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マヨコンヌの官能小説『女主人と下僕』

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昔々ロシアっぽい架空の国=ゾーヤ帝国の混血羊飼い少年=ディミトリは徴兵されすぐ敵の捕虜となりフランスっぽい架空の敵国=ランスで敗戦奴隷に堕ちました。『お前の顔は若いころのわしそっ…
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2021年9月の記事一覧

8-6 この人こう見えて完全に怯えてるじゃねぇか 小説★女主人と下僕★

もう限界だし、もういまさら構わんだろう、と、まさにディミトリがマーヤの頭を、艶々した長い黒髪ごと両手で鷲掴みにやや乱暴にぐしゃと掴んだ瞬間、その時ディミトリはやっと気づいた。 可愛らしい広いおでこの先の長い黒いまつげが、愛らしい唇が、ぷるぷる、ぷるぷると震えているのを。 ​​マーヤがなれない行為に震えているのがはっきりわかるのだ。 ​​(えっ!この人…ちょ!…こんだけやっといて…こんだけやっといて…おいこれ、完全に怯えてるじゃねぇか…!こんだけやっといてびびってるって…

8-7 シーナ国後宮のなんだっけ究極形態…最終…奥義…拳法? 小説◆女主人と下僕

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8-8 事後、ディミトリは 小説◆女主人と下僕

前話 マーヤはすこしずつ緊張が解けて、その行為の合間合間に、はにかんだ表情で、 「あの…なんだか…だいぶ怖くなくなって来ました」 と、言いながらディミトリのそれに、うやうやしくそっと繰り返し口づけして、ディミトリを喜ばせた。 事後、ディミトリは薄い菫色のシルクのガウンをマーヤから無造作に剥ぎ取り、びっくりして縮こまろうとする全裸のマーヤの全身を、無造作にごしごしと拭いて、優しく微笑んでから、ぐちゃぐちゃになったシルクのガウンをぽいと床に投げ捨て、全裸のマーヤをぎゅうと

9-1 下僕、爺に感謝し過ぎる ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

その後、ディミトリが、マーヤの屋敷からザレン茶舗に戻って2、3日程経っただろうか。 茶舗に戻ったディミトリは、恋するもの特有の、隠しきれない喜びに、はちきれんばかり。どこか浮ついた調子ではあれど、非常に精力的に働いていた。 店を閉め、夕食やらも済ませた夜遅く、ディミトリは、茶舗の屋根裏部屋の自分の部屋に戻るまえに、ザレン爺の酒のつまみの夜食を載せた銀の盆を携えて、ザレン爺の書斎に立ち寄った。 「入れ」 ザレンの部屋に入ったディミトリは丁寧に銀の盆をチークの応接テーブル

9-2 マーヤ、爺になぶられるのを許可す ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

数日後の昼下がりのことである。 買い物ついでにマーヤがザレン茶舗に立ち寄った。 特に用はないが、また、ちょっと照れるが、マーヤは茶舗の三階のザレンの書斎にも立ち寄ってザレンと茶を飲んだ。 ザレン爺はマーヤを見て、葉巻を消し、窓から風を入れ、(爺はマーヤが来るとマーヤのためにいちいち葉巻を消してくれているようなのだ)ため息をついた。 「参ったなあ...」 「ディミトリ様ですか」 「案外、人を信用しすぎる。捕まえて来た時は、まだ少年のくせにえらいしぶとい上に、頭も切れ

9-3 ままごとの逢瀬 ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

ザレン爺の書斎。 ザレン爺はマーヤをじっと見つめたあと、急に顔を背け、皺だらけのひたいに手を当てて言った。 「いや!いや!やっぱり止めておこう!マーヤよ、悪かった!爺の冗談にしても、流石に失礼が過ぎる!」 マーヤはキョトンとし、そして笑った。 「あらまぁ!ザレン様が照れてらっしゃるなんて!…可愛いわ、なんだかそうして照れるお顔はやはりディミトリさんそっくり。ふだんは平気でいやらしい冗談ばっかり仰ってるくせに、なんだかんだで意外と照れ屋さんですのね!...でも、そうで

9-6 だから教えてやると言うておるのよ! ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

前話 「ザレン様、話がございます」 ディミトリが戻った。 僅かにかすれてはいるが、低いはっきりした声だった。ディミトリが息をするたびに、艶やかな黒灰色の髪が、厚みのある胸板に引き締まった腹の体躯が、ほんのわずかに、上下する。 先ほどと同じように極度に興奮してはいるが、そこには深い、深い、本物の闘争状態の時だけに目覚める、ある種の冷静さが表れて来ていた。 「話だと?ふん、まぁだ怒らないのか、それで男か。尻尾を巻いて、自分の女を差し出しに来たか?んん?」 ディミトリは

9-4 ザレン爺との遊戯 ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

前話↓ 手の甲とはいえ、ザレン爺に接吻されたままなのに、目の前に愛するディミトリが呆然と突っ立っている...! ディミトリの驚き見開いた瞳を見てマーヤはいまさらきゅうっと心臓が縮むのを感じた。 冗談半分に受け入れてしまったのは、大きな間違いだったのかもしれない。 手の甲にキスなんて社交場でのあいさつでもやるけれど、何かがまずい...何かがまずい.... …どうしよう!こんな遊戯を受けるんじゃなかった!!! マーヤの心が動揺している反面。 手の甲こそびくともしない

9-5 されるがままの供物 ~小説「女主人と下僕」~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~

前話 応接間のソファに向かい合わせに対峙しギリギリとにらみ合う、大男の爺と、その爺に似すぎるほど似た、精悍な浅黒い肌の若い男。爺の腕の中には蕾がほころびかけたばかりの麗しい女が、震え、くなくなと抱かれている。 「ディミトリよ…いろいろと女を雌にするポイントというものはある…だが…その箇所をくどくど説明はしない…なぜって、場所は女によって少しずつ違うから、言われた場所ばかり責めるなんぞ愚の骨頂だからな。きちんと反応を見ながら自分で探すしかないのだ。いいか、1センチ刻みだ。こ

9-7 お前からあの女を奪うやり方なんぞ決まっておる! 小説「女主人と下僕」

~敗戦奴隷に堕ちた若者の出世艶譚~ 前話 「わしが直接マーヤを抱く気などない。おい、まさか、まだ解らんのか?んん?わしが直接マーヤを抱くことなどよりもっともっと面白い遊戯があるだろうが」 つい先刻、あの、処女のマーヤを、あの生真面目なマーヤを、髪の毛一本舐め回すだけで、雌の声で泣かせた、ザレン爺。 チークの艶々とした大きな書き物机、その椅子から、ザレン爺はゆっくりと立ち上がった。老いたとはいえ、骨格からしてがっしりして厚みのある胸板の堂々たる体躯の爺いだ。 (あれだ