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看護師国家試験 呼吸器系疾患

呼吸器系の解剖
〇気道

・気道の構造について説明してください
心臓があるため、左気管支は右気管支より分岐の角度が大きく、細くて長い。主気管支の分岐角度は成人では右側が約25度、左側が約35~45度。このため気道異物は右主気管支に入りやすく、誤嚥性肺炎も右側に多い。
気管分岐部はおよそ胸骨角の位置。

〇肺


・肺の構造について説明してください
右肺は上葉、中葉、下葉の3つに、左肺が上葉、下葉の2つに分けられる。
左肺の中葉に相当する部分が左肺の舌区で、左肺の葉間は後上方から前下方に走る。

・肺の血管について説明してください
呼吸機能に関わる肺動脈・肺静脈(機能血管)と気管支を栄養する気管支動脈・気管支静脈(栄養血管)がある。肺循環とは心臓と肺の循環路(右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房)のこと。右心室から肺へつながる肺動脈はCO2が多い静脈血を運び、この静脈血は肺で酸素を経て動脈血となる。肺から左心房へつながる肺静脈は、O2が豊富な動脈血を運ぶため、肺静血の方が肺動脈血に比べて酸素飽和度は高くなる。

〇縦隔/胸郭

・胸郭に含まれる臓器について説明してください
気管、胸腺、心臓

〇呼吸運動

・呼吸運動時の肋間筋と横隔膜の動き、胸腔内圧について説明してください
吸気時は、外肋間筋の収縮により胸郭が広げられるほか、横隔膜は収縮して押し下げられることにより肺を拡張させる。呼気時は、吸気時に収縮した筋が弛緩することで元に戻り胸郭が狭められる。
胸腔内圧は常に陰圧で、吸気時は胸腔が広がることで胸腔内圧がより低下して陰圧が強まり、呼気中は胸腔が戻ることで圧が少し上昇して陰圧が弱まる。

呼吸器系の生理
〇ガス交換と運搬

・動脈血酸素飽和度(SaO2)90%の時の動脈血酸素飽和度分圧(PaO2)について説明してください
 60 Torr

〇換気量と死腔

・換気量について説明してください
換気量:呼吸によって気道や肺を出入りするガスの量であり、成人の1回換気量は約500mL

呼吸器系の主要症候
〇血痰/喀血

・血痰と喀血について説明してください
血液が混ざった喀痰を血痰と言い、血液そのものを喀出することを喀血という。両社とも気道からの出血を意味する。

〇呼吸困難(息切れ)

・呼吸困難について説明してください
呼吸する際に感じる努力感や不快感を総称したあくまでも自覚症状であり、呼吸不全とは異なる。

・呼吸困難がある患者の安楽な体位について説明してください
起坐呼吸:横隔膜が下降して呼吸面積が増し、静脈還流量が減少することなどから呼吸困難が改善される。
片側臥呼吸:一側肺の病変の場合には、側臥位で呼吸が楽になる

・呼吸困難の程度を表す分類について説明してください
修正MRCスケール、ヒュー・ジョーンズ分類

・呼吸不全について説明してください
動脈血酸素分圧(PaO2)は60Torr以下を示し、生体が正常な機能を営めない状態
動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が45Torr以下のものをⅠ型呼吸不全、45Torrを越えるものを二型呼吸不全と分類する
原因疾患の治療と併せて呼吸管理が治療の中心であり、低酸素血症の改善を目的とした酸素療法や人工換気を行う

〇CO2ナルコーシス

・CO2ナルコーシスについて説明してください
肺胞低換気によりCO2が蓄積した状態が続くと、CO2に対する感受性が低下し、O2の欠乏でのみ呼吸が促進されるようになる。この状態で大量のO2投与を行い血中のO2が満たされると、O2欠乏による刺激がなくなるため呼吸が抑制され、体内にCO2が蓄積する。結果、中枢神経系に異常が生じた状態をCO2ナルコーシスという
症状は自発呼吸の減弱、意識障害(傾眠、昏睡)、呼吸性アシドーシス、脳血管拡張に伴う頭痛などで、これらの症状が見られた場合にはCO2蓄積を疑って動脈血ガス分析を行う

