令和の義務教育

皆さんこんにちは。ちーちゃんです。

今回は、令和の義務教育こと黒馬ブラッキーデッキの解説です。

前回同様、全文無料でご覧いただけます。

デッキレシピ

それではさっそくレシピから行きましょう。

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基本的な動きとしては、黒馬バドレックスVmaxの特性、めいかいのとびらで山札を掘り進め、さらにブラッキーVmaxの特性、ダークシグナルでベンチのポケモンを呼び出すことで盤面をコントロールしながら戦っていくデッキです。

義務教育とは言うものの、試合中の選択肢が非常に幅広いため、運用難易度はかなり高めです。

なぜ義務教育なのか

採用カード、プレイングの解説に入る前に、なぜ義務教育と呼ばれているのかを説明します。

サンムーン期のポケモンカードにおいて、ルガゾロというデッキが存在していました。

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ゾロアークGXの特性、とりひきで山札を掘り進め、ルガルガンGXの特性、ブラッディアイで相手のベンチポケモンを呼び出して戦うというデッキです。

デッキコンセプトとしては、今回の黒馬ブラッキーと全くと言っていいほど同じものとなっています。

しかし、今回の黒馬ブラッキーは、ルガゾロとの明確な違い(前回のクワガノンに続き、デバフです。)が三つほど存在しています。

一つ目は、急な大火力による奇襲攻撃がほぼ不可能であるという点です。

上のルガルガンGXのGX技、デスローグGXは、相手のベンチポケモンの数×50ダメージという大火力を出すことができます。相手依存とはなってしまいますが、サンムーン環境も現在同様、システムポケモンや、サブアタッカーをベンチに展開するデッキが多く、かなり高い期待値で200以上のダメージを出すことができました。また、この技の存在により、ベンチを絞って戦うことを相手に強いることもでき、試合のテンポを取ることが比較的簡単でした。

二つ目は、めいかいのとびらが、とりひきほど安定しないという点です。

とりひきが手札を一枚トラッシュして二枚ドローするのに対し、めいかいのとびらは手札の超エネルギーをベンチの超ポケモンに付けて二枚ドローというテキストになっています。

つまり、ゾロアークGXは、すべての手札がドローコストになるのですが、黒馬Vmaxは、超エネルギーのみがドローコストです。しかも、ベンチに超ポケモンがいなければならない、というおまけつき。この制約によって、特性が使いたいのに使えないというターンが発生する可能性があります。(あくまで可能性です。霧の水晶で基本超エネルギーをサーチできるため、充分安定している印象です。しかし、やはりとりひきと比べると安定感では劣るということを伝えたいです。)

そして三つめがアセロラというサポートカードの存在です。

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このサポートは、ダメカンが乗っている自分のポケモン一匹を付いているカードごと手札に戻すという最強の耐久カードです。

このカードのおかげで、HP210という当時としては高い耐久力をさらに生かすことができました。

これらの要素(他にも強い要素は多々ありますので、ぜひご自身で調べてみてください。)によって、サンムーン環境の最後まで環境トップで居続けました。

黒馬ブラッキー

それでは、黒馬ブラッキーではどうでしょう。

今一度、レシピを見てみましょう。

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このデッキの強み

まず、このデッキの強みから解説しましょう。

最大の強みは何といっても盤面の再現性の高さです。

盤面の再現性とは何か、ざっくり説明すると、そのデッキの理想盤面が理想のターン数で完成する確率がどのくらいのものか。というものです。

このデッキは、盤面の再現性が非常に高いです。そのため、安定してやりたい動きをすることができます。

このデッキにおける理想は、バトル場に風船付き黒馬、ベンチに黒馬、ブラッキー、MMなどのTAGTEAMポケモン、フリー枠2(デデクロ、マーシャドーなど)で、なおかつ4つのエネルギーが盤面にある状態を二ターンで作ることです。

この記事を書く直前に5回ほど、一人回しをしましたが、すべての試合で上記の盤面を作ることができました。文句なしで再現性は100点をあげる事ができると思います。

二つ目の強みは、MMとの相性の良さです。

Bセグメントがまだスタンで使えたころ、超パーフェクションというデッキが流行っていたことを覚えているでしょうか。マリィナイトウォッチャー、ホラーハウスGX、カオスオーダーGXなど、トラウマをお持ちの方も多いのではないでしょうか。黒馬バドレックスVmaxの特性によって、彼らが帰ってきました。高い捲り性能、異常なほどの対応範囲、超MMの強さは誰もが知るところです。

