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脱線 61「木洩れ陽の下でつかまえて」

秋野ひとみ「つかまえてシリーズ」全95タイトルを全巻レビューするのが目標。無作為に選び一冊ずつ順不同にいきます。 

61作目「木洩れ陽の下でつかまえて」2000年

依頼人があって、話を詳細に聞いて、さあと調査に乗り出してその先で違う事件に巻き込まれてそっちに話が流れていく。

最初の依頼の事件の詳細を、依頼人の登場からちゃんと説明してて、それを読者はまじめに読んでんのに、途中から違う事件の捜査になる。何を読まされているのだったっけ、ってなる。そして、新たな事件のほうがおもしろいってことは、ない。ただ巻き込まれただけのもの。

特にこれは、悲惨な殺人が起こるし、なんだかなー。読みながら首ひねる。依頼された事件の、当時の関係者に話をききたくて勤務先の学校を訪ねると、悪天候からの雨やどりからの閉じ込められ携帯繋がらず電話線切られ、猟奇的な殺人が起こるって。被害者の偉そうクソ爺ぶりもなかなか。

圭二郎アゲの作品はもういらない。彼が由香をどれだけ心配するかを説明するためのあえての違うグループにしての捜査とか、ほんとムダ。ヘリの操縦ができるとかアメリカでライセンスとったとか、いくらなんでも後付けの無理アゲ設定すぎる。

扱う事件が変わっていくの複数あるけど、これって秋野先生も編集者もその方が面白いですねって判断してんの?

次回作が出たら前の引っ張り出して依頼人と事件の詳細から読み直さないといけないって、手元にないよどうするんだ。と困ったことがある。書店で買ってそのまま喫茶店で読もうとしたときね。

ダンディと速水さんが出るためのプチシリーズ化なんだろうな。


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