『コロコロボールからイメージを広げて 児童発達支援センターの色と形』
教えてくれたこと』
週に1度、児童発達支援センターを訪れます。
児童指導員という役職で子ども達に関わり、
早くも3年と半年が経ちました。
子ども達の探求する眼差しや表現する手を、
カメラにおさめてきました。
小さくて可愛い手が、いつの間にか
お兄さんお姉さんの手になっています。
中学校、高校へ進学するためにセンターを
卒業していく子もいます。
世の中がどんな逆境にあっても、
子ども達の成長はいつも現場に
新しい風を送ってくれます。
時間をかけて自分の特性を知り、
自分という存在を知った子ども達は
自信に満ちています。
ありのままの自分を受け止めてくれる
大人がいる。仲間がいる。
安心材料。
安心できる人。
安心できる場所。
3つの『安』を得て、自分を愛でることができた
子ども達は、友だちを思いやることができるのです。
6年生になったカンタ(仮名)が、新しくセンターに入所した3年生のタロウ(仮名)を見て職員にこう尋ねます。
「あの子はさ、障害があるの?
あるようには見えんけど。
まぁ、障害とかあんまり関係ないけどな。」
その口調から、「障害」という言葉の意味について、誰よりも深く考えてきたカンタの強さが見えました。
自分が何者か分からなくなるくらいのパニックと
闘ってきたカンタだからこそ、友だちの困り感に
寄り添うことができるのです。
また、中学に入学したばかりのミヨ(仮名)は
最近こんな言葉をかけてくれました。
「ミヨな、陸上部に入るねん。あんまりセンターに
来れなくなるけど、週に1度は先生に会いたいねん。
ミヨが会いに来れなくても先生が会いにきて?
だってミヨ、すぐに人の顔を忘れてしまうから。」
ワーキングメモリー。
記憶の器は人によって違うのです。
けれども器の大きさや杯を入れ換える頻度は、
皆違うからこそ、多様性が生まれます。
ミヨは自分の記憶があるうちに、仲間を傷つけないように色んなことを報告してくれます。
生活や勉強のパターンも1年生から全く変わりませんが、繰り返し行うことの大切さを教えてくれます。
また、辛かったこと、苦しかった記憶をリセットし、いつも新しいアイデアに溢れています。
指導するのではなく、
子どもの納得がない独りよがりな支援ではなく、
子ども達によって気付かされることの連続の中で、
大人の価値観は変えられていく。
感性がアップデートされていく。
センターで得た教訓です。
大人の図工塾管理人 米光智恵
コロコロボールからイメージを広げて 児童発達支援センターの色と形 https://youtu.be/yJwC4gGFWFE
https://www.facebook.com/831521756997621/posts/1902568019892984/?d=n https://youtu.be/yJwC4gGFWFE
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