見出し画像

ChatGPTで10年越しのオリジナル漫画のネタ出しをしてみた

世間では何かとChatGPTが話題です。どんなことに活用できるのか、みんな試行錯誤していますね。

私もいろいろと試してみたのですが、今一番楽しい使い方はChatGPTに「漫画のアシスタント」になってもらうことです。

実は10年ほど前からずっと温めていた(放置していた💦)漫画を、いま再び描き始めています。

漫画制作の中で苦戦したのが、ネタ出しです。

私の描く漫画は、1,2ページほど小ネタ(エピソード)をつなげていって、24ページ前後の1つの作品にまとめるというスタイルです。

その「小ネタ」を考えるというのが、なかなか大変なのです。

昔に比べると頭が固くなってしまったのか、机の前でうなってもいいアイデアが出てきません。
誰かとアイデア出ししたくても、私はプロの漫画家ではないので、ネタ出しに付き合ってくれるアシスタントもいません。

そこで巷で噂のChatGPTならきっといいアイデアを提案してくれるだろうと期待して、ChatGPTと漫画のネタ出しを始めることにしました。

この記事では、具体的に私が漫画のネタ出しにChatGPTをどう活用したのかを綴っていきたいと思います。

結論からいうと、ChatGPTは「漫画家の名アシスタント」になってくれると感じました!


ChatGPTをどう使ったのか

前提

まず、ChatGPTを使おうと思ったとき、どのような状態だったかというと、

  • 漫画の登場人物(キャラ設定)とおおまかな筋書きは決まっていた

  • 作品のタイトルも決まっていた

  • 小ネタもいくつか決まっていたが、ネタの数が足りていなかった

という状態です。

[活用法] 筋書きの感想をもらう

まずは、私が考えていた漫画の筋書きをChatGPTに聞いてもらい、感想をもらうことにしました。

漫画の筋書きをChatGPTに聞いてもらう

なんかすごく褒めてくれてます(笑)
これでまず私のテンションが爆上がりしました✨

[活用法] エピソードのアイデアを考えてもらう

次はいきなりエピソードのアイデアを出してくれという無茶振り。

エピソードを考えてくれという無茶振り

「ヒナが妖怪である」「物語の舞台が田舎である」という筋書きの前提をきちんとふまえたアイデアを提案してくれています。

これにはすごく感心しました。

[活用法] アイデアを広げる

さらにアイデアを深掘りしていきます。

「田舎」にフォーカスしてアイデアを出してもらうことにします。

「田舎」ネタを出してもらう


「迷子のおばあちゃん」「田舎の祭りの出し物」「田舎の伝統工芸体験」「田舎の自然の不思議」「農作業大作戦」という5つのエピソードを提案してくれました。

私としては「農作業」というキーワードが面白かったので、さらにここを掘り下げてみます。

「農作業」ネタを深掘り

「都会人のめぐみが田舎の農作業に挑戦する」という視点からエピソードを考えてくれています。こちらの意図もちゃんと伝わっていますね。

こんな感じで、ネタを広げたり深掘りしたりを対話的にできることがChatGPTのすごいところです。
このあともネタ出しは続けますが、物語の前提条件はきちんと覚えてくれているので、「ヒナは妖怪で…」ということをいちいち説明する必要はないです。

[活用法] キャラ設定の掘り下げ

妖怪のヒナのキャラクターをChatGPTと掘り下げていきます。
ヒナは美容師として生計を立てている」という設定を考えていたので、それについてChatGPTに相談しました。

キャラ設定を掘り下げる

ChatGPTの特徴は「とにかく褒め上手」ということですね。こちらの提案をまず褒めています。人間同士でも見習いたい姿勢です。

妖怪×美容師という視点で、具体的を設定をいくつか提案してくれました。「妖怪ならではの不思議な能力で、お客さんの心のケアもしてくれる」というのは使えるネタだなと思いました。

ChatGPTのアイデアはある程度の抽象性があるので、それをそのまま使うというよりは、ChatGPTの出したネタをきっかけにアイデアを思いつくという感じです。

[活用法] 名前を考える

「ヒナが倉の奥から見つけてきた料理の秘伝書には、怪しげな材料ばかり」というエピソードで、怪しげな材料の名前をChatGPTに考えてもらいます。

「怪しげな材料」の名前を考えてもらう

ちょっと西洋っぽい感じがしたので、「日本的な」という条件を加えてみます。
このように、ChatGPTの回答がちょっと違うときには、どこがどう違うのか伝えると修正案を提案してくれます。例を挙げるのも有効な方法です。

アイデアを方向修正


名前は10個でも20個でも考えてくれます。人間だったらもう勘弁してくれっていうところですが、ChatGPTは喜々としてアイデアを出してくれるのがうれしいですね。
たとえば、「植物系の材料」を考えてほしいときは、そのように言えばアイデアを出してくれます。
↓のように中二臭さ全開のアイテムを次々と出してくれますよ😂やったね!

