劇団四季『アラジン』を見て流した涙はその美しさと青春のまぶしさからだ

青春を振り返ってもいい?

中学高校時代は演劇部だった。その当時は演じる仕事に興味があって入部したのだけど、演劇を始めてみてその総合芸術の楽しさが病みつきに。

入部したての頃は大小道具といった道具を扱う仕事からスタートするのが慣例だった(というか、選ばれしキャストはやはり先輩といったところもあるのでね)、その道具一つとっても、具象的に作ることもあれば抽象的に作ることもあり、奥深いなぁと思ったし、何十という音楽を聴いて決めた音響は練習のたびに聞いたから今でもその音楽を聴くと光景が蘇ってくるし、キャストになったときにはセリフを言い間違って笑いのツボに入ってしまい、練習が再開できないくらい笑ってしまったなぁと思いだすだけで微笑ましかったりして、その楽しさが今でも忘れられない。まさに私の青春。

そんな青春を一緒に過ごした部活友達が劇団四季の『アラジン』の観劇に誘ってくれて、嬉しくて仕事を調整して駆けつけたのが先日。
劇団四季は『ライオンキング』を2回観たのだけど(これも素晴らしいと思う。大好き。しかも上記演劇部の先輩がそのライオンキングに出演していたのは自慢したいくらい嬉しい。)今回の『アラジン』は初見。ワクワク。

楽しい物語、華やかな舞台、あぁ楽しいアラジン!

アラジンといえばやはりジーニーというナイスキャラではなかろうか。同じ役でも数人がその役を日替わりで演じているのだが、数回目の観劇だった友人によると今回のジーニー役の方はまさにそのナイスキャラを出せているオススメキャストだったらしい。確かにそのセリフ、その動き、そのたたずまいがもうジーニー!!

そして舞台となる神秘と魅惑の都アグラバーを演出するその衣装、音楽、そして舞台道具たちの華やかさと言ったら!右から左へ転換されるたびに舞台が華やかに変わっていくから目が離せない。あぁ目が楽しい。

そしてミュージカルということで歌って踊って、さすがディズニー作品ということで音楽もいいし、歌もうまいしで、あぁ耳も楽しい。

そして美しさが胸を打って。

前半はジーニー面白い!衣装可愛い!歌もダンスも楽しい!とあっという間。このまま、楽しく終わるのかな、なんて思ったのに、後半自分でもびっくりするくらい、感動してしまったんだ。

王女であるジャスミンの部屋がとにかくかわいいのだが、寝室の可愛さがそれはもう異常。可愛すぎて、好みすぎて、あーこのシーンをずっと見ていたいくらい可愛い!なんて思ってその舞台に夢中になっていたのだが、その後の名シーン、空飛ぶ絨毯のシーンになった瞬間。その美しさにくぎ付けになってしまい、気が付いたら舞台がキラキラしているのか、自分の涙がそうさせているのかわからないくらい、感動の涙があふれた。星空が綺麗で、それはもう包み込まれるような空間で。あの時の私はジャスミン以上に感激してしまっていたかもしれない。私もこんな景色を見せてくれるアラジンがいたら惚れてしまう。

そしてやっぱりいい話、いいやつ、アラジン。

ディズニーのアニメとしても有名で、今年は実写の映画もやったので、ストーリーとしては覚えのある人も多いと思うから、いわゆる、どうなるんだろう!?といったワクワクを求めるものではないかもしれない。それでも、何度見ても面白いそのキャラクターと構成と。そして、この話の核であるアラジンの優しい心。いい話だね、アラジン。

幸せな涙というのもあるもんだ。

もうね、一度感激して泣き出してしまった私の涙腺は緩みっぱなしで、最後のアラジンのいいやつっぷりにも引き続き涙し、カーテンコールで舞台を作り上げた人たちの挨拶に、あぁそうだ、この演劇をやりきったときの達成感がまたたまらないんだよなぁと青春を思い出して涙し、こんな素敵な空間に誘ってくれた友達に感謝してやっぱりすこし涙ぐんだりした。

楽しくて、嬉しくて、綺麗なものをみて、感謝して涙がでるなんて、私、幸せなやつだなぁ。

という個人的な12月の思い出を、しっかり書き留めたかったんだ。

このnoteはでんこラボの#でんこラボ毎週ノートに参加しています。毎週お題に沿ってnoteを書く。今週のテーマは 『2019年の師走のできごと』。いい思い出を残せてうれしいな。

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