ユニスワップって何!?
入ってるサークルでユニスワップについて勉強する機会があったので、
自分用にせっかくなのでまとめました。
長いので最後まで読んでくれる人あんまいないと思うんですが、後の方のUniswapの歴史のところ頑張って書いたので、ぜひ目次からポチってください。
1.そもそもDEXとは
まずなにもわからないので、ネットで「ユニスワップ 何」と調べたらでてきたのがこれです。
そもそもDEXってなんだっけ・・・
DEXとCEX
DEXはCEXと対比して理解するとわかりやすかったので、
以下に簡単な定義と、大まかな違いをまとめました。
DEX(Decentralized Exchanges):分散型取引所
企業や銀行等の仲介者を必要とせずに、スマートコントラクト機能を用いて、ユーザー間で直接取引(ピアトゥーピア)が行われる取引所のこと。
例:Uniswap,pancakeswap,sushiswapなど
CEX(Centralized Exchanges):中央集権型取引所
企業などの中央組織が管理、運営を行う取引所のこと。
例:binace,bitflyerなど
DEXについてわかったのでやっとスタートや・・・
2.ユニスワップの定義、特徴
ユニスワップとは
再度Coinbaseの定義を掲載します。
ETHブロックチェーン上の最大のDEXであることと、UNIは、去年はCoinbase上で時価総額4位であったことがわかりました。
今は!?
2022年4月16日現在は、24位です。時価総額は¥848.1Bです。
coinmarketcapのDEXトークンのランキングでは時価総額第一位でした。
DEXでは最大の取引所であることがわかりましたが、なぜユニスワップはここまで拡大したのか疑問に思い、他のDEXと比較してユニスワップにどのような特徴があるか調べました。
ユニスワップの特徴
ユニスワップがここまで大きなシェアを持つに至った理由は、AMMの初めての実装を代表とした、分散型取引所の真の実現だと考えます。「分散」という視点から、ユニスワップの特徴を大きく3つに分けました。
価格決定メカニズムの分散化:AMMの実装による流動性上昇の実現
銘柄選定の分散化:上場審査が存在しない
運営の分散化:ガバナンストークンを採用
それぞれ詳しく記述します。
1 価格決定メカニズムの分散化:AMMの実装による流動性上昇の実現
ユニスワップ以前のDEXの問題点
ユニスワップ以前のDEXは、価格決定のメカニズムにオーダーブック形式を採用しており、その結果、流動性、手数料、中央集権性、取り扱い銘柄等、様々な点において問題がありました。
・オーダーブック形式とは
買い手と売り手の希望価格をマッチングして価格が決定される形式のこと(株取引とかでみるやつ、、、!)
オーダーブック形式をDEXで採用していた当時のDEX(EtherDelta、Bancor、0x、Kyberswap等)は、運営者と売り手、買い手が提供する流動性のみしかない状態でした。
加えて、板の管理はオフチェーンで行うため運営者(あるいは板を管理するリレイヤー:0xが採用)に頼らざるを得ず、これらにかかる手数料と、ETHのガス代によって、手数料が高額になるという問題がありました。また、流動性がないためマイナーなトークンはほとんど取引できず、銘柄の選定も運営者が行っているような状態でした。
これらを一変させたのがユニスワップがはじめて実装したAMMです。(これ以降、SushiSwap, Curve, PancakeSwap, Pangolinなど多くのDEXがAMM形式を採用しています)
AMMで何が変わったのか理解するために、まずAMMの仕組みについて調べました。
AMMの仕組み
AMM(自動マーケットメイカー)とは、前述した、売手と買手のマッチングで価格が決定されるオーダーブック形式とは違い、流動性プールからトークンの交換を行い、流動性プールにあるトークンの割合によって価格が自動的に決定される仕組みのことです。
AMMでは、トレーダーは流動性プールを相手にトレードを行います。
流動性プールとは、資産が貯められている貯金箱のようなもので、このプールには2種類以上のトークンが預けられており、トレーダーはこのプールを相手に取引を行います。
AMMのレート決定メカニズム
オーダーブック形式では買い手と売り手の希望価格のマッチングによって形式が決まると前述しましたが、AMM形式では、プール内にあるトークンの総数によって、予め定められた計算式をもとにレートが決定されます。(DEX外部との市場価格とは独立して定められるが、アービトラージャーの存在で最終的にはマーケット価格へ収束する。)このレート決定の数式には様々なものがありますが、代表的なものを調べました。
AMMのレート決定:ユニスワップにおける計算式
ユニスワップでは、プール内にある各トークンの総数によりレートが決定されており、x*y=kという二次曲線の式で表せます。xは一種類目のトークンの数、yは二種類目のトークンの数を指しており、kは定数です。
詳しいレート決定の仕組みや、流動性プールの仕組み、価格変動リスクなどの詳しい説明はこちらの記事で理解しました。
流動性の提供とそのインセンティブ
AMMでは流動性プールを相手に取引を行うため、取引が成立するだけのトークンが流動性プールに保持されている必要があります。AMMでは流動性提供者(LP; Liquidity Provider)がプールにトークンを提供することによって流動性が保たれます。
流動性の提供にはリスクが伴うため、インセンティブを設定する必要があります。Uniswapにおいては、流動性提供者は対価として手数料報酬、ガバナンス報酬(現在は終了)を得ます。
AMMの実装によって変わったこと
このAMMの実装により、誰でも流動性提供者になることができるようになり、流動性が上昇しました。加えて、ユニスワップでは提供するトークンのペアに制限を設けなかったため、トレードできるトークンの種類も増加しました。
