建築サロン101参加レポ 〜グランキューブ大阪見学と水上バスでお花見の巻〜
関西の建築関連の若手で集まって勉強会など開催する建築サロン101、4月の勉強会に参加してきました。
今回はグランキューブ大阪(大阪国際会議場)のバックヤードを含めた見学と、水上バスでお花見です。
グランキューブ大阪とは
大阪府が2000年に建設した大阪国際会議場。
黒川紀章氏による設計で、メタボリズムやフラクタル、共生といった思想が込められています。
京阪中之島駅の出口を出てすぐの便利な立地。
アトリウム空間をくぐるとエントランスがありますが、今回はいきなりバックヤードのエレベーターへ!
屋上〜絶景のヘリポート〜
簡単なオリエンテーションの後、最初に見せていただいたのが屋上でした。
ヘリポートからの眺めは絶景!!!しかも抜けるような青空!
こんなアングルから大阪を見たのは初めてで、高所恐怖症の私でもテンション上がりました↑↑(腰引けてたけど)
ここで雑学。
ヘリポートの床面に書かれるマーク◯にHは見たことある方も多いかと思いますが、これは発着地の印なのだそうです。
似たマークで◯にRもあって、着陸はできないけれどもホバリングして救助するための場所にレスキューの意味でつけられるそうですよ。
そして、建物の維持管理に不可欠な、外壁清掃のためのゴンドラ!
ここに人が乗り、ワイヤーで屋上から降ろして清掃するのだそうです。ぞわ〜(高所恐怖症)
屋上にレールが敷き巡らされ、この上をゴンドラが移動していきます。
ちなみに赤いのはアンテナ台。
黒川さんが「アンテナっぽく」とデザインされたものだとか。
設備階〜メカニカルウェハーと外観デザイン〜
バックヤード用のエレベーターしか停まらない階へ。
ここはフロアまるごと設備機器などのために使われている階です。
国際会議場というのは、一般的には広大な敷地に建てられますが、大阪の場合はまちなかで、十分に広い敷地というわけではありません。
限られた敷地のなかで、多様な機能を重箱のように積み上げていくように設計されています。
その一つが、この設備階。
会議室やホールなどの利用階は設備階と交互に積み重なり、隣接する設備階から電気など引き込んだりすることができるようになっています。
さらに、この設備階とのサンドイッチ構造は外観にも現れていて、階高の違いもあり、幅の違う層が交互に重なる絶妙なファサードデザインを構成しています。
地下室も駐車場と設備室があり、建物全体の非常発電機やボイラー、蓄熱槽などが設置されていました。
見学者が建築の人ばかりということで、「こんなところまで見せるのは初めて」と仰るほどマニアックな機械室まで見せてもらえました(笑)
イベントスペース〜広大な無柱空間〜
入った瞬間に「広い!」と思わず口にしてしまう大空間。
イベントスペースは、広大な無柱空間を間仕切りで区切って使うことができます。
この日は、間仕切り壁の向こう側が利用中とのことで、実際は写真の倍近くの広さというから驚きです。
13階建ての3階にありながら、これだけの無柱空間を可能にするのは、この建築特有の構造形式。
6本の構造コアを、巨大な柱として建物外周部に配置。
その6本のコアの間には柱を立てなくても成立するようになっています。
コア部分は縦動線も兼ねていて、エレベーターや階段としても使われています。
VIPルーム 〜豪華さだけではないセキュリティ〜
国際会議場ということで、各国要人の対応もできるVIPルームも完備。
日本らしい木の壁と障子の落ち着いた空間。というだけでなく。
窓には防弾ガラスが使われ、他の部屋とは別格のセキュリティ体制。
(防弾ガラスが使われてる部屋なんて初めて入ったかも…庶民なもので)
入口の取っ手は、黒川さんのオリジナルデザイン。フラクタルな感じ。
奥には専用トイレも。大理石(人造)でめちゃくちゃ豪華(笑)
ソファの座り心地も気持ちよかったです〜
一瞬だけ、VIP気分を楽しませてもらいました(笑)
グランキューブ見学を終えて
今回の見学を通して、国際会議場という用途に必要な様々な機能・設備を知ることができました。
そして、このまちなかの限られた敷地の中で、構造や設備の工夫により、うまく構成された建物なのだということがわかりました。
バックヤードの見学や詳細な資料があってはじめて理解できることです。
このような機会をいただけて、主催者さんや、解説してくださった管理会社の方々に感謝です。
さて、グランキューブ大阪を後にしたら、京阪で一駅移動し、淀屋橋へ。
【穴場!】水上バスで造幣局&大阪城のお花見
淀屋橋港から大阪水上バスで周遊&お花見です!
コース沿岸には、桜の名所大阪造幣局や大阪城も。(図は大阪水上バスパンフレットより)
大阪造幣局桜の通り抜けエリアでは、屋台も出ていて、たくさんの人!
あんな人混みには紛れたくないと思ってしまうタイプなので、座席指定の水上バスは大正解!
時期もドンピシャで、たくさんの満開の桜を優雅に眺めることができました。
船内アナウンスに耳を傾ければ、見所などを教えてくれています。
大阪城天守閣が、障害物なく撮影できるスポットでは、アナウンスとともに少しスピードを緩めてくれました。
撮れた!!!笑
大阪城の他にも、沿岸には見応えのある建築もたくさん。
普段、地上から眺めるのとは、少し違った角度で見ることができるのも楽しいです。
水都大阪を満喫した気分で、大満足のクルーズでした。来年も乗りたい。
大阪でお花見するなら、水上バス、おすすめです!
建築の勉強会に参加する理由
間取り図クリエイターという肩書きの私の仕事は、建物の間取り図やイラストを描くこと。
建築の知識や資格がなくても成り立つ仕事ではあります。
それでも、専門知識があるからこそスムーズに進むお仕事もあれば、建築の経験や資格を持っているから信頼してもらえる場面もあります。
そんな専門性を持ったクリエイターとしてお仕事をしていきたいから、学び続けているのです。
設計士さんとツーカーで話ができるような、そして、建築素人のクライアントさんを導いてあげられるような、そんな建築の専門性を持ったクリエイターであり続けることが目標です。
意識的に月1回以上は、勉強会や講習会、シンポジウムなどに参加しています。
雑誌や本での勉強ももっと増やしていきたいところ。
今回のようにnote記事としてアーカイブしていけたら、とも考えています。(でも性格的にあまり頻繁にはできない予感)
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