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薄明(連載小説)

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2023年3月の記事一覧

薄明 8

フィリップがイェットの使者としてやってきた時、特別に捌いて出してやった鶏肉を箸でつつきな…

chatnoir
1年前
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薄明 7

真夜中、漁師の案内で小舟に分乗したサドゥーモの兵隊12人は、小雨の降る中、岬の崖下にわずか…

chatnoir
1年前
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薄明 6

ルフィノは内心イライラしていた。 ハーナムキヤ島が目前に差し掛かったオーダディの町で、長…

chatnoir
1年前
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薄明 5

あれはカクヌダディで地元の男と話していた時のこと。 マリオはヨネザーウ国への攻略を迫られ…

chatnoir
1年前
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薄明 4

「ギョーム様、ご報告がございます。」 執務室の外から威勢の良い声がした。クロードだ。 「ど…

chatnoir
1年前
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薄明 3

「小僧、気をつけて帰れよ」 マリオはご機嫌で、フィリップの頭を撫で回した。酔っぱらいに絡…

chatnoir
1年前
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薄明 2

「マリオ様、イェット政府の残党が使者をよこしました。お会いになられますか?」 マリオは酒に焼けた丸顔を、声のした方向へ向けた。 「面白い。こちらに通せ。」 フィリップが通されたのは、思いのほか簡素な部屋だった。寺院の一角を間借りしたそこは、新政権の前線基地のようだった。 そして、酒の匂い。この酔っぱらいが参謀のマリオか。 この男達がイェットの政府を裏切り、西南の王族を従え、この国を征服しようとしている。 畜生、という言葉を、フィリップは飲み込み、後ろ手に縛られたまま静かに床

薄明

雪の降る夜は、遠くの山際が薄ら赤く見える。 「フィリップ殿、ご苦労であった。もう下がって…

chatnoir
1年前
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