見出し画像

【アドコレ】ロックマンエグゼ2対戦環境考察【机上論】

アドコレvol1、エグゼ3以外マッチングしない。
日々のストレスをインビジブル3、chapuddingです。
エグゼ2対戦、やってますか?
僕はもうエグゼ3対戦しかやってません。
ロックマンエグゼ2はストーリーの充実度ややり込み要素など、一人で遊ぶには20年前の作品とは思えないほどに作り込まれています。
一方で対戦ゲームとしてみると非常に荒削りで、対戦中の駆け引きは殆ど無いと言っても差し支えないほどゲーム性に乏しいと言えます。
しかし、ロックマンエグゼシリーズは実際に対戦をする前に200種類以上あるバトルチップの中から30枚を選定してフォルダを構築するカードゲーム的な側面もあります。
そこで、今回はアクションゲームとしてでは無くカードゲームとして見た際のロックマンエグゼ2の対戦環境を考察していきます。

前提知識

本記事では、ロックマンエグゼ アドバンスコレクションにおけるランクマッチの対戦環境に準拠する。

フォルダ構築ルール

  • 同じ名称のチップは合わせて5枚まで
    (コードの異なるものも同じ名称であれば合わせて5枚)

  • ナビチップ(※1)は合わせて同名、異種問わず合わせて5枚まで
    (ブラザースタイル、サイトスタイルの場合8枚まで)

  • 「ゴスペル」系チップ(※2)は1枚のみ入れることができる
    (入れなくても良い)

※1
ナビチップ一覧は以下の通り
(「ゴスペル」系(※2)と「ゲートマンSP」以外は無印、V2、V3が存在する)

  • ロール

  • ガッツマン

  • ブルース

  • エアーマン

  • クイックマン

  • カットマン

  • シャドーマン

  • ナイトマン

  • マグネットマン

  • フリーズマン

  • ヒートマン

  • トードマン

  • サンダーマン

  • ゲートマン

  • ファラオマン

  • ナパームマン

  • プラネットマン

  • フォルテ

  • ゲートマンSP

  • ゴスペル系(※2)

※2
ゴスペル系チップは以下の通り

  • ファイアゴスペル

  • アクアゴスペル

  • エレキゴスペル

  • ウッドゴスペル

対戦中の諸システム

カスタムゲージが0から溜まるまで(以下1ターンと表記)の時間

  • 通常: 8.5秒

  • 「クイックゲージ」下: 4秒

  • 「ヘビーゲージ」下: 17秒

対戦は10ターンで決着する
1〜9ターン目は1人プレイ時と同様
10ターン目の処理は以下の通り

  • ターン開始時にカスタムゲージが消え、10カウントが始まる

  • カウントは「クイックゲージ」、「ヘビーゲージ」、「フルカスタム」の影響を受けない

  • カウント終了時点で、相手に与えたダメージ総量の多い方が判定勝ち
    (「リカバリー300」などで回復しても受けたダメージ判定の量は減らない)

環境を定義付ける要素

高火力な攻撃手段

エグゼ2の対戦と言われて真っ先に思い浮かべるのが、高火力な攻撃手段である。
「ドリームソード2」をはじめ、サイトスタイルの最大HPである500を攻撃力増加を使用せず1撃で叩き出せるプログラムアドバンスは10種類も存在する。
他にも「ゴスペル」系チップや攻撃力付加系のチップと組み合わせた「フォルテ」系のチップなど、プログラムアドバンスを用いずとも単体でサイトスタイルのHP500を一撃で削り切るには充分なダメージを出す手段も存在する。

これは、上記のような高火力な攻撃手段で相手を一撃で消し飛ばすことを主戦法とするフォルダ(以下ワンパン系フォルダ、あるいはワンパン系)同士で戦うとAボタンを先に押したほうが勝つことを意味する。
ロックマンエグゼ2の対戦が一般に連打ゲーと揶揄される原因はこの度の過ぎた高火力な攻撃手段にある。

