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【全文無料】DOV期(暗黒のウェルサ)の2pickリーダー順位と考察・解説【Shadowverse】

はじめに

初めまして。佐倉と申します。
noteを書くのは初めてですが、自分なりに考えを固める意味でもここに纏めさせていただきます。

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この記事は、Shadowverse第20弾カードパック「暗黒のウェルサ」環境の2pickフォーマットを想定した考察記事です。執筆日は2021年4月30日前後、アディショナルカードはまだ発表されていません。

ご覧いただく日時によっては、カードプールや環境に差異が生まれる可能性がございますのでご注意ください。

以下、各クラスをエルフから順にE/R/W/D/Nc/V/B/Nmと、レアリティをレジェンドから順に虹/金/銀/銅と表記することがあります。

リーダー順位

1位ネメシス
2位エルフ
3位ドラゴン
4位ビショップ
5位ウィッチ
6位ヴァンパイア

BAN
ロイヤル
ネクロマンサー

まず、今期の環境の最大の特徴を挙げるならば、圧倒的横並べゲーです。

2pickでは最新弾のパックのカードが提示されやすい「新弾ボーナス」と呼ばれる補正があります。確率上出やすいカードになるため、新弾のカードが強いクラスはそのまま優秀なクラスとなりやすい傾向あります。
その新弾ボーナスのかかる「暗黒のウェルサ(DOV)」では、銅銀でAOE効果を持つカードが、ハリケーンゴーレムと火竜の火山しかありません。

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どちらも強力なカードですが、ハリケーンゴーレムは7コストというアグロ展開に対する回答としては重すぎるコスト、火竜の火山は初動で1点しか出すことができないという即効性の悪さが目立ち、どちらも序盤から小型を複数展開して詰める動きへの回答とはなりづらくなっています。
他のDOVの銅銀カードで横展開を処理しようとすると、進化権や複数枚の手札の使用を強要されるため、どちらもアドバンテージを得にくい行動となります。

逆に、少数のフォロワーを除去しながらアドバンテージを得る銅銀カードは多めのカードプールになっています。
空間の解錠やブレードエルフ、双頭のスコーピオンなどはハリケーンゴーレムと同じくコストが重いですが、大型の単体フォロワーを除去したいタイミングは序盤の横展開を凌ぎたいタイミングよりも遅いことが多いため、比較的高コストでも間に合います。 

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↑アドを稼ぎながら単体除去

これにより、乗り物アミュレットを活用して大型を押し付ける動きや、ファスティバやノアといったカードへの回答を用意しやすくなっています。

つまり、最も提示されやすいDOVにAOEが少なく単体除去が多い今環境は、横展開を1枚のカードで返される可能性が低く、大型を簡単に除去された上でほかのアドを稼がれる可能性が高い環境です。
よって、横に並べて詰める動きがローリスクで、大型を押し付ける動きがハイリスクな環境と言えます。

一方で、旧弾の銅銀には優秀なAOEが数多く存在します。
自分の盤面展開を維持しつつ、それを処理に使わずいかに顔への打点にできるか(=手札のAOEで除去を完結できるか)が、今期の優秀なクラスか否かのひとつの基準になります。

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↑旧弾の優秀なAOE

また、もうひとつの特徴として、効率の良い回復カードが多い環境にもなっています。これにより、盤面を無視した顔面ゴリ押しが効きにくくなり、例えばガンダゴウザだけで勝ち切る動きなどが明確に難しくなりました。マーシャルファイターやネクロインパルスを主軸としていたRとNcが不利になった要因のひとつでもあります。

無理やり顔を詰める動きが取りにくい、すなわち、試合が長期戦になりやすくなるため、効率の良いリソース確保手段も重要になります。

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↑優秀な回復カードの例。ネメシスはパラダイムシフトから出るエッジアーティファクトなども。


纏めると、今期の強リーダーとして求められる強みは以下のようになります。

①横展開を得意とすること
②旧弾銅銀に強力なAOEを持つこと
③長期戦を見据えたリソース確保手段を持つこと

これらを基準に、各クラスがなぜこの順番になったのかを見ていきます。


ネメシス

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↑DOVのネメシス追加カード(新弾ボーナス)

今期のNmは、AFの除去力とリソースを武器に横展開を押し付け、金虹のフィニッシャーに繋げるクラスです。特に新弾では、銅銀に特別弱いカードが存在せず、金虹もミリアム以外はフィニッシャーになり得る大当たり。肉球シュートや人形の斬撃といった従来の捲りの手段に加え、旧弾の金虹にも多くのパワーカードを持ちます。そし、何より圧倒的なパワーを誇るのが、新弾ボーナスのかかるアームメカニックです。

