ちぇく田と犬ほど因縁のある組み合わせもなかなかないのではないか。

はじまりは30年以上前に遡る。

小学生にもなっていない小さくて可愛い可愛いちぇく田少年は、母親に買ってもらったマクドナルドのポテトを嬉しそうに食べてお婆ちゃんの住んでいる団地に向かっていた。(ちなみに母親は今の時間ですとハッシュドポテトになりますと言われ、群れの方のポテトはないですか?と言っていた。群れ。)

団地の下に着くなり現れた犬。

黒い大きな犬。

昔ってけっこう危な目な犬が野良野良うろついてたけど今考えたらめちゃめちゃ怖い。

そいつ(以降ブラックファング)がちぇく田少年のポテトを狙って襲いかかってきたのである。

恐怖。

大きな花壇みたいなところをぐるぐる回りながら追いかけ回されるちぇく少。

助けを求めようと母親の方を見ると手を叩いて爆笑しているではないか。

恐怖。

母親(以降ブラックファング)が息子の大ピンチをオモシロと捉えている。

しかしブラックファングの凶暴さに徐々に気づき始めるブラックファング。

そしてブラックファングの狙いがポテトだと気づくブラックファング。

「ポテトを捨てろぉぉぉぉぉ!!」

叫ぶブラックファング。

あの母親の姿を僕は一生忘れない。

まるでハリウッド映画の一幕のように叫ぶ母親。

そしてポテトを投げると、そのポテトがブラックファングの顔面に直撃しブチギレたブラックファングに足を噛まれるちぇく田少年。


思えば犬との因縁はあそこからはじまっていたのである。

次は小学生のころの犬話。

ナカガワ先生という人のお宅に習字を習いに行っていたちぇく田少年。

その家は立派な一軒家で、入り口の手前に馬鹿みたいにでかい犬が放し飼いされている。

犬というのは自分に対して恐怖を感じている奴をすぐに嗅ぎ分ける習性があるそうで、その犬(以降巨大戦艦ジャイアントボンバー)はちぇく田少年にやたらと吠えてきていたのである。

いつもは一緒に習っている同級生(以降裏切りのタカ)の背中に隠れながらサッと切り抜けていたのだが、ある日その子が習字を辞めると言い出したのだ。

これが彼が裏切りのタカと呼ばれる理由である。

僕は初めての毛筆の授業で半紙に大きく裏切りのタカと書いたのを今でもよく覚えている。

それぐらい奴の裏切りに衝撃を受けたのである。

ちぇく田少年の母親(以降許さずの康子)は習字を辞めることは許さなかった。

これが彼女が許さずの康子と呼ばれる理由である。

どうしようか考えたち少。

そして閃くち少。

習字は隔週火曜日に学校終わりに行っていたので、給食のパンを少し千切って給食袋に入れておいて、それを巨大戦艦ジャイアントボンバーに投げる。

そのパンを追いかけている内に先生宅に侵入する。

小学生にこのアイデアを出すことが出来るだろうか。

一説によるとちぇく田はこの時、あまりに早すぎる脳の消費により前倒しで髪の毛が抜けているという話もあるぐらいだ。

さぁ作戦実行。

パンを投げるちぇく田少年。

そのパンが巨大戦艦ジャイアントボンバーの顔面に直撃しブチギレた巨大戦艦ジャイアントボンバーに足を噛まれるちぇく田少年。

どこかで見た光景である。

特に怪我をしたとかはなかったのだが後日ナカガワ先生は僕のところに来て「この間はごめんね。あの子文鎮で叩かなきゃね」と、小学生の耳に放り込むにはちょっとしんどい冗談を言ってきたのだ。

あの冗談はキモすぎる。

ちなみに噛まれた話を許さずの康子はまたもや爆笑していた。


語り始めたらきりがない犬との因縁。

今日はこの辺りにしておきますけど、また犬話聞いてもらえればと思います。

あー、犬。

犬!

この下は有料にしてますが、弱めの犬ダジャレが書いてあるだけですので読む価値はありません。

note楽しかったよご褒美あげようねそうしようねって思った方だけお願いします。


ここから先は

19字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?