堅牢な防御手段、過剰なターン消費手段

エグゼ2の対戦のイメージは前項で述べた通りワンパン系の印象が非常に強い一方で、防御手段も攻撃手段と同等以上に強力である。
ロックマンエグゼ2において「インビジブル」などを使用した際になるインビジブル状態(以下インビジ状態)は非常に強力であり、インビジ状態のプレイヤーに通るダメージは毒系のもののみである。(俗に対インビジ性能と呼ばれる、インビジ状態の相手にもダメージを与える手段はロックマンエグゼ2には存在しない)
インビジ状態になるチップは豊富に存在し、特に「ユカシタ」は20秒間インビジ状態になることができる。
この効果時間は「ヘビーゲージ」下の1ターンである17秒よりも長いため、相手が毒系の攻撃以外のいかなる行動をとったとしても1ターンを「ユカシタ」1枚のみで経過させることができる。

更に、ロックマンエグゼ2では使用した瞬間にターンを終了させることのできる「フルカスタム」が5枚採用できる。
そのため「フルカスタム」で5ターンを消費し、残りの5ターンを毎回「ユカシタ」のインビジ状態で経過させることで制限ターン数の10ターンすべてを常時インビジ状態で経過させることができる。

そのため、相手の攻撃を極力受けずに制限ターン数まで対戦を引き延ばし、与えたダメージの総量を比較する判定によって勝利を狙う戦法(以下、逃げ)は他ナンバリングと比較にならないほど強力である。

ワンパン系と逃げが対戦するにあたり、ワンパン系が先にAボタンを押すことができれば逃げ側がインビジ状態になる前にゲームを終了させることができる。
一方で、逃げが先にAボタンを押すことができれば対戦終了までインビジ状態を継続できるためワンパン系側の勝つ手段が消失する。
すなわち、ワンパン系対逃げにおいてもワンパン系ミラー(同じ戦法を用いたプレイヤー同士の対戦を俗にミラーマッチ、あるいは単にミラーと呼称する)と同様に先にAボタンを押したほうが対戦に勝利する所謂連打ゲーとなる。

ロックマンエグゼ2の対戦ではワンパン系と逃げが他の追随を許さないほどに強力であるため、以下ではこの2種類の戦法をそれぞれどのようなフォルダ構築にするのが適切かについて議論する。

ワンパン系の構築考察

攻撃手段に求められる要素

前項で触れた通りロックマンエグゼ2には様々な高火力の攻撃方法が存在するが、最も使用率の高いであろうサイトスタイルは対戦開始時に最初の一撃を無効化するバリアが装備される。
そのため、攻撃手段には1回のチップ使用でバリアを剥がした上で致死量のダメージ(500)を与えられる多段攻撃であることが求められる。

また、「ドリームソード2」や「ボディガード」のように使用してから攻撃までの間に相手にチップの使用する隙を与えるものは、逃げと対戦した際に防御チップの使用を許してしまい相手の逃げの成立を許してしまう。
このような攻撃手段はワンパン系のミラーマッチにおいてもチップを使用したタイミングでゲーム内時間が止まり攻撃中両者が一切の行動ができないチップ(以下暗転チップ、あるいは暗転)の攻撃を許してしまう。
そのため、攻撃手段は暗転であることが求められる。

これを満たす攻撃手段は以下に限定される

  • ゲートマジック

  • ダークメシア

  • フォルテ(打点付加込み)

  • ダブルヒーロー(打点付加込み)

このうち「ダークメシア」はプログラムアドバンスのパーツに「ゴスペル」系と「フォルテV3」の両方が必要であり、「ゴスペル」系単体では勝つことができないため「フォルテ」系の数値付加の劣化となる。
また、「ダブルヒーロー」は単発の攻撃力と攻撃回数共に「ゲートマジック」に劣るため、相手の目の前の置物や「カゲブンシン」を考慮しない限り「ゲートマジック」の劣化となる。

以上のことからチップ単体を強化するコンセプトでは「フォルテ」系、プログラムアドバンスは「ゲートマジック」以外を使う理由はないといえる。

ワンパンできる確率

チップ単体を強化するワンパン戦法とプログラムアドバンスを揃えるワンパン戦法を比較する際に、相手を初手でワンパンできる確率を求めることは必須であるといえる。
手計算での確率導出は非常に手間がかかるため、コンピュータによるシミュレーションを行うことでワンパンできる確率を推定した。