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アームメカニックを起点として中盤を捌き、パラダイムシフトの展開を通してフィニッシャーまで繋げる動きがネメシスのメインの勝ち筋となります。攻撃にも防御にも転じられる万能カードなので、見かけたら隣のカードに関わらず必ずとりましょう。何枚あっても困りません。

コスト5という後4の進化フォロワーを咎めつつ廃品の回収で使いまわせるコストも都合がよく、2枚目をエンハンスで使って大きくリソースを回復する選択肢にもなります。アナライズとエンシェントを生成するため、このカードが取れるだけでアーティファクトスキャンの評価も大きく上がります。

また、今までネメシスに不足していたリーサル打点として詰め切るカードとして、アーティファクトシップに新弾ボーナスがかかっている点も見逃せません。アクセラではなく本体で運用した方が強いカードで、顔を詰めつつアームメカニックと合わせてパラダイムシフトのコスト軽減を進めます。金虹枠には有用なカードが多いのでアームメカニックほどではありませんが、これも見かけたらほぼとっていいレベルのカードになります。

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横展開に対する回答としては、肉球シュートやストリングマイスター、ガジェットユーザーなどを取っておくと返しやすくなります。アームメカニックで進化権を温存しつつパラダイムシフトを加えておき、肉球シュートで一気に返せるととても気持ちよくなれますね。

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イルガンノやアイシィレンドリングも、横展開に対する回答として有用です。人形やAFを中心に立ち回れば20破壊も比較的簡単に満たせますし、アイシィレンドリングは引いてしまっても0コストでパラダイムシフトを乗せることができればほぼ勝ちです。

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イルガンノやアイシィを強く使うためにもアームメカニックの活躍が欠かせないあたり、今期のネメシスはクラス:アームメカニックといっても過言ではないクラスですね。

レアリティごとの優先カード

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エルフ

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↑DOVのエルフ追加カード

EもNmと同様、新弾の銅銀に弱いカードがなく、平均値の高いリーダーと言えます。アリアが引けるかどうかで評価を大きく変える人もいますが、アリアが単体でぶっ壊れ性能をしているだけで、エルフ自体はアリアがなくても安定した戦いを望めるバランスの良いクラスだと思います。

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↑pickでも郡を抜く強さ

アリアは、隣がなんであれキープしていいカードです。このカード1枚で早期リーサル、長期的な多面処理、進化権の温存などが期待できます。

アリアが取れた場合、フェアリー生成カードの評価を大きく上げてpickします。中盤まで強いカードが何一つ引けなくても、最後にアリアを引ければ化けるかもしれないという狙いで敢えて評価の低いフェアリー生成カードを取りに行くこともあるレベルです。当然早期に着地すればするほど強いカードなので、デッキにアリアがいるなら基本はアリア単体狙いでマリガンします。

アリアが取れなかった場合、盤面を制圧してテンポを取り続けるプランで戦います。ヴァーミンハンターや陽光のエルフで盤面を抑えつつワンダーツリーで手札を管理し、ブレードエルフやウィンドフェアリーといった大型疾走に繋ぐことを目指します。進化回数を稼ぎやすいクラスなので、陽光のエルフやフェアリーアサルトを複数とってグリームニルで締める動きも狙えます。

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↑アリアが居なくてもめちゃくちゃ強い。次点でワンダーツリー

総括すると、アリアが取れている時はフェアリーで処理しつつ顔を詰めていくプラン、取れていない場合は進化を絡めた中型フォロワーで盤面を作るプラン、と覚えておくと立ち回りやすいと思います。

レアリティごとの優先カード

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ドラゴン

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↑DOVのドラゴン追加カード

Dは、体力バフのギミックを用いた有利なトレードを武器に戦うクラスです。先に多面展開された時の回答の少なさと、マーガライトマーメイドと竜人の羽ばたきの枚数にデッキパワーが左右されるため、NmやEに比べるとやや安定感では劣りますが、上手くバフを重ねられれば大型フォロワーを複数展開できる強みもあります。

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↑その他、新弾の銅銀カードのシナジーが強い

金虹枠最強は問答無用でエターナルホエールですが、今期はテンペストドラゴンがクラス特徴と噛み合っていて今まで以上に使いやすくなっています。コーラルシャーク、炎柱の竜人、ドラゴンヒーラー、ドラークなど、自身の体力を参照するカードが軒並み偶数コストなのもGood。

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↑新弾との噛み合いで特に輝いている

一方で、ガンダゴウザを始めとした盤面を無視して顔を詰める動きに関しては、新弾を中心に回復するカードが増えているため、通しづらい環境となっています。ガンダゴウザ自体は試合を決めきる強いカードですが、pickしても2枚程度がオススメです。