2.銘柄選定の分散化:上場審査が存在しない
前述したように、ユニスワップでは、仮想通貨の上場に必要となる審査そのものが存在しないため、イーサリアムの「ERC-20規格」を利用して発行されたトークンであれば、どんな通貨でもユニスワップに上場させることができます。
3.運営の分散化:ガバナンストークンを採用
ユニスワップでは、イールドファーミングのインセンティブとして、流動性提供者にガバナンストークン(UNI)を付与する形式(流動性マイニング)を採用しました。
ガバナンストークンとは、ユーザーが重要なプロトコル変更等に投票できる権利が付与されたトークンのことです。
これにより運営の分散化や、流動性の上場が実現しました。(現在は流動性提供の報酬としてのUNIの配布は終了しています。)
1. 価格決定メカニズムの分散化:AMMの実装による流動性上昇の実現
2.銘柄選定の分散化:上場審査が存在しない
3.運営の分散化:ガバナンストークンを採用
ユニスワップはAMMを始めとするこれらの分散的な仕組みによって真のDEXを実現したと考えます。
3ユニスワップの歴史
ユニスワップがここまで成長した理由についてはSushiswapとの攻防なしでは語れないので、時系列で整理してみました。
2018年11月 V1がローンチ
2020年5月 V2がローンチ
2020年8月 SUSHISWAPによるヴァンパイアアタック事件
2020年9月 ガバナンストークン「UNI」をローンチ
2021年5月 V3がローンチ
それぞれ見ていきます。
2018年11月 V1がローンチ
Uniswap(v1)は、2018年11月、AMM(Automated Market Maker)の初の実践としてリリースされました。オープンソースで開発が進められました。
2020年5月 V2がローンチ
2020年5月には、v2がローンチされ、ERC-20トークン同士の直接トレードが可能になりました。(v1ではERC-トークンの交換ではETHをブリッジとして利用する必要があり、2回分の手数料が発生していた)
2020年8月 SUSHISWAPによるヴァンパイアアタック事件
新興DeFiプロジェクトが乱立していたDefiサマーのさなか、SushiswapがChef Nomi氏および、0xMaki氏により、Sushiswapが、UniswapV2のフォーク版としてローンチされました。
Sushiswapは、Uniswapにヴァンパイアアタックを仕掛け、Uniswapの流動性のうちなんと半分を奪い取った事件で有名になりました。
ヴァンパイアアタック、訳すと吸血鬼攻撃ですが、なぜこのような言い方をするのかは以下で説明するスキームを理解すればわかりやすいと思います。
具体的に何をしたかというと、Sushiswapはローンチまでの間、Uniswapの流動性提供者に、流動性提供の証明として与えられるLPトークン(プールに預け入れたトークンを回収する際にはLPトークンの返却が必要になる)を、Sushiswapに預け入れるように呼びかけました。
Sushiswapは、この預け入れのインセンティブとして、SUSHIトークンというガバナンストークンを提示しました。また、手数料の分配においてもSUSHIトークン保有者に有利な割当を行いました。
当時のUniswapにはガバナンストークンの仕組みが存在せず、ユーザーにとって魅力的なインセンティブ提示でした。
(図解するとこんな感じ)
そして、SushiSwapのローンチ時に、LPトークンは流動性提供者がUniswapのプールに預けた元のトークンへと戻され、そのトークンはそのまま、SushiSwapのプールへ預けられました。これにより結果的に、Uniswapにあった流動性の50%超、8億ドル(約880億円)以上がSushiSwapへ流出することになりました。
図を見るとわかるように、Sushiswapはユーザーにより有利なインセンティブを提供することによってUniswapの持っていた流動性を吸い上げて奪ったという形になります。このスキームを、血を吸う吸血鬼に見立ててバンパイアアタックと呼びます。
Cryptodediaには、「Uniswapへのバンパイアアタックで、世論を動かす新しいビジネス戦略を大規模に導入したSushiSwapは、DeFiコミュニティ、そしておそらくブロックチェーン業界全体のダイナミクスを変えた」とあります。
この一件以降、バンパイアアタックは他のプロジェクトでも行われるようになり、分散型サービスの競争と発展に寄与しています。
バンパイアアタックについての説明はこちらの記事を参考にしてます。
2020年9月 ガバナンストークン「UNI」をローンチ
Sushiswapとの一件は、Defiプロトコル全体に対する重要なメッセージとなりました。それは、オープンソースで作られている以上、ユーザーやコミュニティの期待に答えられなければフォークされる可能性があるということです。
Uniswapはバンパイアアタックを受けてすぐに、ガバナンストークン「UNI」を発行し、再度トップの座を取り戻しました。現在は流動性提供の報酬としてのUNIトークン配布は終了しています。
2021年5月 V3がローンチ
価格変動リスクを抑えるために流動性提供の範囲指定が可能になり、LPトークンがNFTに仕様変更され、手数料率が選択できる仕様へと変更されました。
参考:baas info「イーサリアム最大のDEX「Uniswap」のアップデート(Uniswap V3)の概要とは?」
4 ユニスワップでできることと実際の使い方
ユニスワップでできることは大きく以下の3つです。
仮想通貨の取引(スワップ)
送金
流動性提供(プール)
具体的な操作方法についてはスクショをつかって説明してくれているサイトがありました。
以上です。間違ってるところとかあったら教えてください。
参考資料
・Invest navi【最新】Uniswap(ユニスワップ)とは?特徴や仕組みについて徹底解説!
