はじめに
年始に「一年で、百冊に挑戦する」とFacebookで宣言したところ、思いの外、想いを共有してくれる人たちが集まった。それならばとメンバー五人、公開で年間百冊に挑戦することにした。
親友でありオンラインメディアの女王、今田素子。コミュニティデザインを語らせると右に出るものはいない、山崎亮。骨があるけどとびきり優しい笑顔の建築家、嶋田洋平。社会情勢に機敏なソーシャルデザイナー、筧裕介。そして私、林千晶だ。
「でも、百冊なんて無理かも…」そう思っている人もいるかもしれない(そう、あなたのこと)。何を隠そう、私も大いに不安だった。でもこの2週間で「基本ルール」みたいなものが定まり、すっかり気持ちの整理がついたので、参考までに共有しておく。
1. 最後まで、読み切らなくたっていい
つい途中でやめてしまう書籍がある。でも、最後まで読めなかったんだから仕方ない。さすがに数ページしか読んでいないものは加えないけれど、2/3以上読んだものは「読了」とすることにした。これで随分、肩が軽くなったはず。
2. 詩だって、エッセイだって構わない
当初、メンバーが「この本に挑戦しようと思う」とあげてきた写真を見て、「うーん、これはなかなか難しそうだ」と悩んでしまった。いかにも「読むのに時間がかかりそうな本」ばかりではないか。もちろん、レイモンド・チャンドラーの『ロング・グッドバイ』(645ページ)のように、切なく探偵小説を読みたい気分もあるだろう。バラク・オバマの自伝『A Promised Land』(768ページ)で、米国の未来を考えてみるのも悪くない。が、しかし、年間百冊という目標は設定されている。つまり、1ヶ月で8冊、1週間で2冊という計算。ここには、計算も必要だ。私は1ヶ月で考え、読み終わるのに時間がかかりそうな本1-2冊と、気分転換になりそうな小説やエッセイ3-4冊、専門書や気になる本2-3冊を基本リズムにすることにした。とにかく、月8冊を遵守しよう。
3. 毎月の報告会で、発見をする
毎月、月末に報告会を開くことにした。メンバー各自、どんな本を読んだかということに加え、一日の中でどの時間を読書にあてるといいか、KindleやAudibleなど新しい方法で読むのはどうか、読書と運動を組み合わせたらどうかといったなど、毎月、5人の知恵を集めてみたい。報告会に参加してくれる人たちからも意見を聞いてみたい。「読書」とフォーカスが狭いだけに、逆に新しい発見ができそうだ。
他にも今後ルールが生まれたら、逐次、更新していこうと思う。
身体にとっての「毎日の食事」のように、心にとっての「毎日の本」なのではないか。そんな気持ちで、どんな本を読むのか、読んでいるのか、いざ探検にでてみよう。
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