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↑ガンダゴウザが弱いわけでは決してないので注意

総括すると、今期のドラゴンは体力バフを絡めて有利トレードを繰り返し、盤面から打点を出しながら大型リーサル手段で詰め切るクラスとなっています。デッキバフカードの枚数に依存するためNmやEほどではありませんが、それでも十分高い安定感を誇るクラスと言って良いでしょう。

レアリティごとの優先カード

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ビショップ

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↑DOVのビショップ追加カード

Bはかなり評価の分かれるクラスですが、個人的には勝率を伸ばしやすいクラスだと認識しています。今期のBは他のクラスとは大きく異なり、素早い横展開をあまり得意とはしていません。一方で、銅銀の除去カードが本当に多彩なので、相手の展開を凌いでアミュレットの展開やフィニッシャーまで繋げる、いわば元祖ビショップ的な立ち回りを得意としています。

フィニッシャーとしては、新弾ボーナスのかかっているヤテラントゥが圧倒的な存在感を示します。このカードを引けた場合、アミュレットカードややカウントを進めるカードを狙ってpickしていくのはもちろんですが、星界の艇人・ノアやダーティプリーストといった本体性能が強力なカードも結晶でプレイすることを視野に入れるレベルです。目安としてはアミュレット6枚破壊を目指すと立ち回りやすいと思います。

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↑ヤテラントゥのためならば、多少プレイを歪ませる価値があるほどのパワーカード

邪教の神殿は今まであまり評価が高くなかったカードですが、今期のビショップがあまりにもロングゲームを得意としているため、今では中盤程度に引いても十分起動を期待できるカードになっています。邪教の神殿をpickした場合、今後は親愛の一撃の評価を高めにしてpickしていきます。

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↑親愛の一撃の評価を高めるカード。親愛の一撃を多く取れたら、ほかのカウントアミュレットの評価も上げたい

返しの手段としては、カインドブライト、清き転変、鐘楼のシスター、ダーティプリーストあたりが特に強力です。1枚で勝ちきれるフィニッシャーが控えているなら、パニッシュメントスナイパーや殲滅のアルミラージといった金虹カードも除去カードとして吐いていきます。

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↑アームメカニックや陽光のエルフへの返しとしても

また、ノアやセト、詠唱:純白の祭壇など、除去の難しい大型カードを多く引けている場合は、毎ターン1枚ずつ返せなくなるまで押し付けていく立ち回りも狙えます。ゼノ・ウォフマナフや《力》・ソフィーナに除去を吐かせた後などは特に有効な戦術です。

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↑いずれも新弾ボーナスを失っているため、必ず狙えるような立ち回りではない

こう聞くとビショップが1位でない理由が気になるところですが、ロングゲームを目指すコントロールデッキの宿命として、不意に飛んでくる強力なカードや序盤のアグロ展開に対応しきれず押し切られる可能性を無視しきれないためです。受けに回る側の立場として、手札の噛み合いが悪くそのまま負けてしまう可能性は存在しています。2pickの5戦のうちすべてを理想的な立ち回りで切り返すことの難しさから、5勝の確率が少し落ちるクラスとしてこの順位にしています。

また、新弾のカードのパワーがあまり高くなく、旧弾のカードにかなり依存したクラスパワーをしている点も少し気になります。守護軸とアミュレット軸のカードが混在しているがゆえのpick難易度の高さも見過ごせません。良くも悪くも上級者向けのクラスと言えますが、上手く噛み合った時の対応力はどのクラスよりも高いと思っています。

ちなみに、ラーは現在2pickでは提示されないカードになっています。

レアリティごとの優先カード

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ウィッチ

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↑DOVのウィッチ追加カード

2pickにおいて、4位以上のクラスを取れる確率は92.8%です。10回潜れば9回は上位4クラスから選べるため、5位以下に関しては練習する価値が低く、そもそも選択されることが少ないため練度も上がりにくくなります。そのため、私はほとんどウィッチ以下のクラスを使用したことがありません。それをご理解の上での記述となりますのでご理解ください。

ウィッチを一言で表すならば、究極のハイリスクハイリターンです。マナリアクイーン・アンと、レグニスロード・グレアと、楽隠居の元国王・フォリア以外の金虹ではゲームを決めにくく、この3枚のうち何枚をpick出来るかがそのデッキの強さに直結してきます。とても個人的な話になるのですが、私はそのカードを取れなければ勝てないようなクラスがあまり好きではなく、勝率も上げにくいと考えているためこの順位にしています。

