お馬のくにのせいけつ

馬のお世話をしたことがあるひとなら、経験したこともあるかも。
シャワーでピッカピカにキレイにしたのに、
馬がすぐに砂浴びしてしまって
人間は「あーー…」と落胆のため息をもらしたこと。

中の人は考えました。
馬と人間では「せいけつ」の概念が違うのでは？と。
（これはあくまでも中の人が馬を観察した結果考えた仮説であり、科学的根拠はありません）

こんな想像をします。
あなたは馬のくにで馬たちに大事にされているかわいいペットです。
馬たちは本当にやさしくて、適度なお仕事をくれて
綺麗な水とおいしいごはん、清潔なお部屋を用意してあなたを可愛がってくれています。

馬たちはあなたの清潔にも一生懸命で
自分たちがするように、太陽で温められた、乾いた砂の上で
転がるといいよ、と毎日転がらせてくれます。
もしかして寒がりな人間のために、砂蒸し風呂を用意してくれるかもしれません。

あなたは砂の上でコロコロ。
または砂蒸し風呂でポカポカ。
全身に砂がいっぱいつきました…。

シャワー浴びたいですよね？
あなたは砂浴びのあと、シャワーを浴びます。

馬たちは、きっと少しがっかりしていると思います
「せっかく毛並みの中に砂が入って、かゆいところもなくなったのに、
　ニンゲンはなんでシャワーで砂を取っちゃうんだろう？？」

この話の人間と馬を逆にすれば、私たちの世界の話になりそうです。

人間は他の動物と違って全身には毛は生えていません。
（毛深い人とかもいますが、それはさておき）
他の動物に比べたらツルツルです。
ツルツルだと、全身をジャブジャブ洗ったら、汚れが落ちてさっぱりしますね。

一方馬は、全身に毛が生えています。
そして自分ではかゆいところは一部しかかけない。
そんな馬たちは、砂を浴びて、毛並みの中に砂をいれることで
アカスリみたいな気持ちよさがあるのではないか…？

馬と人は楽しく一緒に遊べますが、やっぱり見えている世界が
違うのかな　と砂の上で幸せそうに転がる茶太郎を見て思ったのでした。