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マヨコンヌの官能小説『女主人と下僕』

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昔々ロシアっぽい架空の国=ゾーヤ帝国の混血羊飼い少年=ディミトリは徴兵されすぐ敵の捕虜となりフランスっぽい架空の敵国=ランスで敗戦奴隷に堕ちました。『お前の顔は若いころのわしそっ…
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2021年10月の記事一覧

10-1 風変わりな新店舗と奇妙な建玉 小説「女主人と下僕」

ザレン爺がディミトリの目の前でディミトリの恋人であるマーヤを鳴かせてから、 二日ほど経ったろうか。 ディミトリは店では、精力的に、かつ、にこやかに、働いていたが、ディミトリと親しい周囲の者はディミトリの隠しきれないピリついた雰囲気を感じてはいた。 満月に近い、非常に明るい月夜だった。 店が引けた後、誰もいないディミトリは店を閉めたあと、店の中庭…店裏にある、屋根のない石畳の広場のような作業場…を通った。 そしてディミトリは、月光を浴びで明るく光っている、店の中庭に積

10-2 生意気な操り人形 (とジャパネットなスーツ) 小説「女主人と下僕」

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10-3 マーヤ、ザレン爺に会いに行く 小説「女主人と下僕」

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10-4 爺はマーヤに「めっ」されたい 小説「女主人と下僕」

前話 もくじ ザレンの書斎。 (この小娘…!) (今頃どうせ家でベッドの中に閉じこもってピイピイ泣きべそかいているとおもいきや、わしの元にひとりで乗り込んで来て『一切の手出しは無用ですわ』と言いよるとは) ザレン爺は目の前の、打ちしおれた様子の、可愛らしい小娘を、ちょっと呆然としたような顔で数秒見て、そして半分以上白髪になった髪を掻き上げるようにして、小さく吹き出した。 「いやはや、ちょっと想定外だった」 マーヤは、そんな、ザレン爺の様子には一切気づかず、話を続

10-5 マーヤ、爺を「めっ」する 小説「女主人と下僕」

と、そこでザレン爺は一瞬の想像から醒めると、目の前の、涙をこぼす、大切な大切な…手に入れたばかりの美しいチェスの駒を急いで慰めた。 「!マーヤ!おい!おい!なぜ泣く!それは変だろう!どう考えてもここはお前が泣く場面でないぞ?全く!」 ザレン爺は泣くマーヤを抱き寄せ、力強くがっしりと抱きしめ、背中を優しくぽんぽんと叩いた。 「だ、駄目!!!ですから!もう2度と抱きしめないでと、たったいま申し上げましたのに!!!」 マーヤは、驚いて真っ赤になって焦って抵抗した。が、が

10-6 ずるい恋文 小説「女主人と下僕」

もくじ ちなみに文中の「ヨサックの一件」とは↓こちらの 1-7、1-8、1-9 です。(下僕がイモをひねりつぶして周囲の人をびっくりさせてマーヤに斜め上すぎるプレイをしてマーヤの心をわしづかみにしたわけですね~) 前の記事        ーーーーーー本文ーーーーーー 帰りの馬車で、マーヤは馬車窓にもたれるようにして、潤んだ瞳で悲しげに窓の外を眺めた。 (とてもさびしいけれど、でも、これでいいのだわ。本当は逢いたいの。でも、もし、ディミトリ様がこれで2度とわたくしの元

11-1 いちおう釘は刺して置いた 小説「女主人と下僕」

★今回の記事はほん、のり、やらしいよ★ 前話♡ マーヤが、ザレン茶舗のザレン爺に会いに行き、そして家に帰って、届いたザレン爺のプレゼントの山の中で手紙を読んだその晩。 月の明るい日であった。 マーヤは寝付けず、夜遅くまで二階の広い「寝室兼書斎」で本を読んでいた。 マーヤの家はザレン街区でも全くの街はずれで、広い庭に囲まれた煉瓦造りの一軒家である。隣接の家からは畑や木々で離れている。だから、たまに別の街に行く馬車が遠くの道を通るぐらいで、夜はとても静かだ。 門から玄

11-2 ちょっとしたペテン 小説「女主人と下僕」

今回のは大人が読めばわりとYARASIIかもしれません。 息も荒くして呆然として無言のディミトリに構わず、マーヤはひとりごとのように、長々とつぶやくように話し続けた。 「で、ザレン様は、そうやってわたくしをディミトリ様という刺激物に近づける事によって、身体だけでなく、心の底まで興奮させて、その姿をディミトリ様に見せつけ、まるでザレン様の技だけで私があんなになったように見せかけてディミトリ様を騙したんです。 …つまり、あれはちょっとしたペテンなの。 確かにザレン様はとん