「はじめまして」に代えて

わたしが2009年にコレクティブハウス聖蹟に住み始めて10年が経った。コレクティブハウス聖蹟は３棟目のコレクティブハウスで、その後コレクティブハウス大泉学園、コレクティブハウス元総社コモンズ、コレクティブハウス横浜、そして今年3月に完成したばかりのコレクティブハウス本町田と続き、次第に仲間も増えてきた。

一度「これがコレクティブハウジングなのか」という体験をすると、もうコレなしで生きていくことはできない！と、思う。今、私と私の家族は、他人とも一緒にコレクティブハウス・ライフを満喫し、本当に豊かな人生の時間をこの暮らしに感じている。

では、その豊かな暮らしとは何なのか、考えてみる。自分一人で考えてみたし、考えている。家族や他人と話をしてみたし、話している。そして、皆で試している。

どうしたら豊かな暮らしになるのか。一人一人が皆違うという前提に立ちながら、試してみている。豊かな暮らしとは何かを話し合って、一緒に試みる仲間がいて、その仕組みがある、という暮らしそのものが豊かであるのだと思う。コレクティブハウジングとは、豊かな暮らしとは何かという「問い」であり、「解」であると思うのだ。

いったい何の話だ？！と思うかもしれない。しかし、コレクティブハウスとは、単に建物の話ではなく、その住まい方、暮らし方であるのだ。

コレクティブハウスは、特定の思想や主義の集まりではない。そもそも一人一人皆違うという前提、いろんな人がいることが大前提だからこそ、自分も疎外されることはない。皆違うが、このコミュニティ、この場を信じられる。一朝一夕に暮らしが変えられるわけでもなく、少しずつ作っている。

まずはこのnoteマガジン『コレクティブハウス居住者だより』で、各ハウスの老若男女な住人たちによる暮らしのエッセイをご覧ください。そしてもしも興味を持ったなら、実際の暮らしを見に来てください。