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7-10 強引な戯れ 後編  【小説◆女主人と下僕】






​​「駄目えっ!駄目っ!」

​​マーヤは狂ったようにのたうって渾身の力で抵抗したが、茶舗の店長というよりは鍛えた軍人に見えるほどの体格、力自慢のディミトリに腕力で勝てるわけもなく、やすやすと全く見動き出来ないほどに組み伏せられた。

​​「…ね、どうか力を抜いて…どうか。ね、無理に力を入れると脚を攣りますよ?怪我でもされたら困ります…」

​​「そんな!そんな!」

​​「最終通告させて頂きますよ。いいですか、俺にそうされるなんて気持ち悪くて堪らんから断ってるんなら今すぐにちゃんと正直に仰いなさい。即座に開放して差し上げます。だが…要するによ、マーヤ様、貴女はただ、愚かしい倫理観や罪悪感で『ここだけは駄目』と仰るだけなんだろ?生理的に嫌だと仰ってる訳ではねぇんだろう?それならば…俺は一歩も引かねえ。だってさっきまでは俺に何をされてもメッチャクチャに感じて下すったよな?なのに、なのに、なのに、ここだけ駄目なんてそんな訳のわかんねぇ理屈があるかい!野犬に噛まれた、いや今から噛まれると思って諦めるがよろしい。だって…俺たち夫婦になるんだろ?一生拒み続ける気かい?そんなくっだらねえ事を恥ずかしがることは許さねえ。…お願いだよ、許してくれよ」

​​(つうかこれは俺の少な過ぎる…ほぼほぼ1名の経験の中で唯一のまぁまぁ自信ある事なんだよ!あのいんら〇おかみに顎が外れそうなほどやらされたんだよ、毎晩毎晩毎晩、何かの修行かってほどやったんだ。これを飛ばしたら俺がベッドで女に誇れる技なんて何ひとつねぇじゃねえか。全部爺いに聞いた事を言われた通りにマネしただけでした、おわり!、だなんて、そんなのは嫌だよ)

「…俺なんかにそんな汚らしい事されんのは…どうしても、いやかい?」

その時のディミトリの表情。

腕力に任せて強引すぎる行動をしている癖に、目つきだけは捨てられた子犬のように寂しげな涙目で訴えるディミトリにマーヤは慌てに慌てた。

​​「でも、でも駄目…ッ…もちろんそうされていやな訳はございません!いやな訳ではないの!ですが、ですが、申し訳ないから…ディミトリ様をわたくしなんぞで汚すわけにはいかないから…見せられないから…恥ずかしいから…だ…駄目なの…」


​​だがマーヤの声は先ほどの勢いはなく。

​​マーヤの脚から力がすっかり抜けていくのがディミトリの腕に伝わってきてディミトリは安堵と喜びで荒い溜息を吐いた。

​​「力を抜いて下さいましたね…嬉しいです…大丈夫…何もマズいことはない…これは俺がしたい事なんだよ…?ねえ、させてくれよ、ね…?貴女もきっと心地いいはずだよ」

マーヤの言外の赦しに力を得て、再びディミトリの目つきは捨てられた仔犬から、飢えた野犬へと戻っていく。

「なぁ、さっきから貴女はずいぶん長い間感じに感じてるけどまだまだ一度も○ッてないよなぁ…?こんな長時間、延々と限界までムラムラさせられたままお預けなんてよ、いま本音では苦しくって苦しくって頭がおかしくなりそうなほどもどかしいはずだろ…?それなのに、ここで今日はお開き、なんて、そんな馬鹿げた話があるかい!さ、こっからが気持ちよさの本番だ。さっきまでとは別次元だぜ?いやというほどスッキリさせて差し上げる。痛がらせないよう、丁寧に丁寧に…徹ぇっ底的に舐めまわさせて頂きますぜ。なぁマーヤ様。本当に…理性を全部取っ払った所でも…どうしても…いやなのかい?それともほんの。ほんの、けし粒位なら、されてみたいかもって、気持ちは、全くないのか?答えてくれ。けし粒程もされてみたいとは思ってくれないのかい?…………マーヤ!お前は俺の妻なんだよな!さぁ!答えろ!マーヤ!!」

