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マヨコンヌの官能小説『女主人と下僕』

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昔々ロシアっぽい架空の国=ゾーヤ帝国の混血羊飼い少年=ディミトリは徴兵されすぐ敵の捕虜となりフランスっぽい架空の敵国=ランスで敗戦奴隷に堕ちました。『お前の顔は若いころのわしそっ…
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2022年2月の記事一覧

12-1 腹立たしいプレゼント ~小説「女主人と下僕」~

夜明け前。まだ夜明けまで2時間はあるだろう。 豪華な天蓋付きのベッド。 大きな窓から射す月明りでほんのりと室内が見える。 ディミトリが徹底的に深い所までマーヤを鳴かしに鳴かせ、そして自分も呆れるほど達した後。 ひと眠りしてから、ディミトリはマーヤより先に目覚め、くったりと寝入っているマーヤの髪をそっと繰り返し撫ぜていた。 本来ならひたすら喜びでいっぱいのはずのディミトリだが、切ない表情であった。 さっきは情欲の喜びでうやむやになっていたいろいろな複雑な感情が今にな

12-2 ディミトリのプレゼント ~小説「女主人と下僕」~

緊張した表情のディミトリと反対に、マーヤはのんきな態度でディミトリに向き直ってニッコリしていった 「でもわたくし、ディミトリ様に頂いたプレゼントの方がよほど嬉しかったけどな」 「はっ?俺が…貴女にプレゼント?」 ディミトリは思い当たる節が無くポカンとした顔でマーヤに言い返した。 「何度もいろいろ下すってるじゃぁございませんか」 「えっ…?」 マーヤはディミトリの手を引いて階段を登って2階の寝室兼書斎に戻り、引き出しを開けてクリスマス飾りが詰まった小さな箱を取り出し

12-3 私を独占して 小説「女主人と下僕」

「こないだのザレンとの一件で俺ァ、よくよく解った。残念ながら、俺は自分の女を他人と共有できるタイプじゃない」 「はい!うれしい!うれしいです!」 「いや、ちょっと待って?ここ、喜ぶ所じゃないよ?つまり…つまり、目の前の下賤な身分のこの男はね、貴女を独占したい、ってそんな、気狂いじみた戯言を言ってるんだよ?本当に貴女はそれでいいのかい?」 「もちろんです!」 「俺は貴女が想像してるよりも、相当に腹黒いしつこい男だよ。店では純朴そうに装ってるが、汚ねえ世渡りの技だってそれ