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タルト安全装置について


愚かなる人類の皆さ〜ん、こんにちは。
炸裂!血みどろ天国です。


突然ですが、皆さんはタルトを信じていますか?

いや、聞き方を間違えましたね。
皆さんは、“タルト”をご存知ですか?


タルト。
漢字で書くと“垂屠たると ”。


タルトって、食べにくいですよね。
ポロポロと崩れたり、上の具材がこぼれたりしてしまう、なんてことがよくあります。

今回は、そんな悩みを解決するであろう世紀の大発明、『タルト安全装置』についてのお話です。






『タルト安全装置』について解説するには、まずタルトの歴史的背景を知ることが必要です。


タルトは、紀元前947年ホッホリ(※)で生まれました。
※今の鳥取


当初のタルトは照人てるとと呼ばれる石製のもので、文字通り人々を照らす存在として信仰されます。

その後も様々ありながらも照人信仰は細々と続けられ、鎌倉時代である1286年には、頂点に巨大な照人を設置した寺、『巨照寺きょしょうじ 』が建立されました。

大照人時代の幕開けです。


しかし、建立から4年後、1290年に事件は起こります。
巨照寺の上部に取り付けられた巨大な照人が落下してしまったのです。

落下した照人は、街中を転げ回り、人々だけでなく家々をも踏み潰し、辺りを更地にしました。
さらに、割れた照人の破片は飛び散り、遠くの人々にも危害を加えました。最も遠いものは、ケニアまで飛んだそうです。


照人落下の直接的な原因は地震でした。

後に“巨照落垂きょしょうらくすい の武者震い”と呼ばれるこの大地震は、照人落下の他にも、火事や津波など様々な大災害を起こします。


もう、お分かりですね。


そうです。
当時の人々は、この大災害を照人によるものだと考えたのです。
よって、人々を照らしていた“照人てると”は、垂れ落ちて人々を屠った“垂屠たると ”と呼ばれるようになります。

タルトが信仰対象から食べ物へと変貌したのも、ここです。
恐るべき“垂屠”を食べてやろう、という考えのもと、素材も石ではなく食用のものが使われるようになり、だんだんと現在のタルトへ近づいていきました。






これが、タルトの歴史です。

この歴史を踏まえたうえで、もう一度聞いてほしい単語があります。

そう、『タルト安全装置』です。

タルト安全装置は、タルトを食べやすくするものではありません。
絶対に落下しないタルトを頂部に設置した寺“超巨照寺ちょうきょしょうじ ”を再建するための装置です。

発展した現代技術を用いて、タルト……いや、照人信仰を甦らせるのです!!


この装置が完成した暁には、タルトは、もう食べ物ではありません。

食べる際にポロポロと崩れたり、上の具材が溢れたりしてしまう、なんてことは無くなります。


なぜなら、照人は我々の信仰対象だからです。


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