第1回 美祢線(山口県)〜MINE LINE :鉱山鉄道から、私の鉄路へ〜
美祢線は、山陽本線厚狭駅と山陰本線長門市駅をつなぐ陰陽連絡鉄道です。開業のきっかけは日露戦争で美祢地区で産出される無煙炭を徳山にあった海軍燃料廠に運ぶためでした。最初の開業区間である厚狭駅~大嶺駅間は工期1年という突貫工事で開業されました。また、美祢地区は石灰石の産出も盛んで、戦後の高度経済成長時には石炭や石灰石を満載した長編成の貨物列車が美祢線を行き交っていました。しかし、1970年に大嶺炭田が閉山し、1972年には石灰石を運搬する専用道路が開通したことにより、鉄道貨物輸送は縮小し2009年に全線で廃止となりました。
現在はキハ120系気動車の旅客運転のみとなっていますが、美祢線厚狭駅-長門市駅間の60分の車窓には、一世紀の歴史を刻んできた景色があります。
美祢線について詳しく☞【美祢線利用促進協議会】乗ろうよ!美祢線
美祢線年表
1905年9月13日:山陽鉄道 厚狭駅-大嶺駅間開業。
1906年12月1日:山陽鉄道が国有化。
1909年10月12日:大嶺線と設定。
1916年9月15日:美祢軽便鉄道が伊佐駅(現、南大嶺駅)-重安駅間開業。
1920年6月1日:美祢軽便鉄道が国有化。美禰軽便線
1920年10月30日:重安駅-於福駅間開業。
1922年9月2日:美禰線に改称。
1924年3月23日:於福駅-正明市駅間(現、長門市駅)が開業し全通。
1930年4月1日: 正明市駅-仙崎駅間が開業(現、山陰本線仙崎支線)。
1949年1月1日:伊佐駅が南大嶺駅に改称。
1962年11月1日:正明市駅が長門市駅に改称。
1963年10月1日:美禰線表記を美祢線に改称。吉則駅を美祢駅に改称。
1984年2月1日:南大嶺駅-大嶺駅間の貨物営業が廃止。
1987年4月1日:西日本旅客鉄道美祢線。
1993年12月1日:キハ120形が運用開始。
1997年4月1日:南大嶺駅-大嶺駅間廃止。
1999年3月13日:山陽新幹線厚狭駅開業。
2009年10月18日:重安駅-宇部線宇部岬駅間の石灰石貨物列車廃止。
2010年7月15日:梅雨前線による豪雨で橋梁や路盤が流失し全線不通。
2011年9月26日:全線で運転再開。
2014年4月1日:日本貨物鉄道の第二種鉄道事業(厚狭駅-重安駅間)廃止。
2022年7月18日:梅雨前線による豪雨で湯ノ峠駅-厚保駅間で土砂流入により全線運休。土砂除去後運行再開。
2023年7月1日:梅雨前線による豪雨で、四郎ケ原駅-南大嶺駅間の第6厚狭川橋梁、沿線の複数個所で路盤が流出し全線不通。
>NHKニュース7/1・山口 JR美祢線 橋と線路が崩落 厚狭川の増水で
>NHKニュース7/2・山口 JR美祢線 大雨で橋と線路が崩落 復旧の見通し立たず
2024年3月23日:美祢線全通100周年。
美祢線の各駅
駅情報はJR西日本おでかけネットにリンクします。
厚狭駅〔あさ〕<山陽小野田市>
1900年12月3日(山陽本線開業)
1905年9月13日(美祢線開業)
1999年3月13日(山陽新幹線開業)
湯ノ峠駅〔ゆのとう〕<山陽小野田市>
1921年2月10日開業
厚保駅〔あつ〕<美祢市>
1905年9月13日開業
四郎ケ原駅〔しろうがはら〕<美祢市>
1905年9月13日開業
南大嶺駅〔みなみおおみね〕<美祢市>
1905年9月13日伊佐駅〔いさ〕として開業
1949年1月1日南大嶺駅に改称
大嶺駅〔おおみね〕<美祢市>
1905年9月13日開業
1997年4月1日廃止
美祢駅〔みね〕<美祢市>
1916年9月15日吉則停留場〔よしのりていりゅうじょう〕として開業
1920年6月1日吉則駅に昇格。
1963年10月1日美祢駅に改称
重安駅〔しげやす〕<美祢市>
1916年9月15日開業
於福駅〔おふく〕<美祢市>
1920年10月30日開業
渋木駅〔しぶき〕<長門市>
1924年3月23日開業
長門湯本駅〔ながとゆもと〕<長門市>
1924年3月23日開業
板持駅〔いたもち 〕<長門市>
1958年7月25日開業
長門市駅〔ながとし〕<長門市>
1924年3月23日正明市駅〔しょうみょういち〕として開業。
1962年11月1日長門市駅に改称
仙崎駅〔せんざき〕<長門市>
1930年5月15日美禰線支線として開業
1933年2月24日山陰本線に編入
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