呼吸器系のフィジカルアセスメント
〇呼吸数・深さ・リズムの異常

・正常な呼吸パターンについて説明してください
呼吸数:12~20回/分(成人) 呼吸の深さ:1回換気量約500mL

・特徴的な呼吸パターンについて説明してください
頻呼吸:呼吸数上昇(25回/分以上) 呼吸の深さ変わらず
徐呼吸:呼吸数低下(9回/分以下) 呼吸の深さ変わらず
過呼吸:呼吸数変わらず 呼吸の深さ上昇
多呼吸:呼吸数上昇 呼吸の深さ上昇
クスマウル呼吸:代謝性アシドーシスの際にみられる代償性過換気
チェーン・ストークス呼吸:数十回にわたる低換気(ときに無換気)と、次第に深さと数を増し、やがて漸減するか換気が周期的に出現する
ビオ―呼吸:深さの安定しない早い呼吸と無呼吸を不規則な周期で繰り返す

〇呼吸音の聴診

・副雑音について説明してください
通常は聴かれない異常な呼吸音
低調性連続性副雑音 類鼾音(るいかんおん)(いびき音) グーグー 気道の狭窄
高調性連続性副雑音 笛音 ヒューヒュー 気管支喘息
細かい断続性副雑音 捻髪音 パチパチ 間質性肺炎
粗い連続性副雑音  水疱音 ブツブツ 肺水腫、肺炎

呼吸器系の検査
〇動脈血ガス分析

・動脈血ガス分析について説明してください
動脈血酸素分圧(PaO2) 基準値:80~100Torr 
60Torr以下で呼吸不全
動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2) 基準値:35~45Torr 
45以上で肺胞低換気、呼吸性アシドーシス
35以下で肺胞過換気、呼吸性アルカローシス
pH 基準値:7.35~7.45
 7.45以上でアルカレミア(アルカリ性)
 7.35以下でアシデミア(酸性)
HCO3- 基準値:24(22~26)mEq/L
 26以上で代謝性アルカローシス
 22以下で代謝性アシドーシス

〇換気機能検査

・スパイロメトリーについて説明してください
肺に出入りする空気の量を測定する検査
この検査によって肺の呼吸器量をグラフにしたものをスパイログラム(肺気量分画)といい、換気機能異常の有無などが分かる
肺活量は測定できるが、残気量、全肺気量、動脈血酸素飽和度(SaO2)は測定できない

〇気管支鏡検査


・気管支鏡検査について説明してください
出血のリスクがあるため、抗凝固薬の内服の有無は必ず確認し、内服している場合は休薬などを考慮する必要がある
嘔吐反射を誘発し、窒息や誤嚥の原因となりうるため、一般的に検査前の4時間程度の絶食が必要になる
検査中、特に生検操作中の籍は出血や気胸のリスクとなるため、なるべく我慢する必要がある
検査後、局所麻酔による誤嚥を防ぐため、検査後2時間は絶食とする

〇胸水検査

・胸腔穿刺について説明してください
全身麻酔下ではなく、局所麻酔下で行うことができる
患者に座位または半座位(ファウラー位)をとらせ、胸水が最も貯留している部位を穿刺する(肋間の動静脈や神経を避けるため、肋骨上縁で穿刺)
胸郭や肺が動くのを防ぐため、穿刺中は深呼吸をしないよう指示する
検査後1時間は安静を保ち、バイタルサインや呼吸状態を観察する

呼吸器疾患の非薬物療法
〇気道クリーニング


・スクイージングについて説明してください
胸壁を呼気時に圧迫して痰の移動を促す手技

・体位ドレナージについて説明してください
痰が貯留している部位を上にすることで生じる重力を活かして、末梢にある痰を排出しやすくすること。体位ドレナージの前後に吸引を行うと効果的

