災害ボランティアに行った

災害ボランティアに行ってきた。

台風19号の影響により、15都県以上で家屋の床上浸水、20都県以上に床下浸水の被害があったらしいが、
私の地元である栃木県もその中に含まれている。

幸い実家付近がほとんど被害が無かったため、テレビやネットを通じて栃木県の恐ろしい映像を観て、これが現実か?と正直実感が無かった。

今回の報道では、栃木県が被害の割にそこまで大きく報じられなかったためか、他県の知り合いに被害を伝えると驚かれた。

佐野市や足利市、鹿沼市など被害が大きい地域は多数あるが、
その中で今回私がボランティアに行ったのは栃木市の薗部町。永野川の堤防が決壊し、浸水した地域。
ボランティア募集のページ色々を調べまくって、まずは実家から一番近い場所を選んだ。
(ボランティア保険も加入した)

車で向かう途中、川に近い地域辺りでありふれた平和な景色からいきなり世界が変わった。
道端の至る所に家具の山。排水溝から水が吹き出し、道路が泥だらけ。浸水したであろう車。家の壁には水のあとがくっきり残っていた。
本当に大変な事が起きたんだ、と思い知らされた。

お手伝いさせてもらったのは、床下浸水の被害を受けた家だった。
一階部分の床板が半分ほど剥がれていて、地面の土が丸見えの状態だった。
その土の上に積もった土砂をひたすら掻き出す作業をした。
なんせ床下なので、猫くらいしか通れない程めちゃくちゃ狭いし真っ暗。人間はほふく前進でないと絶対入れない。その中に懐中電灯やスコップやバケツやちりとりを持って入り、寝転がったまま掻き出してはバケツに入れて土嚢袋に詰める作業の繰り返し。
床下全面に土砂が流れ込んでいたため、かなり奥までほふく前進で進まなきゃならず、狭くて怖いし物凄く大変な作業だった。全身顔面泥だらけ。
何時間もやるとクラクラしてきた。

こんな片付けの日々が毎日続くとなると本当にしんどいと思うし、お年寄りの家庭だったら尚更自分たちでは無理だと思う。
自分に置き換えてみようと思ったけど想像もつかなかった。心細いし、不安すぎる。

そのお宅は家族みんな協力して作業をしていても、まだまだ大変な状況だった。
凄く明るい人たちだったけど、いまだに夜は怖くて眠れないと言っていた。

被害状況が世の中に周知されていないとも言っていた。

栃木市で毎年催されるお祭りも中止になってしまったらしい。たくさん祭りの写真を見せてくれた。

実際に現地に行って、見て、お手伝いをして、お話をして色々思うことがあった。

来年はきっとお祭りをやるだろうと言っていたから必ず行こうと思った。
古き良き街並みが本当に素敵だったからたくさん遊びに行こうと思った。
これからも行ける範囲でボランティアに参加しようと思った。

自分がやらなくても誰かがやるだろう、は間違っていたと改めて感じた。
絶対私がやらなきゃだめだった。

私は他者への関心が人一番薄い人間だが、
無関心は破滅の道でしかない。

せめて、まずは知りたい。何が起きたのか、誰が苦しんでいるのか知ることが大前提だからね。

なんか、普通に自然に助け合えるのがいい。
ボランティアに来てた人たち全員も、
被災された人たちもみんなそうだった。

あ、人間てこうだったんだ
って思った。
反省した。

私は無力ではない。

(お礼にくれたおやつ)

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