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久しぶりの手しごと
昨日、久しぶりにゆっくり手しごとをした。
手編みのバックを手に入れたのだけれど、スマホやお財布などを入れると伸びて形が崩れてしまうので、裏地をつけることにしたのだ。
わたしは服つくりが好きで、以前、本格的に洋裁をならっていた。
当時は、“本格的に”に力が入りすぎて、修行のようになり、ただ思い描いたものをつくる楽しさ、を忘れてしまった気がする。
今も、気に入った布があると何か作りたいなぁとは思う。すぐに道具が手にとれるようにセッティングした、ワークスペースも持っている。
けれども、実際に何か作ろうか、とすると、おっくうな気分にのっとられ、モノづくりを素直に楽しめなくなっていた。
昨日は、ミシンを使わずにぜんぶ手縫いでした。
気に入った布の手ざわり、色合い、できあがっていく形を、ただ味わいながら手を動かしていく。
ゆったりと呼吸を意識しながら。
そういえば、修行のように感じていたときには、いちいち「縫い目が不揃いではないか」「上手くできるだろうか」「失敗したらイヤだなぁ」など、作りながら、心配や完璧主義な考えで、頭をいっぱいにしていたなぁ。
楽しくなくなるわけだよね。
呼吸も浅かっただろうね。
早く出来上がらせたいと、気が急いていることが多かった。
昨日は、そういうことは頭にほとんど浮かばず、ただ無心に手を動かしているのが心地よかった。
こういう感覚をとりもどしていこう。
いま、胸の痛むニュース、不安、無力さ、そんな気持ちに、すぐに圧倒されそうになる。
起こっていることを知ろうとし、わずかだとしても出来ることをして。
そして、日々の生活をていねいに大切に過ごしたい。
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