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TIL:2020年8月13日

久しぶりのTILです。昨日は、フタバさんのところでスパイクを見てきました。

最近全然スパイクを見ていませんでしたし、ツイッターで情報を拾うぐらいでしたので、すごく懐かしい感じがしました。

さて、今日から数日かけて、開発目線といいますか、作り手目線で今売られているスパイクについて思ったことやアイディアを書いていこうと思います。メーカーやスパイクの良し悪しを書いているのではなく、単純にスパイクの構造や加工方法について書きますので、そこは予め理解してください。

今日はミズノのスパイクを見て気づいたことやアイディアを書きます。因みに書くことが多すぎたので、今日は甲一体型に絞って書いてみようと思います。

甲一体型の構造

ミズノのスパイクはMORELIA NEO 3 β JAPANとMORELIA NEO 3 JAPANを触ったのですが、まず確認したのは甲部分の構造でした。

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作り手目線で言うと、甲一体型のチャレンジングな部分の一つは甲の部分が製靴工程でどうしても浮いてしまう問題な気がします。下の画像で言うと、本来Tongueの根元に当たる部分です(説明が分かりにくいかもしれないですが)。ラストに沿わすためにアッパーのパターン修正するのもきっと大変だったんだろうなーって思います。甲高の私にとっては寧ろありがたい部分ではあるのですが。

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それから、MORELIA NEO 3 β JAPANのハトメ位置がMORELIA NEO 3 JAPANに比べると後足側にきています(爪先からハトメ穴の位置までの距離がMORELIA NEO 3 β JAPANの方が長い)。ティエンポとかも基本長めですよね。

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これも、甲部分の保形をよりよくするためと、もう一つはコストを抑えるためかなって思います。βメッシュが正確にどんなメッシュなのか分かりませんが、ニットの材料費は一般的にかなり高いので(使用されているニットも触った感じそこまで安そうには思えなかった)、シューズ全体でニットの使用面積を少なくしてあげた方がシューズの材料コストを抑えれるので、それも一つの理由な気がします。数ミリ減らしただけで結構コストが変わります。

因みに、ハトメ穴の下にあるハトメ補強材が屈曲部付近にあるので、今度試着した時に当たるかどうか確認してみようと思います。アッパーライニングの繋ぎ目の位置がカンガルーとβメッシュの縫い位置に対してどこにあるかまで確認していなかったので合わせて確認してみます。

履きにくさの解決方法ってある?

甲一体型の問題点の一つに履きにくさが挙げられますが、個人的にパッと試してみたいなって思ったのは、下の図の構造です。

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右足で考えてもらいたいのですが、フィルムを付けない部分を2つに分ける構造です。今世の中に出ているスパイクってどれも擬似Tongue部分(シューレース部分)が一つある構造をしていると思います。ファントム GTのように、それが足の外側にやや振っているものもあります。その擬似Tongue部分を足の外側と内側2つに分けた構造にしたら少しニットの可動域が大きくなって履きやすいんじゃないかなって思いました。

引っ張りやすいように指を入れるホールも付けたら、引っ張って伸びやすい気がしません?

あと、全然理論的な根拠に基づいているわけではないのですが、足の甲の曲率を考えた時に、より曲率の高い足の甲の内側(内側の骨に沿った部分)、それからアンクルに近いやや外側にニットの伸びる部分を当てた方が足沿いが良さそうだなって思いました。

シューレースレスがベースなんですが、足の外側部分の擬似Tognueにシューレースを付けてもいいのかもしれません。

今思いついたのですが、そもそもソックスにフィルム加工できるようにしたらいいんじゃないかとさえ思えてきました。つまり、通常のTongueありのシューズをベースに、そこからTongueをとって、ソックスの甲部分にフィルムを熱圧着で付けたらそれでも機能しそうな気がしてきました。

自分のソックスにフィルムを熱圧着できるようにしたら色々解決できそうですね。ソックスに足の曲率やTongueの位置のガイドとなる模様(等高線みたいな感じ)を入れて、自分で好きなところに熱圧着でフィルム貼る感じです。今もあるみたいですけど、昔シューズ柄のソックス好きで履いていたの思い出しました。

頭の中で思いついたことをただ書き起こしているだけなのでかなり分かりにくいかもしれないですが、まあこんな感じです 笑

スパイクをスパイクで考えるのではなく、あくまで着用者のパフォーマンスを考えて、ソックス+スパイクを一つとして捉える考え方にしたらもっと色んな方法があるかもしれないですね。

特にスポーツメーカーはソックス単体では専門メーカーには敵わないと思うので、こうやってトータルで勝負するといいかもしれないですね。

というわけで、今日は甲一体型に関してのTIL?でした。

明日はまたスパイクの違う箇所の気づいたこととアイディアを書きます。

それでは。

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