現代のデジタルカードゲームではすべてのデッキの順序を等確率で再現するデッキシャッフルのアルゴリズムとしてFisher-Yates Shuffleの改良手法が広く認知されているものの、GBAロックマンエグゼ2ではそのようなアルゴリズムは利用されていない。
しかし、フォルダの順序に偏りが存在するとフォルダ構成のみでなくフォルダ内のチップの順序まで考慮しなければならなくなり確率の議論が難しくなること、アドバンスコレクションではシャッフルアルゴリズムが改良されている可能性があることを鑑みて、シミュレーションはFisher-Yates Shuffleの改良手法を用いて行った。

フォルテのダメージとヒット確率

フォルテはランダムな横1列に攻撃する行為を20回行う。(V2, V3共通)
対戦相手に攻撃が当たる確率は$${\frac{1}{3}}$$であることが推測できるため、攻撃の当たる回数の期待値は約7回になる。(実際には偏りがある可能性があるが、ここでは議論を簡略化するためにすべての横列に等確率で攻撃するものとして考える。)
$${n}$$回当たる回数は成功確率$${p=\frac{1}{3}}$$のベルヌーイ施行で20回中$${n}$$成功する確率に相当する。
確率分布は以下のグラフのようになる。

また、一回の攻撃の打点の期待値を推定するために以下のフォルダでシミュレーションした。(「フォルテV2」は素点60、「フォルテV3」は素点70)

コードF
フォルテV2 x3
コードX
フォルテV3 x5
コード*
アタック+10 x2
アタック+20 x5
アタック+30 x5
ナビ+20 x5
ナビ+40 x5

ダメージと確率を推定した結果は以下のようになった。

これらを元に、サイトスタイル、シールドスタイル以外のシールドを考慮しないHP1000を削りきれる確率は76.07%である。
一方で、サイトスタイルすら削り切れない確率は8.42%存在する。

ゲートマジック、ゲートマンのダメージ

ゲートマジックは100ダメージの攻撃を9回行うプログラムアドバンスである。
数値付加がなくともサイトスタイルのバリアを貫通して削りきることが可能であり、打点を20付加すればHP1000の相手を、30付加すればシールドスタイルのバリアを貫通して削りきることができる。
そこで、サイトスタイルにて以下のフォルダを使用することを想定し、1ターン目に出せる打点の確率分布を調査した。
なお、プログラムアドバンスが発動できない場合、「ゲートマンV2」「ゲートマンV3」を使用したものとして扱う。
(「ゲートマンV2」は40ダメージを4回、「ゲートマンV3」は40ダメージを5回与える)

コードG
ゲートマンV2 x3
ゲートマンV3 x5
コード*
トップウ x5
スイコミ x5
アタック+10 x2
アタック+20 x5
アタック+30 x5

10,000,000回のシミュレーションを行った結果、確率は以下のように推定できた。

青背景の部分は打点の上昇値

「ゲートマジック」でサイトスタイル、シールドスタイル以外のシールドを考慮しないHP1000を削りきれる確率が76.38%と「フォルテ」計よりも以上ある一方で、サイトスタイルすら削り切れない確率が8.75%存在あり、。

サイトスタイルを「ゲートマンV2」や「ゲートマンV3」でも削り切れる確率を上げた以下の構築でも同様の数値実験を行った。

コードG
ゲートマンV2 x3
ゲートマンV3 x5
コード*
トップウ x5
スイコミ x5
アタック+20 x2
アタック+30 x5
ナビ+40 x5

上記と同様のシミュレーションを行った結果は以下の通りとなった。

この変更により、シールドなしのHP1000を一撃で削り切れる確率が合計で74.43%となり変更前から1.95%落ちる。(200ダメージのゲートマンV3も丁度1000ダメージになる)
一方で、サイトスタイルを削り切れない確率が3.19%となり変更前より5.56%減らすことができる。