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↑アンやグレア以上に、1枚でゲームを決めきる強さを持っている

もちろん、この3枚のパワーは凄まじく、強いデッキを組めれば下手なNmやEをも凌ぐフィニッシュ力を持つことは事実です。この3枚が引ければ勝ち、引けなければ即リタイアといっても過言では無いでしょう。人によってはこういったクラスを好む方もおり、2位や3位にランクインさせている方もいらっしゃいます。

つまるところ、僕がウィッチを選択するとアンもグレアもフォリアも引けないので5位です。相手をする場合は、追加でフュンフとマーシャルゴーレム、ハリケーンゴーレム、フューチャービジョンくらいのことは念頭に置いて対戦するといいと思います。

レアリティごとの優先カード

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ヴァンパイア

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↑DOVのヴァンプ追加カード

ウィッチと同じ理由で、ヴァンプもほとんど使ったことがありません。新弾の強いカードが霹靂の悪魔しかないのが可哀想すぎるクラスです。序盤はハレゼナを、終盤はボルテオ、シス、イビルウルフを常に警戒しておきましょう。

レアリティごとの優先カード

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ロイヤル

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↑DOVのロイヤル追加カード

ロイヤルはクラスとして好きなので、初期に少しだけ触っていました。ロイヤルは銅銀カードでコストの踏み倒しをほとんど出来ないクラスなので、金虹枠6枚を数えてケアしておけば基本的に何とかなります。盤面に兵士を放置しすぎるとマーシャルファイターに繋がる点と、試合が伸びすぎると不意のアルベールリーサルや装甲車シエテの詰み展開が有り得ることに留意して立ち回りたいです。

相手をする際の要警戒カード

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ネクロマンサー

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↑DOVのネクロ追加カード

旧弾には強力なカードが多いのですが、DOVに使いづらいカードが多すぎて、pick段階からストレスが貯まりやすいクラスです。たまに新弾ボーナスを乗り越えた構築のようなアグロネクロを組む猛者がいるので、顔を詰められないように丁寧に立ち回ると良いです。後半は、ネクロインパルスやエンハンスのミルティオ、バザラガや死の哲学者あたりをケアして戦うと勝ちやすいでしょう。

相手をする際の要警戒カード

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その他の考察

一概に言えたことでは無いのですが、今期は体力4で盤面に残すと除去されづらい環境といえます。
理由は単純で、DOVのカードに3点を出しやすいカードが多いためです。

2pickは構築戦と異なり、いつでも理想的な除去札を握れているわけではありません。時には小さなフォロワーに対しても手札を複数枚使用して除去を行うことも多いでしょう。特に今期はそれが顕著な環境であり、展開側有利なゲームになりやすい環境です。

こんな除去がデフレした環境の中で、カードプールに最も提示されやすいDOVの銅銀は3点を出しやすい。場に体力3のフォロワー2体残すくらいなら、体力4と体力2を残した方が懸命なことが多いのです。

もちろん、クラスごとに警戒すべきカードは異なりますし、また旧弾のカードには4点除去のカードが数多く存在します。4点を出しづらい環境では特に有用なカードであるため、必然的に相手のデッキに入っている可能性も高いカード群です。あくまで参考程度に、目安としてお考えください。

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↑3点出す新弾カード。他にもブルームドワーフやグリモアソーサラーなど。

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↑4点出す旧弾カード。多すぎて見切れてる。


おわりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。後半は雑記のような文章となりましたが、お読みいただいた方が2pickをプレイする際の参考になれば幸いです。

2pickは、ランダムに提示される2枚ずつの2択を15回繰り返し、勝てる30枚のデッキを組み上げるフォーマットです。同じ構築とマッチングする可能性は限りなく低く、構築にもプレイングも運の要素が色濃く反映されます。
それゆえ、各クラスのカードプールと強力な組み合わせを把握し、相手の立ち回りや使ったカードの情報から少しでも有利になるように戦略を立てる楽しさがあります。

何より、2pickで最も重要な有利トレードの感覚は構築戦でも重要な要素です。この感覚はシャドバの基本中の基本、いつの環境でも普遍的なものであり、構築戦中も無意識にできるようになれば対戦中の視野も広がるでしょう。

少しでも2pickに興味を持っていただき、試しにプレイしてみたいと思っていただけたなら、それ以上のことはありません。ぜひ、余らせているチャレンジチケットを、パックに使う予定の100ルピを、2pickへの挑戦に使ってみてください。

最後にはなりますが、この記事は投げ銭制をとっています。この記事にご満足いただけた、参考になったという方は、良ければ購入をお願いします。次の記事への励みと昼食代に充てさせていただきます。

では、また次の記事で。

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