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フィリップがイェットの使者としてやってきた時、特別に捌いて出してやった鶏肉を箸でつつきな…
真夜中、漁師の案内で小舟に分乗したサドゥーモの兵隊12人は、小雨の降る中、岬の崖下にわずか…
ルフィノは内心イライラしていた。 ハーナムキヤ島が目前に差し掛かったオーダディの町で、長…
あれはカクヌダディで地元の男と話していた時のこと。 マリオはヨネザーウ国への攻略を迫られ…
「ギョーム様、ご報告がございます。」 執務室の外から威勢の良い声がした。クロードだ。 「ど…
「小僧、気をつけて帰れよ」 マリオはご機嫌で、フィリップの頭を撫で回した。酔っぱらいに絡…
「マリオ様、イェット政府の残党が使者をよこしました。お会いになられますか?」 マリオは酒に焼けた丸顔を、声のした方向へ向けた。 「面白い。こちらに通せ。」 フィリップが通されたのは、思いのほか簡素な部屋だった。寺院の一角を間借りしたそこは、新政権の前線基地のようだった。 そして、酒の匂い。この酔っぱらいが参謀のマリオか。 この男達がイェットの政府を裏切り、西南の王族を従え、この国を征服しようとしている。 畜生、という言葉を、フィリップは飲み込み、後ろ手に縛られたまま静かに床
雪の降る夜は、遠くの山際が薄ら赤く見える。 「フィリップ殿、ご苦労であった。もう下がって…