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高級エクレアをつくりたい。。。!! その1

作りたいがそこにある!!!!!!

2024年度も始まり、早一か月となりました。新3年次も、実習に慣れ始めました。そこで、第一の試練です。
食品化学での試練1 「高級エクレアをつくれ!!」という、指令の下、初めての探究活動が始まりました。

1、まずは、生地を焼く

1回目のエクレア生地

そもそも、なぜ、このスタートまもない時期に、エクレアなのか。それは、エクレアの生地は、100点満点の製造過程でないと、言うことを聞いてくれません。要するに、学んだことを全て、クリアできないと、綺麗な焼き上がりにならないからです。

御覧の通り、いうことを聞かないエクレア生地です。あちこち割れるし、横のピエ(ひび割れ)が、ひどくて不格好なエクレアでした。
上もあちこちが割れる。これでは、チョコレートでコーティングできない。。。。
頭をひねる生徒。なかなか答えが出てこない。

まずは、いろいろありますが、絞りの時の呼吸と心のブレです。上の段の右からスタートしました。下段に行くとすこし、上手になっています。でも、この後にグダグダと霧吹きしたり、窯に入るまで隣の班のを待っていたりで、せっかくの生地が少しだれてしまいました。

絞りの写真
焼成してみました。

うまく絞れなかったのが、意外によかったり、きれいに絞ったのに、あちこち割れたり、底が反り上がったりしました。どうしてでしょう。。
答えは、「エクレアに聞いて」ということです。エクレアに向き合わなければ、先生から答えを聞いたとて、エクレアは言うことを聞いてくれるわけがありません。100点を求める生地ですから。

2,二回目のトライ!!・・・やらかしました。


二回目なのに、大失敗。。。なぜ?

はい、案の定やらかしました。2回目なので、授業開始で、「はい頑張ってエクレアと向き合って、綺麗なのを焼いてください」と、言ってスタート。
なんと、4つの班のすべてが失敗です。

ディセシエしたら、ズルズル、前回とは全く違う。絞れるレベルではない。
何とか焼いたら、クッキーみたい。油がにじみ出ている。底が真っ黒に焦げている。出来損ないのまずいチュロスかな。
全員で責任を取って、しかめっ面で食べてみる。


こりゃシュー生地でないわ。

卵を規定量の1/3入れたところで、この状態でした。悲鳴に近い嘆きが飛び交います。「どうして???なんで???」
教師 「誰かが何かを間違ったんだ!どこを間違った。計量は!!!」
生徒A「ちゃんとやりました、確認したので間違いないです。」
生徒B「粉は大丈夫です。」
生徒C「水も牛乳も間違っていません。」
教師 「じゃあなんでそうなるんだ!」「全部あってるんなら、まともな生地になるだろが」
生徒全員 「・・・・・・・・・」
教師  「原因を究明しろ、学校では、失敗してもいいんだよ。と言ってくれるが、仕事で失敗したら責任を取らなければならないんだぞ。」
生徒   「ちゃんとやりました。。。。。」(自信なさそうに)
教師 「人は噓をつくが、生地は嘘をつかない。。。何かが違うからこうなる。」

全班が、撃沈された実習でした。

結局、1週間後に、牛乳の量が間違っていたのような。。。。。という、告白がありました。

名言 「人は嘘をつくが、生地は嘘をつかない」

今日は、全員失敗の日でした。

3,カスタードの研究

カスタードの話をしました。今回は、「小麦粉」で炊くのか。「コーンスターチ」で炊くのか。どちらが自分のエクレアに合うのかを調べました。


左が、「薄力粉」、右「コーンスターチ」

同じ分量で、薄力粉とコーンスターチのカスタードを炊いてみました。
全然違う、見た目、食感、味でした。
左側 薄力粉
見た目→色が白っぽい
食感→柔らかい
味→甘味を感じにくかった。(コーンスターチと比較しして)

右側 コーンスターチ
見た目→ 黄色い
食感→少し固め 形を保持してくれる。
味→甘味は感じた。(同じ砂糖量だが、甘く感じた)

二種類の粉を比較して、こんなに差が出るものなのかと実感した。どこかで聞いたが、パン屋のカスタードとお菓子屋のカスタードは違うよ。ということです。思い出しました。 実感です。

「どっちのカスタードが良いのか、よく考えてください。おいしいからコーンスターチとはかぎらないよ」

生徒 「???」おいしいほうを使えばいいのではないのという顔でした。

答えは、教えません。
そのうち、きっと自分のお菓子とカスタードに向き合ったら、わかります。


4,三回目、綺麗に焼けた生地で、簡単なデザイン

何度か焼いて、うまくいったのを冷凍保存。カスタードを新たに炊いて、組み立ての予備練習をしてみました。


何ぜ全部左側を切っているの?

まあまあ綺麗な生地で、エクレアを組み立ててみました。カスタードとチョコのガナッシュクリームをつくり、トップをダークチョコでコーティングするという組み立てです。

ところが、思わぬ落とし穴。当初、エクレア生地の規格を12センチ、幅2センチで統一しましたが、なぜが長さ14センチ、幅2.5センチかな。。。

これで一つ作って食べてみました。


14センチのサイズ

食べた感想は、「いやああ。満腹になる。」
生徒 「おいしい。いいわ!」(さすが若い!)


おいおい、ちょっと待て。今回のシュークリームのコンセプトは何だったろうか。。。。。

そう「高級エクレアをつくりたい」です。
でかい、高級エクレアなんて、見たことないです。

ということで、2センチカットして作りました。幅はカットできないのでそのままでした。


1本に入るカスタードの重量

計量しました。12センチに入るカスタードの量は、34gです。これに、ガナッシュクリームが同量くらいはいるのですから、食べたら、胸焼けしそうです。
これで、2センチカットの生地ですから。
さあ、また、解決しなければならない課題が発生しました。


「高級なスイーツの適正な量」という、高校生の未知の課題です。
なにせ、高級エクレアなど、食べたことがないのです。

次から次へと課題が消えることはありません。

名言です。「課題を解決すると、また課題が出てくるだけ」

味は、おいしいです。2/3までは、おいしく食べられます。
これに、フランボワーズをアクセントに入れたり、ナッツを入れたり、何か工夫をすると高級エクレアに一歩近づける商品になりそうです。

連休前はここまで、続きは、後ほどレポートします。
2024,5,2

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