男性と美容と結婚についての一文章

美容について興味を持つきっかけになったというとやや大仰ではあるが、男性と美容について考えることがあったので一筆。

結婚式を楽しみにしていた。なぜかというとメイクをしてもらえるから。こういうと、「女々しい」とか「美容男子だ」とか言われるかもしれないんだけど。ウザ。
逆に「そういうのいいね!」ってなるかも。時代か。ウザ。

それにしたって、普通に生きてきた男性が、プロの人に顔を作ってもらえる経験というのは滅多にない。それこそアイドルとか俳優みたいな人前に出る仕事じゃないと。
かっこよくなってモテたいとかだったら、じゃあ自分で勉強したら?だし、私は女だからしたいしたくない関係なく毎朝早起きしてやってますけど?だし、
あたしゃうっすらかっこよくなってみたかっただけなのだ。

ーー脱線ー
女性がメイクを強いられる世の中なのなら、男性もメイクをするべきだと思っている。ハゲデブ臭ポツポツヒゲオヤジよりも最低限清潔感のある、欲を言えばカッコいいおじさんが上司の方がいいに決まってるし、そういう人が営業、先生、政治家、店員、、、の方がいいに決まってる。
一方、メイクというめんどくさいことを強制されることの少ない男性に産まれたことをラッキ〜とも思っている。マスク生活になってからヒゲを剃るのもダルくてサボってる。
ーーー

さて、カッコよくしてもらうぞと意気込んで臨んだ前撮り的なやつだが、花嫁の衣装とメイクに3時間、私は衣装がたくさんある部屋に放り込まれ「好きに用意してて」だった。いやいや、何も知らない素人がこんなのを一人で?しかも、妻のメイク終わりにちょっと相談しようと思ったら(何まだ決まってなかったの?急いでくんない?)みたいな感じで急かされた。ヘアメイクもなし。はいはい、結婚式は花嫁のイベントなのね。私も結婚するんだけど。と思ったけどしょうがない。そういうプランだったと割り切った。カッコよくなりたかったのが馬鹿みたいで恥ずかしくもあった。(撮った写真は大変よくできていたのでトータル満足はした。)

そうして迎えた結婚式。もちろん前撮り的なのとは全く違う環境。恐る恐る準備に行ってみたが、なんとものの30分でバチバチにカッコよくされてしまった。それはもうカッコよく、妻が一日中「カッコいい!」と言い続けるくらいだ。

結婚式や結婚にまつわるイベントは、花嫁が自分の家族に顔を見せる最後のイベントであったのだろう。特にその昔、結婚式というのは花嫁が家を出るという意味合いが強かったのもあり、人生で一番綺麗にして産み育ててくれた家族に最後の挨拶をする、という習わしなのだろう。そりゃ、男とは意気込みが違ってくる。
しかし現代においては、戸籍上は男も女も家を抜けて新しい戸籍をつくるし、実際的には結婚後もいろんなことで親には世話になる。式の前後で親元に行く頻度が大きく変わるわけでもあるまいし。なんなら結婚に当たって私も家を出たわけだから、私だって綺麗になって当然なのだ。そもそも花嫁を綺麗にするならその隣にいる旦那だってぶつぶつ………

なにはともあれカッコよくなって満足した私は、男も、プロにカッコよくしてもらえる機会として、結婚式を楽しみにしたっていいじゃないのと弱い提言するのだった。

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