https://fisco.jp/media/uniswap-about/
・net money 「仮想通貨DEXとは?仕組みや国内取引所・CEXとの違い」
https://zuu.co.jp/media/cryptocurrency/dex
・coinbase 「ユニスワップとはなんですか」
https://www.coinbase.com/ja/learn/crypto-basics/what-is-uniswap
・Coinbase 「DEXとはなんですか?」
https://www.coinbase.com/ja/learn/crypto-basics/what-is-a-dex
・金融・投資メディアHEDGE GUIDE 「DEXとCEXの違い」
・Phemex 「分散型取引所(DEX)とは:CEXとの違いは?」
・coinbase「時価総額上位30銘柄」
https://www.coinbase.com/ja/browse
・Crypto調査局「【前編】生まれながらにしてエリート、そして伝説へ…Uniswapについて解説!」
・HEDGE GUIDE 「Uniswap DEXは何を変えたのか」
https://hedge.guide/feature/uniswap-dex-changes-exchange-bc202007.html
・Crypto調査局「オーダーブックとAMMを解説!」
・Individua1 「0xプロトコル上のリレイヤーとは何か? 2/n」
https://individua1.net/0x-protocol-what-is-relayer/
/・coinpost AMM(自動マーケットメイカー)とは|仕組みやリスクを解説
・Coinpartner UniswapV3(ユニスワップ)の使い方を実際のスクショで解説|始め方から流動性提供方法、ガス代の節約方法まで紹介
https://coinotaku.co.jp/gc/uniswapv3-how-to-use/
・ピプリクト Unisawpの使い方 – 手軽にイーサリアムのトークンを交換!
https://pprct.net/uniswap_how-to-swap-tokens/
・coinpaetner Uniswap(ユニスワップ)のトークンUNIとは?特徴・将来性・購入できる取引所・分散型取引所(DEX)のUniswapについて解説!
https://coinotaku.co.jp/gc/uniswap-dex-token-features/
・coinpost AMM(自動マーケットメイカー)とは|仕組みやリスクを解説
・coinpost AMM(自動マーケットメーカー)が価格に与える影響とは|Deribitアナリスト分析
・コインデスクジャパン「自動マーケットメーカーとは【暗号資産市場の基礎知識】」
https://www.coindeskjapan.com/120348/
・coinpost 初心者でもわかる「SushiSwap」とは|特徴と仕組みを解説
・ポジポジ病mt5トレーダーの克服ブログ DEXのオーダーブック形式とAMM形式の違い
・BASS INFO イーサリアム最大のDEX「Uniswap」のアップデート(Uniswap V3)の概要とは?
・Coinpost 「初心者でもわかる「SushiSwap」とは|特徴と仕組みを解説」
・コインテレグラフジャパン「分散型取引所の代表格ユニスワップ(Uniswap)を解説」
https://jp.cointelegraph.com/news/explanation-of-uniswap-a-leading-decentralized-exchange
・お金の知恵袋「【2022年】ユニスワップ(Uniswap/UNI)の将来性と始め方|ガス代が高い?話題の分散型取引所をわかりやすく解説」
https://www.cmsite.co.jp/money/uniswap/
・UniswapV3(ユニスワップ)の使い方を実際のスクショで解説|始め方から流動性提供方法、ガス代の節約方法まで紹介
https://coinotaku.co.jp/gc/uniswapv3-how-to-use/
cryptopedia 「SushiSwap and Vampire Attacks in Decentralized Finance (DeFi)」
https://www.gemini.com/cryptopedia/sushiswap-uniswap-vampire-attack
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