世継曽我

近松全集1作目は時代物。忠孝要素満載。
道行はやっぱり語りで聞きたくなるね。真似したくなるのも分かる。地名の折り込みが凄いが、既にこの時代からこんな感じなのだなと。

登場人物がよく分からん。歴史知識が足りないと、浄瑠璃単体では飲み込みにくいのが時代物が難しく感じる原因か。歴史を手玉に取るのが浄瑠璃の面白さだとは思うのだけれども。
朝比奈はねぶた頻出の力持ちだよね?くらいの知識で読みきってしまった。
下敷きとなる史実なり別の物語なりについては、都度調べるか、諦めてどんどん読むべきか。浄瑠璃を読むための読書を始めると、元ネタの元ネタを探すうちに大変なことになるのは経験済みなので、ちょこちょこ検索するくらいで留めておきたい。

病床の母を気遣って、兄弟の死を伝えるのを躊躇うのは納得するのだが、世継ぎがいることが分かると死の悲しみから一転してお祝いムードになるのは時代の乖離を感じる。それがタイトルになっているのもまた凄い。
一連の敵討ちを誉められて家が栄えてめでたしめでたし。

鬼王と団三郎の兄弟喧嘩→落馬させておいて介抱して仲直りというのは、芝居だなぁ。それいるの?と思う。

と、自分の感覚との遠さを確認したところで、次は素直に出世景清に進むか、まずは世話物だけでも一気に読むのか???
ハイペースで読み切れる分量ではないので、読みたいときにゆるゆる読んでいこう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?