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TIL:2020年8月8日

今日のTILはストックホルム症候(Stockholm syndrome)です。

いきなりですが、ストックホルム症候群って何かご存知ですか?

Wikipediaから引っ張ってくると、以下のような説明になります。

ストックホルム症候群(ストックホルムしょうこうぐん、英語: Stockholm syndrome)は、誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者についての臨床において、被害者が生存戦略として犯人との間に心理的なつながりを築くことをいう。(Wikipedia)

犯罪において、被害者側が犯罪者側に対して共感したり、好意的な感情を抱いてしまうことです。

Netflixの”Money Heist”も、このストックホルムシンドロームが大きな役割を果たしていてめちゃくちゃ面白いです。私もシーズン4まで全部観てしまいました。

因みに先日Netflixが発表していましたが、Money Heistの最終シリーズになるシーズン5の撮影が今月から始まるそうです。楽しみですね。

さて、本題に戻りますが、このストックホルム症候群、元々は文字どおりストックホルムで起こった銀行強盗(ノルマルム広場強盗事件)がはじまりになります。

1973年8月、仮釈放中のヤン=エリック・オルソン(Jan-Erik Olsson)が、サブマシンガンで武装してストックホルムの銀行に押し入り、銀行員9人を人質にとって立てこもりました。

オルソンの要求は、現金400万ドル(約4億円)、オルソンの友人で1966年に起こした銀行強盗の罪で服役中だったクラーク・オロフソン(Clark Olofsson)の解放、それから逃走用の車でした。

途中5人を開放したり、オロフソンが合流するなどがありますが、事件発生から6日目に警察が催涙弾を使った強硬策に出ます。その結果催涙弾に気づいたオルソン、オルフソンは銀行の金庫の外に出てきて逮捕されました。

ここまでの話であれば、言い方はアレですが一般的な銀行強盗事件かもしれません。しかし、興味深いのは、人質となった銀行員の銀行強盗犯たちに対する感情や心理的な変化です。

人質たちの話によると、事件が起こってから人質たち自身は安全だと感じていたこと、銀行強盗犯の2人はすごく彼らに優しかったと述べています。

例えば、体が震えていた人質の一人に自分のジャケットをあげたり、記念に銃の弾をプレゼントしたりしました。また、別の人質には、家族に電話するように促し、電話が繋がるまで何度も”かけなおしてごらん”と声をかけていたとのことです。

寧ろ自分たちにむけて発砲しようとしている警察に対して恐怖を抱いていたと言うのです。

警察が人質を先に解放するように促した時も、人質側がこれを拒否しました。

”もし私たちが先に出て行ったら、あなたたち(警察)はあの2人を撃つから。”

事件後でさえも、人質はオルソンとオルフソンの2人を擁護し、収監されている2人に面会したり、手紙も送っていたようです。

なんだか不思議な話ですね。ストックホルム症候群という言葉自体はたまに聞きますが、その背景までは知りませんでした。

因みに、連邦捜査局の人質データベース・システム(HOBAS)や『FBI Law Enforcement Bulletin』報告書によると、実際にストックホルム症候群に陥る人質は、全体の5%以下とのことです。

今日のTILでした。

それでは。






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