歌ってみたをやりたいけど権利関係がわかんないよ~~~って人のための手引き
はじめに
この記事は歌ってみたをする際にごたつきやすい、権利関係についての部分についてまとめたものです。
身の回りの「歌ってみたをやってみたいけどどうしたらいいの~~~!?」という人たちに向けた簡易的な記事の為、説明が大雑把だったり誤解を生む内容だったり、ともすれば間違っている可能性があります。
わかんねぇよ~とかココ間違ってるで~とかありましたら、下記リンク内に連絡先がありますので、こっそり教えてください。
3,000字も読めないよ~~~~~って方は、最後のまとめだけでも読んでみてくださいね。
歌ってみたの準備をしよう!何を歌ったら良いの?
はい、好きな歌を歌ってください。
……とは行かないのが世の常。
世の中には著作権というものが存在し、その辺をおざなりにしてしまうと話が拗れたり荒れたり燃え盛ったりして大変なことになる可能性があります。
ここで解説するのは
「著作権をよく理解していなくてもわかる!権利関係のトラブル回避法!」
になります。
法律ってのは得てして難解で長ったらしくてあんまり読む気にならないものです。
でも、活動をして著作権侵害で訴えられたり炎上したりしたくないですよね?
そんなあなたに朗報!よく分からなくてもトラブルを回避する方法があります。
気楽に気軽に楽しくインターネットで音楽をしよう!
制作者や権利者が「歌っていいよ~」と言ってる歌を歌う
ボーカロイド楽曲
「歌ってみたって、不思議とボカロ曲ばっかだなぁ」
そう思ったことはありませんか?
その答えがこれです。
ボーカロイドというジャンルは歌ってみたと共に育ってきた部分が少なからずあり、その性質から制作者自身が歌ってみたの許可を出している場合が多いです。
「このボカロ曲、歌ってみたいなぁ」と思ったら、本家動画の概要欄にインスト(カラオケ)音源へのリンクが無いか確認してみましょう。
多分ほとんどの曲には、データやピアプロへのリンクがあるんじゃないかな~と思います。
「リンクからデータを貰ったから、好きに歌っちゃおう!」
待った待った!
インストがあったからといって、ルール無用で歌い放題というわけではありません。
制作者や権利者が提示している規約を守れない場合、トラブルに発展する場合があります。
以下はsyudou氏のピアプロより、アタシ(カラオケ)の作品利用規約です。
この楽曲については非営利目的に限り使用許可が出ていますね。
つまり楽曲を使用した動画の収益化や、使用した音源の販売等はNGになります。
……って書くとこの曲"だけが"非営利目的に限り利用可能~って感じに見えてしまうんですけど、基本的に他人に権利のある制作物で許可なくお金を稼ぐのはNGです!
自分で書いたり、書き下ろしてもらった曲で稼ごうね!
特殊な例
個人制作じゃない楽曲でも特別に許可が出ている場合があったりします。
例えばグリムノーツRepageの楽曲、忘れじの言の葉はコンテンツ利用規約にある通り趣味の範囲内であれば利用が可能となっています。
あれあれ、ちょっと待って?
動画サイトへの投稿にはJASRACに利用申請と使用料のが必要!?!!?!?!?
そう、ここからが本編です。
ボーカロイド楽曲しか歌わないよ~って人はここらで一旦切り上げても大丈夫。
ゲーム楽曲やJ-POPのようなリリースに企業が関わっている楽曲や、制作者・権利者が特別に許可をしていない歌を歌いたくなったら続きを読んでみてね。
その他楽曲(JASRAC、NexToneにて著作権が管理されている楽曲の場合)
JASRACやNexToneという名前、聞いたことはあるでしょうか。
ちょっと音楽を囓っていたりX(旧Twitter)で音楽系の人をフォローしてる人は名前くらいなら聞いたことあるんじゃないかな~って思います。
じゃあどんな組織なの?って言われると長くなるので、端的に言うと……
(音楽の)著作権の面倒な部分について、権利者の代わりに管理してくれる組織
です。
つまり「他人の著作物を勝手に使うな~~~」とか、「使用料金を代わりに受け取っておくね~」とかの、個人や企業内部でやるにはクソ面倒なところを受け持ってくれる組織なわけですね。
まぁでも今回そこは別に本題ではなくて。
「じゃあどうすればええねん」について簡単にまとめていきます。
JASRAC、NexToneが管理している楽曲はここに投稿しろ!