このデッキでは、MM、オロヨノ、ゲンミミを採用しています。この三匹のTAGTEAMポケモンで、黒馬では相性の悪い相手と戦います。具体的には、Vmaxのダメージを無効化するグレイシアVmaxやザマゼンタV、VS三神ザシアンでのホラーハウスGX、ペイルムーンGXなどです。

また、黒馬バドレックスVmaxが火力を出しにくい序盤のアタッカーも担います。序盤にマリィナイトウォッチャーを決めて、相手の動きを制限することで、盤面を作らせない。また、山札を掘らせずにターンを進めることで、終盤のリセットスタンプを強く撃つことができます。

さらには、終盤のマリィorリセットスタンプからのナイトウォッチャーや、場のポケモンにダメージが溜まっている状況での追加効果付きミラクルツインGX、相手のシステムポケモンをボスの指令orダークシグナルで呼び出してホラーハウスGXを使いロック、次のターンにゲームを決めるなど、使い方は多種多様です。

たった三枚のカードですが、ここまで戦い方が広がります。そのため、どんな相手であっても、プレイング次第でワンチャンス生み出すことができます。

このデッキの弱点

次に、このデッキの弱点と、それを補う方法について解説します。

まず一つ目が、ムゲンダイナVmaxに非常に弱いという点です。

黒馬は悪弱点、TAGTEAMポケモンたちはフルパワードレッドエンドでワンパン…

正直、勝てるビジョンが見えません。

しかし、このカードが暴力的なまでのメタ性能で、不利対面をひっくり返してくれます。

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はい、ムゲンダイナ絶対56すマン、ガラルサンダー君です。

ムゲンダイナVmaxを弱点込みちょうど340ダメージでワンパン。ウィークガードエネルギーをつけていたとしても技の効果でダメージを与える前にトラッシュ。しかも相手の場のVの数技を使うために必要なエネルギーが減るという、ムゲンダイナVmaxを倒すために作られたとしか思えない性能です。最近はガラルファイヤーで対抗してきますが、このデッキではボスの指令に加えてブラッキーVmaxの特性、ダークシグナルがあるため、ベンチを呼び出すことは割と簡単です。

ふつうのつりざおで使い回すことが出来るため、こいつだけで試合を決めることさえできます。

二つ目の弱点は、火力が出にくいという点です。

このデッキでは、200ダメージを出すことすら難しいという、致命的に火力の出ないデッキです。

終盤、エネルギーを場に溜めることが出来れば、ダイガイストで220~280程のダメージを出すことはできますが、なかなか難しいというのが現実です。ここは、先述したマリィナイトウォッチャーや、ミラクルツインGXの追加効果による回復などの搦手を利用して立ち回ります。ナイトウォッチャー、ダイガイストがどちらも撃てるよう、MMorオロヨノに3エネ、黒馬バドレックスVmaxにも3エネをつけていれば、ナイトウォッチャーで150ダメージ、ダイガイストで190ダメージと、合計で340ダメージを出すことができます。

2回の攻撃で相手を気絶させる。こちらは受けるダメージを分散させ、ミラクルツインGXで回復する。という意識で立ち回ると良いでしょう。

三つ目は、頂への雪道に極端に弱いという点です。

このデッキは、黒馬バドレックスVmax、ブラッキーVmax、MM、ガラルサンダーV、デデクロと、V、GXの特性に120%依存しています。

そのため、頂への雪道に対応できないと簡単に詰むので、二種類の対応カードを採用しています。

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このマーシャドーもふつうのつりざおで使い回すことができます。本来は二枚入れたいのですが、枠の関係と、ふつうのつりざお込みで二回使うことができれば、相手が後から張り替えてきてもぎりぎり間に合う枚数なので、一枚にしました。(うねりの効果で二枚トラッシュ+マーシャドーの特性でトラッシュ×二枚)

マーシャドーは、霧の水晶で持ってくることができるため、安定して相手のスタジアムを割ることができます。

プレイング

さて、続いては基本的なプレイングについて解説していきます。

先述したとおり、相手によって、また盤面によって非常に分岐が多いデッキであるため、大筋の部分のみの解説とさせていただきます。各相手への立ち回りは、私の練度が上がったら投稿するかもしれません(笑)