その時のディミトリの声は、もう、いつもの頼りないくらい優しい気のいい茶舗の店長の面影は、欠片もなかった。

可憐な生贄を堂々と組み伏せるその態度といい表情といい傍目から見ればそれは完全に飢えた野獣ではあったが、じつはマーヤは自分を上からガッチリ組み伏せ怒号するディミトリに一滴も怯えてはいなかったのだ。

マーヤにとってはこの野獣めいた男はあくまでも哀れに駄々をこねる愛らしいだけの仔犬であった。

なぜって結局のところ、この可哀想な可哀想な野獣は、いままでも全てはひたすらにマーヤの言いなりだったし、これからもマーヤの命令にはなんでも従うとマーヤは知っているから。いまマーヤが冷たい声でひとこと命令すればこの野獣の皮を被った子犬は即座に目に涙を溜めて引き下がる事をマーヤは知りすぎるほど知っているから。

マーヤが困り果てているのは、だがしかし、もしここでマーヤがディミトリを拒否すれば、ディミトリがどれだけ傷つくだろうか、という一点なのである。

しばらくの沈黙があった。

ディミトリの瞳が再び不安に満ち満ちて、ついにディミトリがマーヤを睨みつけていた目を力無く下に落とし、マーヤを組み伏せている筋肉質な腕の力がゆっくりと抜けていった、まさにその時。

​​ついにマーヤはほとんど泣き声でかぼそく囁いた。

女主人と下僕 マーヤ

​​「…どうして、今日のディミトリ様は、そうも人が変わったように強引な…!…そりゃぁ本音では…わたくしだって…もちろん、そ、そんなこ…と…ディミトリ様にされるの…本当は…もちろん、されてみたらどんなにか嬉しいか、きっと正気を失うほどに夢見心地になるのではないかしらとは…本音では、そりゃあ、もちろん思うておりますが…!」

​​それを聞いた瞬間ディミトリは、堪らず、ぎらつく目で獲物を仕留める野犬のごとく、マーヤの局部に限りなく近い太ももの付け根にがばと凄い勢いで喰らい付き、だがしかしザレンの教え通りに喰らい付いた瞬間に力を極限まで抜き、やや厚みのある唇とずらりと並んだ歯並びのいい大振りの歯で、しかし歯を決して強く立てぬように力を入れぬようにしながらも、獲物の骨をしゃぶる野犬の如く、繰り返し、大きく口を開けては、がぶり、がぶうりと、舌も使って、ふとももの付け根をねぶり尽くした。

マーヤはそれだけで叫び声じみた声でかぼそくすすり泣いた。

次にディミトリがそのままかぶりついた唇と歯と舌をマーヤの太ももから離さずに、やはり野犬が骨のついた肉を舐め回ししゃぶり尽くすようにしてそのまま唇をずらして、ぬめった下着越しにマーヤの秘所を自分の鼻先と唇でぐりぐりと弄ったただけでマーヤはのたうち回るように官能した。

​​ふとその時ディミトリは気づいた。

​​マーヤの両脚を自分の両腕でがんじがらめに組み伏せている関係上、目の前の小さな小さな白い絹の下着をはぎ取る事が出来ないのだ。

​​ディミトリは一瞬考えて、そしてなんとか自由になる指先と歯を使って薄い絹の下着をビリリと引き裂いた。絹が引き裂かれる音とマーヤの悲鳴が重なった。

​​ディミトリは剥ぎ取って破れた下着だった布切れを犬のごとく咥え、少年がサクランボを食べた後に地面にタネをぷぅと吐き捨てるようにして器用に床に放うり棄てた。


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昔々ロシアっぽい架空の国=ゾシア帝国の混血羊飼い少年=ディミトリは徴兵されすぐ敵の捕虜となりフランスっぽい架空の敵国=ランスで敗戦奴隷に堕…

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