ラストナイト・イン・ソーホー


監督
エドガー・ライト
出演者
トーマシン・マッケンジー
アニャ・テイラー=ジョイ


Blue-rayディスクにて自宅で鑑賞。


上京物語としての序盤

トーマシン・マッケンジー演じる、18歳のエロイーズは、60年代カルチャーが大好きな女の子。

そんな彼女は服飾学校へ通うために田舎町から大都会ロンドンへ。

ロンドンへ着くと、タクシーの運転手すら危険な人物なのではないかと怪しく見えてしまう。


ルームメイトと挨拶するも、すぐに合わないと分かる。

初日から寮の生活に馴染めず、すぐに寮を出る決断をするエロイーズ。


ここまででも、エロイーズの上京物語として非常に面白く観れる。このまま女の子の上京物語として90分くらいの映画になってても十分成り立つ。


60年代と繋がる中盤

寮を出て、選んだ部屋は60年代のソーホーと繋がっていた。


夢か現か、60年代ソーホーを、サンディという、歌手になることを夢見て上京してきた女の子と同一になって体感することができる。


エロイーズは観客の代表として60年代を体感する。


60年代の映画館、ダンスホール、車、ファッションがどれも魅力的に描かれ、観客の僕らに紹介してくれる。


現代の女の子と60年代の女の子がどちらもロンドンで成功しようと頑張る姿は、観ているこちらも、新しく何かを始めようとする時のあのワクワク感を思い起こさせてくれる。


サスペンスと化す終盤

60年代で体感したことは、現実世界のエロイーズにも影響を与え、身も心も変わっていく。


エロイーズはソーホーで成り上がっていくサンディを自分に重ね、そのサクセスストーリーを見て行きたかったはず。

ところが、サンディはマネージャーのジャックに騙され、娼婦の仕事に貶められていく。


サンディの不遇は現実世界のエロイーズにも影響を与え、買春した男達の幻影を見るようになり苦しむようになる。


終盤はサイコサスペンスとしての展開が繰り広げられ、ラストまでノンストップ。


1つの映画にいくつものジャンルが盛り込まれており、どのジャンルのどのシーンも魅力的な描かれ方をしている、目で見てアガる、眼福映画でした。


#ライトナイト・イン・ソーホー


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