さて、とにかく作りたい盤面は先述した黒馬バドレックスVmax二体とブラッキーV、TAGTEAMポケモン+二枠です。この時、デデクロを出さずに子の盤面を作ることが理想です。ただ、どちらかは出しても全然OKです。この時に温存できると、終盤に一気に山札を削って必要札を強引にでも引いてくるという立ち回りが可能になります。また、相手のボスの指令などで呼び出されてサイドを進められてしまうリスクも回避できます。

また、この時出すTAGTEAMポケモンですが、基本的にはMMでよいでしょう。ただし、例外があります。

例外1 技マシンとなるポケモンがトラッシュに送れる見込みがない。

例外2 相手がMM

上記二つの場合は、MM以外の技を使いたい方の現物を出しましょう。

次に、エネルギーの付け先です。風船をつけてバトル場に出すのは、一体目の黒馬バドレックスVmaxか、ブラッキーVが良いでしょう。ブラッキーには特性でエネルギーを付けることができないので、優先したいところではあります。しかし、ブラッキーは相手にとって非常に脅威ですから、優先してボスの指令などで倒しに来るでしょう。そうなると、風船持ちが気絶させられてしまうので、倒された次のターンの展開がやや厳しくなってしまいます。

少し話がそれました。話を戻しましょう。

エネルギーはMM(または別のTAGTEAMポケモン)の優先して付けましょう。ダイガイストは、その技の特性上、序盤は火力が非常に低いです。そのため、マリィと合わせると強力なナイトウォッチャーや、相手の手札次第ではとんでもない火力が出るポルターガイストで戦います。基本的な使い分けとしては、マリィを使ったターンと、相手の手札が少ないターンはナイトウォッチャー、相手の手札を予想して、ワンパンを狙うことができる場合はポルターガイスト。といった感じでしょうか。一概には言えませんが、ポルターガイストで超火力が狙える場面では積極的に狙っていきましょう。

中盤から後半にかけては黒馬バドレックスVmaxを育てていきましょう。

TAGTEAMポケモンを倒される前にスイッチすることができれば最高です。

220以上のダメージを連発して、ナイトウォッチャーで満足に展開できず、ダメージも蓄積している相手を一気に追い詰めていきましょう。

最終盤は、勝っている状況か負けている状況かで変わってくるかと思います。

勝っている状況であれば、ダイガイストやポルターガイストで決めに行ったり、ナイトウォッチャーで妨害をしながら手堅くいくのもありでしょう。

GX技が残っていれば、最終盤のホラーハウスGX、ペイルムーンGX、は非常に強力です。捲る隙を与えずに、一気に勝ち切りましょう。

逆に、負けている場合はどうでしょうか。その場合は、リセットスタンプからのナイトウォッチャーが非常に強力です。相手のサイド数が2枚以下であれば、ハンデスすることができます。その状況で相手を止めてしまえば、あとはもうサンドバック状態です。また、GX技が残っていれば(劣勢の状況で残っていることは少ないかもしれませんが)ホラーハウスで相手を止め、次のターン、その次のターンにつなげましょう。繰り返しにはなりますが、リセスタナイトウォッチャーでハンデスして、いわゆる超越状態にすることができれば、意外と楽に捲れることもあります。

本題とは少しずれますが、相手のリセットスタンプに強いこともこのデッキの良さです。特性めいかいのとびらがドロー効果を持っているため、超エネルギーさえ手札にあれば(ここをクリアするのが難しいんですけどね)復帰することができます。

最終ターンではボスの指令、またはブラッキーVmaxを全力で引きに行きましょう。博士の研究、マリィを使ってもブラッキーVmaxやそれにつながるしんかのおこう、ポケモン通信を引くことができれば勝ちです。残っている山によってはほぼ100%の確率で勝ちに必要なカードを引くことができると思います。

解説したように、分岐が非常に多く、運用がかなり難しいデッキです。練度をあげないとデッキに回されてしまう形になってしまいます。

しかし、練度をあげて使いこなすことができれば、どんな相手にも柔軟に立ち回り、劣勢でも逆転勝ちを狙うことができる、回していて非常に楽しいデッキです。

個人的な感想としては、Tier1.5といったところです。爆発的な強さはないものの、安定感が高く、練度が高いプレイヤーが使うと強かな相手をしたくないデッキといった印象です。

ブラッキーVmax高いですが(泣)ぜひ組んで練習してみてはいかがでしょうか。

今回はここまでで終わりにします。最後までご覧いただきありがとうございました。

よろしければ、以前の記事もぜひご覧ください。(ほとんどBレギュのころのものですが…)

また、前回同様よろしければちーちゃんにミルクティーをおごってください(笑)

それではまたお会いしましょう!

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