理は身体に全部飲ませていたはずで。
そして時差を伴って心身に現れるその無理の結果にまた深い痛手を負っていたはずで。
長くいい歌を歌い続けるためにはそんなこと絶対してはいけないと今は分かります。

 この1年半色んな思いを経験し、失敗して人に迷惑をかけもしました。
でも身体と向き合うことに投げやりにならなかったこと、逃げなかったことだけは自分を褒めていいなとここまで書いて思います。

 後遺症によって身体に対する意識が大分変わりました。 
焦らず向き合い続け、上手くいけばもしかしたらコロナ前よりも身体の状態をよく出来るかも、そうしたらもっといい歌を歌えるだろうな。
そんな風に今は思えていて、
昨年の体調どん底な私からしたら今の状態は信じられないくらい良いものです。

「何が幸いするか分からないものです」
って、もっと大声で言えるように
引き続き身体と向き合って、地道な身体づくり(体力作り以前のこと)をしてゆきます。

色々な方に心配をお掛けしています。
口に出さずとも、心配してくださっている方、どうもありがとう。
私の様子を私よりも見抜いて、心配しながらも歌を聞いて支え、いつも応援してくれている方、本当にありがとう。
ありがとうございます。


そして、この1年半の間
何があってもとにかく歌だけは歌わせ続けてくれた
私の身体と喉に私はもっと感謝をします。



 後遺症を抱えて生活してる方、
どうかお互いに、共に、良い方向に向かいましょうね。

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