〇開胸術

・開胸術の注意点について説明してください
咳嗽をする際は創部を抑えるよう指導する
創痛がある場合は、鎮痛薬を効果的に使用する

〇胸腔ドレナージ

・胸腔ドレナージについて説明してください
胸腔内に貯留した空気や胸水などの液体を除去する治療法
通常、-10~-15cmH2Oの陰圧を持続的にかけ、肺膨張を促す
ドレーンチューブの閉塞を防ぐために、定期的にチューブをしごいて陰圧をかけ、たまった排液の排出を促すミルキングを行う
胸腔内の感染を防ぐため、処置の前後は手指消毒を行い、滅菌蒸留水で水封する
水封室では、呼吸に伴い水面が上下に動く(呼吸性変動)
ドレーンバッグは逆流を防ぐため、挿入部より低い位置に設置する
歩行の際には必要があれば看護師を呼ぶよう伝え、必要に応じてドレーンをクランプする

〇人工呼吸器

・人工呼吸器の使用が心拍出量に与える影響について説明してください
人工呼吸器による陽圧管理の影響で、静脈還流量が減少し、心拍出量が減少する。

・人工呼吸器装着の注意点について説明してください
カフには空気を注入し、カフ圧が一定に保たれていることを確認する

呼吸器感染症
〇かぜ症候群

・かぜ(感冒)の原因で最も多いものについて説明してください
ウイルス

〇インフルエンザ

・小児のインフルエンザについて注意することについて説明してください
小児では、インフルエンザの発熱に対してアセトアミノフェンを用いる
ライ症候群の危険があるため、アスピリンを代表とする非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は禁忌

〇肺結核(症)

・結核の感染経路について説明してください
主に排菌患者からの飛沫核により経気道的に感染する(空気感染)

・結核の感染から発病に至る経過について説明してください
初感染から発病に至る経過により、初感染結核(一次結核)と既感染発病(二次結核)に分けられる。
一次結核の発病は菌の吸入から5か月~2年以内
二次結核の発病は菌の吸入から数年~数十年後

・感染症法におけるインフルエンザの規定について説明してください
インフルエンザは2類感染症に分類されており、診断した医師は保健所へ直ちに届け出る必要がある
医療費の公費負担が認められている

・DOTSについて説明してください
直接服薬確認療法(DOTS)
再興感染症としての結核への新戦略としてWHOが示したもの
日本でも厚生労働省が推進している
患者の不規則な服薬や中断を防ぐため、医療関係者が服薬を目で見て確認する治療戦略

・ツベルクリン反応検査について説明してください
ツベルクリン溶液を皮内注射し、発赤径、硬結径を測定する
BCGワクチンと同一の光源を使用しているため、BCGワクチンが普及している日本では診断的意義が低く、補助診断として用いられる

・結核の看護で注意することについて説明してください
患者は室外に出る場合にはサージカルマスクを着用してもらう
検査や看護などでの感染を防ぐために、医師、看護師はN95マスクを着用してもらう
有効な消毒液として、グルタラール、エタノールなどがある

〇肺炎

・誤嚥性肺炎について説明してください
口腔内容物などを誤嚥することで発症する肺炎
原因は、嚥下反射の低下、下部食道括約筋の筋力低下、免疫の低下などが考えられ、高齢者に多い
誤嚥性肺炎の予防には、口腔を清潔に保つため口腔ケア、う蝕(虫歯)の治療が有効

免疫・アレルギー性肺疾患
〇気管支喘息(喘息)

・発作強度別の呼吸困難の程度について説明してください
喘鳴/胸苦しい:急ぐと息苦しい、動くと苦しい
軽度(小発作):苦しいが横になれる
中等度(中発作):苦しくて横になれない
高度(大発作):苦しくて動けない
重篤:呼吸減弱、チアノーゼ、呼吸停止

・吸入ステロイドについて説明してください
吸入ステロイドは気道粘膜に直接作用し、少量で効果が期待できるため、経口ステロイドに比べ副作用が少ない
口腔に残存していると口腔カンジダ症を起こす恐れがあるため、吸入後は含嗽をするよう指導する
予防薬であるため、喘息発作がない非発作時でも使用を中止せず、継続使用することが重要である

