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ちはやふる小倉山杯出場選手インタビュー 堀本秋水選手

競技かるた界のトップ選手が集うちはやふる小倉山杯
出場選手のこと、もっと知りたい!ということでお話しを伺いました。
本日は東京大学かるた会所属の堀本秋水選手です。

堀本秋水選手紹介

段位:六段
所属会:東京大学かるた会
今大会最年少選手。昨年の名人戦東日本予選で優勝。名人戦挑戦者決定戦では、1回戦で粂原準名人に勝利し、名人戦本戦出場まであと一歩のところまで迫った。知能をフル回転させ、相手陣を攻め続ける彼のかるたはとどまることを知らない。初のちはやふる小倉山杯出場ではあるが、緊張を跳ね除け、自分のかるたを存分に披露できるか。

所属かるた会について教えてください。会でどのように練習していますか?練習相手についても可能なら聞かせてください。

「東京大学かるた会」に所属しています。
そもそもかるたを始めたのは、中学3年生のとき軟式テニス部に所属していて、同じ部活の子が「ちはやふる」を読んで「競技かるたっていう面白いのがあるから、ちょっといっしょにやらん?」みたいな感じで誘われたのがきっかけです。
学校でも部活を作って、近くにあった「神戸田子の浦会」、いまの「須磨千鳥かるた会」にも所属して。高校3年生まではそちらで練習していて、入学とともに東大かるた会へ。
一応、月・火・木・金・土と練習があって、日曜は自主練なんですけど。もう、基本的には、東大に行っとけば、かるたがいっぱい出来る。今は仕事の忙しさにもよりますが、週2・3回が主なペースです。居住地が大学に近いので、比較的行きやすいですね。
基本的に東大かるた会では、1年生が最初に対戦の希望を出せるというか、「誰と取りたいです」みたいな感じで言うことが多くて。そういうシステムですので、後輩と満遍なく取ることが多いです。大会直前だと後輩の1個下の藤井大雅くん(ふじい たいがさん 五段 東京大学かるた会)とは、「結構沢山練習してきたなあ!」という気持ちです。

かるたの師匠と呼べる人はいますか?エピソード等あれば。

お二人います。1人目はやっぱり、先ほども話題に出しましたが、今の須磨千鳥かるた会の会長・森達哉さん(もり たつやさん 五段 須磨千鳥かるた会)です。
基礎を教えていただきました。あとで知ったんですけれど、森さんは元東大かるた会の会員だったという。職業も一緒なので、そういう意味でもいろいろと先輩だな、と。
もう一人はA級プレイヤーで、4歳上の奥田光市さん(おくだ こういちさん 四段 東京大学かるた会 対戦記録・統計アプリ「歌留多録」開発者)です。東大で教えているかるたの基礎を教わった「先輩」って感じですね。東大かるた会にはC級で入ったんですけれど、弱くてですね(笑)。でも奥田さんと、メールとかLINEとかでやり取りして「こういうことやったら良いんだよ」とか「こういう練習したら良いよ」とかすごい細やかに色々教えてもらって、今のこう、僕のスタイルができたという。スタイルだったり、思想だったりはもう、奥田さん、基本的にもう全部奥田さん仕込みなので、個人的にはすごい縁のある人ですかね。
ゲームで勝つことを目標とする、そういうストイックな攻めがるたの基礎や、メンタルが大事なゲームなので、どこで割り切るか、自分の気持ちを安定してパフォーマンスするかとか、いろいろ教わりました。
「あんまり欲張って、綺麗に全部速くみたいなことを欲張るのは、僕にとっては、ちょっと得策じゃないよね」っていう、まあ泥臭くても良いから、ちゃんと相手から札を取るっていうのは、奥田さんから習ったことに通じるとこかな。

和装での戦い方で工夫していることはありますか。

僕はそうですね、襷だけです。加工することも考えたんですけれど、お着物結構気にっていて、いじるのやだなあ、と思ったので。襷だけで。
和装は取りにくいというか、やっぱり気になりますよね。普段と違う、慣れない感じとか。布が多くてファサファサするので。

お話を伺って

ちはやふる小倉山杯の選手プロフィールに
他の選手たちのように綺麗な取り方はできませんが、泥臭い取りでも強い選手たちと渡り合うことができるところをお見せできれば幸いです。
というコメントを寄せていた堀本選手。
「綺麗なかるたでないことは、よく思われないこともあるけれど…」と聞かせてくださいました。それでも、勝ちにいくという心意気と芯の強さはとても美しい、と思いながらお話し聞かせていただきました。
堀本選手の取りをみなさんにもぜひ見ていただきたいです!


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