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思いの丈

去年ぶりにお芝居させていただきます。


あやめ十八番第十一回公演

「しだれ咲き サマーストーム」 


あらすじ
「舞台は開国が遅れに遅れた日本。処は、お江戸、岡倉町。
古き良き江戸の風習と現代文化が鮮やかに混じり合う時代。
一人の男と、その前妻・後妻の丁々発止のやり取りを描いた女達の合戦絵巻。」



とても楽しみです。絶対楽しい。お稽古がすでに最高楽しいです。


ところでわたし、肩書きを聞かれると正直困るんです。モデルやヘアメイクやスタイリングやダンスやパフォーマンスやイベントオーガナイズや事務などをしていますが、最近は主婦になりました。そしてご縁あって役者を。


お芝居の経験はというと、去年のあやめ十八番さんの公演「ゲイシャパラソル」がはじめてで、今回が2回目です。舞台に立つことは好きですが、演技が好きかと聞かれると難しい。経験に乏しすぎるし、全く自信はございません。


そもそもわたしのバックボーンといいますか、舞台が好きになった理由は日本舞踊をしていたからです。日本舞踊をしていたのは舞妓をしていたからです。15歳の時からお稽古三昧、何かを習い稽古すること、それを披露することが好きでした。

花柳界の水に浸かり芸事に励む日々でしたが、伝統芸能以外のことはてんでだめで。その世界を一歩外に出たら、自分の学んできたことを生かす方法が全くわかりませんでした。


そんなある日、某2.5次元のお舞台を観に行きまして。歌舞伎や宝塚ならそれなりに経験はあるのですが、所謂現代劇、普通のお芝居はさっぱりで、苦手意識すらありました。


それでも、好きな漫画が舞台化ということで足を運んだのですが、その中で ハッと目を惹くお扇子さばきと身のこなしの役者さんがいらっしゃいました。

一応日舞を習っていたものですから、お扇子の扱いを見ればその方がその道に精通していらっしゃるかどうかくらいはわかります。

只者ではない雰囲気を感じ観劇後すぐに調べると、その役者さんは花組芝居、現代の歌舞伎 ネオかぶきと称される劇団に所属されていたのです。なるほどプロフェッショナル。その方こそが、この度わたしが出演させていただくあやめ十八番の代表・作演出、堀越涼さんでした。

気になりすぎた私はその後あやめ十八番のワークショップオーディションにおっかなびっくり伺ったのがきっかけで、今日に至ります。


あやめ十八番さんは今回「擬古典」を上演されます。現代の感覚と古き良きが交錯する世界観であったり、七五調で書かれた台詞や、設定や所作にモダンさと伝統芸能の香りが入り混じり、古典を知らない方にはわかりやすく、お好きな方には目新しく思えるような雰囲気のお芝居です。

個人的に、所謂「和モダン」は好きではありません。が、あやめさんの場合は土台にしっかりと歴史的な知識や考証があった上で、崩すところは崩し、飽きさせない脚本と演出が素晴らしい。役者が見得を切ったかと思えば、ダンスが始まり長唄の曲をギターやピアノの生演奏で再現されたりする。そんなところに惚れてしまったのです。


普通に生きていたら役に立たないわたしの過去も、その中では時折役立つこともあるそうで、その素晴らしい作品づくりの場へ参加させていただくことになったのは本当に嬉しいことでした。

着物の着方、所作、日舞の振り、江戸時代の風習とか、身分による煙管の持ち方の違いとか、お座敷遊びで使う曲とか…そういったことであればまあまあわかるのですが、そんなの中々披露する場面ありませんから。少しでも役に立ったと感じると、ああ、自分が学んだきたことが無駄でなかったのだなあと救われた気にさえなります。


それから、やっぱりジャンルは違えど芸に秀でた皆さん達とご一緒できるのが楽しい。台詞回しがうまいなあ、お声がいいなあ、そういう風に動くと面白いんだなあ、とか、一々拍手を送りたくなります。尊敬できる方々と何かを一緒に作らせてもらうことが楽しいし、日々新しいことを学ばせていただいています。できないことができるようになりたくなります。良い舞台を作るという同じ目標に向かい、お稽古させていただけることはとっても光栄です。


観に来てくださった方が、少しでも楽しいと思えるものを作るため、微力ながら頑張っております。

古典がお好きな方も、そうでもない方も、きっと楽しい。まず脚本が素敵です。舞台は2020年の江戸です。想像しただけでわくわくです。

観劇がお好きな方も、そうでもない方もきっと。今回のテーマの一つに、"落語"があります。落語をお芝居に落とし込むのだから、やっぱり 笑いあり、笑いあり。になっているかと。


興味をお持ちいただけたらぜひ。お運びくださいませ。


チケットよやく(とわこ扱い)↓

https://ticket.corich.jp/apply/99000/tow/



今度のお芝居、沢山の方に見て欲しいんだぞーという気持ちを伝えたくて、筆を(指を)執りましたが、思いの丈は まだまだ つらつら 溜まってございますので、機を見てお話ししていければと。よろしければまたお付き合いくださいな。





とわこ



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