・テオフィリン、アミノフィリンについて説明してください
有効安全域が狭く、有効投与量に個人差が大きい
よって容易に悪心・嘔吐・動悸などの中毒症状がみられるため、血中濃度を常にモニタリングする

・発作時の看護について説明してください
横隔膜が下がり、肺が拡張しやすくなるため起坐位とし、気道の虚脱を防ぐため腹式呼吸や口すぼめ呼吸を行うよう指導する
気管支の収縮に加え、粘稠な気道分泌物(痰)により気道が狭くなるため、気管支拡張薬を吸入させ排痰を促す
痰の粘稠性を低下させ喀出を促すため、水分を十分補給する

・慢性安定期の看護について説明してください
発作時の対処法(発作時の吸入器の所持とその正しい使用法、発作治療薬の携帯など)を指導する
発作予防では、誘因の除去を図るよう指導する
精神的ストレスも発作の引き金となることがあるため、ストレスをためないよう指導する

間質性肺疾患
〇間質性肺炎

・間質性肺炎の看護について説明してください
感染徴候の早期発見には、毎朝の体温測定や含嗽の増加・息切れの増悪の確認、SpO2の測定などが有効
腹式呼吸を指導し、意図的に横隔膜の活動を増やして、呼吸補助筋の活動を抑制するようにする

閉塞性肺疾患
〇慢性閉塞性肺疾患(COPD)

・慢性閉塞性肺疾患について説明してください
たばこ煙を主とする有害物質を長期に吸入し曝露することで生じる肺疾患
肺気腫と慢性気管支炎はCOPDの一部の疾患
肺気腫では肺胞壁が破壊されることで肺胞の弾性収縮力が低下し、肺胞が縮みにくくなるため息を吐きだしづらくなる
また、気道が虚脱し、O2とCO2の交換ができなくなる

・慢性閉塞性肺疾患の所見について説明してください
咳嗽、喀痰、労作時呼吸困難、口すぼめ呼吸
壁の線維化や肺胞の弾性収縮力の低下などにより、気流制限が起こり、呼気が延長する
※口すぼめ呼吸:口をすぼめてゆっくり息を吐く呼吸のこと
これにより呼気では気道内圧が高まり、気道が拡張されることで気道閉塞から緩和される
COPD患者は無意識にこれを行っていることが多い
呼吸機能検査で1秒量(FEV1.0)、1秒率(FEV1.0%)、ピークフロー値、肺拡散能力の低下がみられる
1秒率は診断に必須
肺コンプライアンスの上昇がみられる
※肺コンプライアンス:肺の膨らみやすさの指標
動脈血ガス分析では、呼吸性アシドーシス(PaO2低下、PaCO2上昇)、拡散障害、換気血流不均等を示す
労作時の呼吸困難の程度を調べるために、呼吸困難時の動脈血酸素飽和度(SaO2)を測定する必要がある

・慢性閉塞性肺疾患の看護について説明してください
呼吸困難に対しては、腹式呼吸、口すぼめ呼吸、リラクセーションなどによる効果的な呼吸法の習得が行われる
下肢の筋力トレーニングは呼吸困難や運動耐容能が改善される
食事に伴う腹部膨満により呼吸困難が生じ、食事量が減少して栄養障害を起こすことがある。分割食を進め、少量でも十分なエネルギーを摂取できる食事を工夫する
患者にはインフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンの接種を進める

肺腫瘍
〇肺癌

・肺癌について説明してください
原発性肺癌は、気管支粘膜上皮細胞または肺胞上皮細胞由来の癌
肺癌は60~70歳代にピークがあり、患者数の男女比はおよそ2:1
罹患率、死亡率は男女どもに増加傾向
日本における悪性新生物の死亡数では男性1位、女性2位
扁平上皮癌は肺門部に好発し、空洞を形成する。肺尖部に腫瘍ができるとパンコースト症候群を生じやすい。
※パンコースト症候群:肺尖部にできた肺癌が腕神経叢、交感神経節、脈管などを圧迫し、肩から上腕尺側の疼痛や運動麻痺、知覚障害、筋委縮、浮腫を生じること
ブリンクマン指数(喫煙指数)が高いほど肺癌のリスクが高くなる
※ブリンクマン指数:1日のたばこの本数×喫煙年数

