国内最大のサンゴ礁、過去最悪の92%で白化…台風少なく高水温が影響か

読売新聞より
環境省は、沖縄県の西表島と石垣島の間にある国内最大のサンゴ礁「 石西礁湖せきせいしょうこ 」の92・8%で白化現象が起きていると発表した。97・0%が白化してサンゴ全体の半分以上が死んだ2016年以来、最悪となった。今年は台風が少なく、海面水温が高い状態が続いたためとみられる。

白化は、サンゴと共生する褐色のプランクトンが失われ、白く見える現象。白化が長期間続くと栄養分が足りなくなり、サンゴは死んでしまう。

石西礁湖の調査は環境省が05年から毎年実施しており、今年は9月24~29日に31地点で白化の状況を調べた。その結果、群体が丸ごと白化して死んでいたサンゴは17・7%(前年比15・7ポイント増)、死んでいないが丸ごと白化していたのは32・3%(同29・3ポイント増)で、部分的な白化を含めると計92・8%の群体が白化していた。全く白化していないのは7・2%(同12・3ポイント減)にとどまった。

環境省自然環境計画課は「大規模な白化を前提に、サンゴの育成などの対策を講じる必要がある」としている。今年12月頃に再調査を行い、サンゴの状況を確認する予定だ。

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