「幽冥蓮(ゆうみょうれん)」
暗闇の中でしか育たない不思議な蓮の花です。この花は光を吸い込む力があり、周囲の光を奪い取ると同時に、幽霊や妖怪の存在を引き寄せると言われています。

ChatGPTの提案した「植物系の怪しい材料」

[活用法] 作品のタイトル

作品のタイトルは10年前から「夏のまほろば」に決めていたので、変えるつもりもなかったのですが、一応感想を聞いてみます。

作品のタイトルの感想

またもべた褒めです。ChatGPTは本当に私を喜ばすのがうまいです🌟
ちゃんと物語のあらすじやキャラ設定も踏まえた上で感想を述べてくれるので、なんとなく説得力を感じますね😊
このようにときどきChatGPTに褒めてもらうと制作のモチベーションが上がります。

[活用法] 結末のアイデア出し

物語の結末についてのアイデアはある程度固まっていましたが、別の視点からのアイデアも出してもらいます。

ネタバレになってしまうので画像の引用は控えますが、いくつか意外性のある結末も提案してくれているので、結末を再考するきっかけになりました。

ChatGPTとネタ出ししてみて感じたこと

思った以上にスゴい!というのが率直な感想です。
正しい回答を求めようとするとChatGPTは平気な顔で嘘をつくので信用ならないのですが、「アイデア出し」のように正解がないことを考えるのはすごく得意なんだなと感じました。

本当に人間のアシスタントと話をしているような感じです。だ
んだん親しみがわいてきて、後半はChatGPTのことを「ちゃってぃ」とあだ名で呼んでました(笑)

ChatGPTのここがスゴい!

私が実際に漫画のネタ出しに使ってみて感じた「ChatGPTのスゴいところ」をまとめておきます。

ChatGPTを使ってわかったスゴいところ

ちゃんと「話の流れ」をわかっている

人の会話には「話の流れ」というものがあり、前に話したことに基づいて会話が進んでいくものです。

ChatGPTもその点はちゃんとわかっていて、最初に説明した作品の設定や会話の流れをきちんと理解してくれているようです。
なので、いちいち説明しなくても「行間を読んでくれる」のがうれしいです。

いくらでもアイデアを出してくれる

次のような感じで、「こんなアイデアを◯個出して」というリクエストにも喜んで対応してくれるのがChatGPTです。

  • ヒナとめぐみの思わず笑ってしまうようなかわいいエピソードを5つ考えてください

  • 遠野地方の美しい自然を生かしたエピソードを5つ考えてください

  • めぐみとヒナの心温まるエピソード案を考えてください

アイデアが気に入らなければ、「ここをもっとこうして」と言えば、ちゃんと軌道修正してくれます。

おそらく人間相手だと気後れしてしまうと思うのですが、ChatGPTならいくらでもアイデア出しに付き合ってくれますよ。

褒めてくれる

ひとつの作品を作っていくことは、特に私のようなアマチュアにとって心が折れそうになる瞬間の連続です。

「このキャラ設定は魅力的なんだろうか?」
「こんなネタじゃ笑ってくれないよね」
「ストーリーがうまくまとまらない」
「アイデアが全然浮かばない!」

こんなときに、「あなたのアイデア、素晴らしいですよ!」と言ってくれる存在は、たとえAIであっても嬉しいものです。

ChatGPTはとにかく褒め上手で、こちらの提案をまず褒めてくれます。そして、自分の提案もしてくれるという、まさに「褒めて育てる」スタンスなんですね。なので、ネタ出ししていても楽しいのです♪

「絵」はStable Diffusionと共同作業中

筋書きだけでは漫画にならないので、当然「絵」も描かなければなりません。
絵の方は画像生成AIであるStable Diffusionを使って、試行錯誤しながら描いています。

基本的にはラフ画をimg2imgで清書して、それをさらに手直しするという感じで描いています。こちらもそのうち記事にしたいと思います。

私は、生成AIと協業することで誰しもクリエーターとして発信できる世界が訪れると思っています。

この記事もそんな方々のお役に立てば幸いです。

NovelAIやStable Diffusionなどの画像生成AIの始め方・使い方については、私のサイト「るんるんスケッチ」で情報発信中です!

ご興味あればぜひのぞいてみてくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?