・小細胞癌の治療について説明してください
転移の速度が高く、抗がん薬の感受性が高いため、化学療法や放射線療法が治療の中心となる

・肺癌術後の看護について説明してください
不適切なドレナージにより、皮下気腫を生じることがあり、肺虚脱を伴う場合もあるため注意する
胸背部痛では呼吸抑制、不整脈などに注意し、疼痛緩和を行う。鎮痛が不十分な場合は、鎮痛薬の追加を医師と検討する

肺循環障害
〇肺塞栓症/肺梗塞

・肺塞栓症について説明してください
静脈血中にできた血栓、空気、脂肪、腫瘍細胞などが血流にのり、肺動脈を閉塞した状態
そのほとんどは下肢深部静脈に血栓が形成されることで起こる深部静脈血栓症(DVT)
術後や長期臥床後に離床してから数日後までの発症が多い
術後の発症を予防するために術前から弾性ストッキング着用や、間欠的空気圧迫法を行う

〇肺水腫

・肺水腫について説明してください
入毛細血管から液体成分が配管室や肺胞内に漏出し、異常に貯留している状態
呼吸困難(夜間、労作時)、起坐呼吸、ピンク色泡沫状痰、喘鳴、咳嗽などが見られる
胸部エックス線で透過性の低下が見られ、蝶形陰影(バタフライパターン)を示す
聴診では水疱音が聴かれる

・急性呼吸窮迫症候群(ARDS)について説明してください
血管透過性亢進型の肺水腫で、高度の低酸素血症を起こした状態
敗血症、重症外傷、誤嚥などの侵襲によって生じた高サイトカイン血症が原因となる
心不全、腎不全、血管内水分過剰のみによる肺水腫は否定できるものとされている

換気異常
〇睡眠時無呼吸症候群

・睡眠時無呼吸症候群の症状について説明してください
睡眠時に無呼吸が繰り返され、夜間の覚醒、深睡眠の減少により日中に過度の眠気などを伴う
睡眠時のいびき、起床時の頭痛も伴うことがある

・睡眠時無呼吸症候群の原因について説明してください
小児では咽頭扁桃肥大(アデノイド増殖症)
成人では肥満を考える

〇過換気症候群

・過換気症候群について説明してください
器質的障害が認められないのに、発作時に肺胞過換気状態を生じ、呼吸性アルカローシスに基づく臨床症状がみられる病態
心因性と考えられており、若年の女性で精神的ストレスと受けやすい人に多い
突然、呼吸困難や多呼吸が見られる
血液がアルカリ性に傾く(アルカローシス)ことにより、血管の収縮が起こ地、テタニー症状(指尖部・口周囲のしびれ感)が30分~1時間続く
また不穏興奮状態で軽度の意識混濁が見られる

胸膜・縦隔疾患
〇気胸

・気胸について説明してください
壁側胸膜または臓側胸膜の破綻により胸腔内に空気が貯留する状態で、原因により自然気胸、外傷性気胸、医原性気胸に分類される
自然気胸は、弾性でやせ型長身の若者や中高生の喫煙者に多い
胸部エックス線検査、胸部CTで患側肺の虚脱をみる

その他の呼吸器疾患
〇無気肺

・無気肺について説明してください
なんらかの原因によって肺胞内の含気量が減少して肺の膨張が不完全な状態
無気肺部分での胸部打診で濁音が聴かれる
聴診で限局的な呼吸音の消失が見られる
手術中の麻酔薬や術後の疼痛が影響し、呼吸や痰の喀出が十分に行えない場合があるため、術前に呼吸訓練を行ったり、必要に応じて鎮痛薬を使用したりする

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