権利関係が気になってJASRACやNexToneのホームページを見たことがある人はわかるんじゃないかな~って思うんですが、本当に長ったらしい上に難解なんですよね。
でも今回の解決法は超カンタン!
なんと、JASRACやNexToneに個人で利用申請や使用料金の支払いをしなくてもいいサイトがあるんです!
そう。
YouTubeはJASRACやNexToneと包括契約を行っているため、投稿者による個人での申請が必要ないんです。
無論利用料もYouTubeくんが代わりに払ってくれます。
最高~~~~~~~!
歌いたい楽曲がJASRACやNexToneで管理されているのか知りたい!
一見完全無欠に見えるYouTubeくんも、JASRACやNexToneにて管理されておらず権利者からの許可もない楽曲には無力です。
なので、確認方法を伝授しましょう。
~JASRACの場合~
JASRACの管理する楽曲は、JASRAC作品データベース検索サービス J-WIDにて検索することができます。
作品名やアーティスト名で検索をして、目的の楽曲を探しましょう。
じゃあ歌ってみたとして動画をアップしたい場合はどこを確認すれば良いのかなんですが、ちょっとわかりにくいですよね。
正解は「配信」欄です。
ここが◯になっていれば、著作権がJASRACによって管理されています。
仮に✕だったとしてもJASRAC管理ではないというだけなので、このまま続けてNexToneも確認しましょう。
~NexToneの場合~
NexToneの管理する楽曲は、NexTone 作品検索データベースにて検索することができます。
こちらも動画に関しては「配信」欄。
さて、どちらかで管理されていて◯になってたから歌うぞ~~~~!とはならないのが権利関係の難しいところ。
間違いなく著作権としてはOKなのですが、こういった楽曲には著作隣接権というものが存在します。
そして著作隣接権についてJASRACやNexToneは管理を行っていません。
著作隣接権とはなんぞや~というと、簡単に言えば制作に携わった訳ではないけど制作物を広めた人にある権利になります。
大体レコード会社とかが持ってる権利ですね。
まぁ今回はその程度の認識で全然問題ないので、興味がある人は調べてみてね。
どうしたら著作隣接権を侵害しないで歌ってみたをアップできるの~~~!?という話
方法は大まかに二通りあります。
まずはレコード会社に問い合わせ、許可を得て公式のインスト音源で歌うというもの。
現実的じゃないですよね。
そもそも一個人に許可なんか出すわけもなく……。
さて、ここで前述のグリムノーツの許諾の凄さがわかるわけです。
言の葉の庭は、JASRACに筋さえ通してくれたら公式のインスト音源で歌ってみたをアップしてくれていいよ~って言ってくれているわけです。
めちゃくちゃ寛大ですよね。
すごい。
もう一つは、バックトラックを作って歌っちゃえ!という方法。
もう一つというよりは、これが唯一とも言える個人で活動する際の現実的な手段ですね。
例えば弾き語りであったり、演奏・打ち込みで自作してもいいですね。
自分じゃできないよ~~~~って人は、そういうのを請け負っている人に頼んで制作してもらうという手もあります。
昨今少しずつ増えてきたアニソンやゲーソンなんかの歌ってみたの概要欄に演奏が誰か書いてあったりするのはそういうことなんですね。
その他楽曲(許可されているわけでも無ければJASRACでもNexToneでも管理されていない楽曲)
え~……制作者に直接聞いてみてください…………。
ただしそのアーティストの他の楽曲がJASRACやNexToneに登録されている場合、まだ登録が済んでないだけの可能性があるので確認してみてね。
まとめ
申請や利用料を掛けることなく歌ってみたを行いたい場合は、
「制作者に許可されている楽曲」を「利用規約に則り」、「非営利での利用で」投稿する。
「JASRACまたはNexToneに管理されている楽曲」を「非営利の利用」かつ「新たに制作したインスト音源」で「YouTubeに」投稿する。
この2つのどちらかなら、まずトラブルにはならないかと思います。
覚えておいてね。
読んでくれた方へ
ありがとうございます。
自分なりにわかりやすく噛み砕いたつもりですが、いかがでしたでしょうか。
話が長ったらしくて申し訳ない……。
また、まとめだけでも読んでくれた方。
かなりざっくりとしたまとめなので、分からないなって部分だけでも遡って読んでみてくださいね。
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