速報:Bing Chat Enterpriseが発表されました(20230719, ChaGPT部, 大城)

こんにちは、ChatGPT部、部長の大城です。
もうご存知の方も多いと思いますが、マイクロソフトが法人向けのChatGPTサービスを開始しましたのでそちらのご紹介です。

これまでもマイクロソフトはAzureなどでAPIを経由してChatGPTを使うサービスを提供していましたが、これはサイドバーからChatGPTを呼び出せる形になるようです。セキュリティ関係でChatGPTの企業導入に悩まれていた方には福音なのではいでしょうか。
( まだ私は触っていないので、性能については要検証ではありますが。 )

MSのプロモーション動画はこちら。英語ですが日本語字幕をつけてみると良いかと。ビジネスデータを安全に扱えます、というPRですね。

使いたい場合はどうするか?プレビュー版は法人契約があればいける

以下、先ほどのIT mediaさんの記事より。

米Microsoftは7月18日(現地時間)、パートナー企業向け年次イベント「Microsoft Inspire」で、「新しいBing」の法人版「Bing Chat Enterprise」を発表した。同日プレビュー版をリリースした。Microsoft 365 E3、E5、Business Standard、Business Premiumの顧客は追加料金なしでプレビュー版を利用できる。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2307/19/news084.html

正式リリースの前のプレビュー版が出ているようです。

価格表を見てみる

E3, E5がいくらするのか、というのはこちら。うーん、E3は年間契約で月額4500円、12ヶ月だと5.4万円/user・年なので、そこそこしますねぇ・・
(数人ならまだ良いのですが・・)

Business Standard、Business Premiumも見てみましょう。

Business standardは1560円・ユーザー/月、12ヶ月だと18,720円/user・年、とかですかね。こっちはアリな気がします。

せっかくなので、ちょっと入れてみますか

私はGsuite(Google Workspace)ユーザーなので、MSの法人向け契約は今までは特にしていないのですが、まぁせっかくですし数ライセンスならちょっと試してみても良い気がしますので、法人版のMS 365 Business Standardを契約して試してみます。

マイクロソフトのサイトよりMicrosoft 365 Business Standardを選択


購入画面。1名、1ヶ月から契約できるので1,872円ですね。
( あと、初回の場合はもしかしたら1ヶ月無料があるかもしれません )

購入後はライセンスの割り当て。私の場合はこんな感じの画面でした。
( この辺りは法人版MS 365の管理者権限を持った方でないと操作できないかもしれませんので注意です )

設定方法を探す

こちらの記事にありました。デフォルトはOFFのようなので、オプトイン操作が必要とのこと。

上記記事より

私の場合はなぜか上記リンクだとエラーがでたので、こちらのページにある2のリンクからアクセス、でいけました。



リンク先はこんな感じですね。

上のチェックボックスは最初はノーチェック状態だったのですが、どうもチェックしないと進めなさそうな雰囲気だったので、そちらにチェックと、Turn Onにもチェックを入れてConfirmしています。

上記の英語の内容はこちら。

このボックスにチェックを入れることで、組織を代表して Bing Chat Enterprise 補足規約を確認し同意したことを確認し、Bing Chat Enterprise (BCE) のオプションの接続エクスペリエンスを組織内で利用できるようにしたいと考えています。

完了画面はこんな感じですね。



反映まで2-4時間程度かかるようなので、設定を変えて少し待ちます。

使ってみる

反映されるまで待って、後日触ってみようと思います。
-> 数分後にはすぐ使えるようになりましたので、触ってみます。

いつものBing Chatの画面ですが、こんな感じに「エンタープライズ」と出てました。なお私はmac環境なので、Edgeブラウザを使ってBingを開いています。(画面上部に緑色で、「保護済み」表示が出てますね)

何が違うのか質問してみる

こんな感じの回答です。普段、Bing Chatは使っていないので、今ひとつ違いはわからないですが、プログラミングとかもできるんですかね。

プログラミングを依頼する(エンタープライズ版のBing Chat)

前回、Windows Copilotのプレビュー版ではうまくいかなかったperlのワンライナーでのFizzBuzz問題のコーディングを依頼してみました。

引用元がwikipediaなのがちょっと気になりますが、いけそうな予感。-eの指定とか結構親切ですね(windows copilotプレビュー版では言ってくれなかった)

実際に手元のmac環境のターミナルで実行したところ、ちゃんと動作しました。

念の為、比較実験

OpenAIのブラウザ版ChatGPT-4でどうさするのは確認済みなのですが、エンタープライズではないBing Chatでコーディングってできたっけ?というのがうろ覚えなので、アカウントを切り替えて通常版(非エンタープライズ版)のBing Chatで同じ問題を解いてもらいます。

 通常盤の画面

プログラミングを依頼する(通常版のBing Chat)

先ほどと同じ問題を投げてみました。
(おや、検索し始めた・・雲行きが怪しいぞ・・)

動作するか確認してみましょう。 -> いけました。

通りましたね。3つとも全ていけました。-Eオプションでも通るんですねぇ・・。

ちなみに、Web検索を禁止してみるとこんな感じでした。

検索が仕事のBing Chatにはなんか申し訳ないですね・・。

改めて、エンタープライズ版にFizzBuzzを依頼(検索を禁じた形で)

自信満々でした。やりますね。


所感:プログラミングに関してはBing Chatエンタープライズ版 > Bing Chat 通常盤 > Windows Copilot

通常版のBing Chat、リリース初期は良かったのですが最近は検索以外の仕事を受けてくれなくて、なんだかなぁという感じがしていましたが、このエンタープライズ版はその当初のBing Chatに近い感覚を受けました。FizzBuzzも検索せずで解けますし、懐かしい感じです。(3-4月くらいはこんな感じで動作してくれてたんですけどね)

またエンタープライズ版は何より「MSのお墨付きでセキュリティ面が向上している」というのが最大のメリットでしょう。これにWindows Copilotやオフィス製品のCopilotも入ってこれば、鬼に金棒だと思います。

また今回はまだ試していないのですが、「画像の解析」もできるようになったとの噂がありますので、そちらは追々調査してみようと思います。裏側はChatGPT-4なので、例の3月のデモが動くかもしれません。

ということで、取り急ぎは今日はここまで。
それではみなさんもどうぞ良いChatGPT & Bing Chatライフを・・!(大城)


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