また「トップウ」をレギュラーチップにして枚数を絞ることで、対戦中に使える「ゲートマジック」の回数を減らすことになるが「ゲートマジック」の再現率が上がる。
そこで、以下のフォルダを使って再度シミュレーションを行った。

コードG
ゲートマンV2 x3
ゲートマンV3 x5
コード*
トップウ x2(REG)
スイコミ x5
アタック+20 x5
アタック+30 x5
ナビ+40 x5

シミュレーションした結果、以下のように確率推定できた。

この変更により、シールドなしのHP1000を一撃で削り切れる確率が合計で83.73%、サイトスタイルを削り切れない確率が3.19%となり、「フォルテ」よりも高確率でワンパンできるようになる。

逃げの構築考察

柔軟過ぎるカスタマイズ性

堅牢な防御手段、過剰なターン消費手段の項で説明した通り、エグゼ2における逃げのコンセプトを成立させるために必要なチップは「フルカスタム」5枚と「ユカシタ」5枚の計10枚のみである。
すなわち逃げ構築は好きなチップを投入できる自由枠は20枚分存在し、どの程度ミラーマッチに強くするかやどの程度ワンパン系を抑えられるようにするか等を好きなようにカスタマイズすることが可能である。

ワンパン系を抑えやすくするためには「ユカシタ」の他にインビジ状態になるチップを多く投入して初手から防御手段を引きやすくすることで目的を達成できる。
ミラーマッチでは自由枠の20枚をふんだんに使う対戦になるため、どのような要素がミラーマッチにおいて勝敗を決するかについて議論する。

ミラーマッチにおけるダメージソース

先述の通り、ロックマンエグゼ2における逃げのコンセプトはゲーム開始時からゲーム終了時までインビジ状態を維持し続けることである。
そのため、逃げミラーにおけるダメージソースは毒のみになる。
毒によってダメージを与える手段は以下の5種類である。

  • ポイズンマスク

  • ポイズンフェイス

  • ポイズンアヌビス

  • ポイズンファラオ

  • デスマッチ3

このうち、「ポイズンマスク」と「ポイズンフェイス」は使用中「ユカシタ」によるインビジ状態が解除されるため、事実上ダメージソースは「ポイズンアヌビス」「ポイズンファラオ」「デスマッチ3」に限定される。

ミラーマッチではお互いのダメージソースが時間経過による定数ダメージであるため、「フルカスタム」を選択してないターンに相手のダメージソースへの回答札を用意できないと覆せないダメージの差が生まれることになる。
そのため、ミラーマッチでは不要牌になる「ユカシタ」と同時に選択できる回答札を投入できるコードが重要となる。

ここで、逃げの固定枠である「ユカシタ」と「ポイズンアヌビス」「デスマッチ3」、それぞれのダメージソースに対する回答札である「ポルターガイスト」「パネルリターン」のチップコードを比較する(「ポイズンファラオ」は「ポイズンアヌビス」を素材としたプログラムアドバンスであるため省略)

ユカシタ: D I J T W
ポイズンアヌビス: H K M U W
デスマッチ3: E J N P Y
ポルターガイスト: E P R U W
パネルリターン: *
(出典: ロックマンエグゼ2攻略ガイト)
(ソースとしては不十分であることは否めない)

「ユカシタ」と「ポルターガイスト」はコードがWで一致しているため、「ユカシタ」のコードはWであることが望ましい。
コードWのダメージソースとして「ポイズンアヌビス」があるため、コードを統一できる「ポイズンアヌビス」に軍配が上がる。

これを元に、叩き台として以下の構築を想定する。

コードW
ポイズンアヌビス x5
ユカシタ x5
ポルターガイスト x5
コード*
パネルリターン x5
フルカスタム x5 (REG)
インビジブル3 x5

最初の10枚のうち、インビジ状態になるチップが1枚も含まれていない確率は0.92%と、ワンパン系統がサイトスタイルをワンパンできない確率よりもかなり低い。

連打負けした際のリカバリー手段

ワンパンに対して連打負けした際に仮に生存しても「ポイズンアヌビス」のダメージは10/秒のため、相手から食らったダメージを返しきれない可能性がある。
サイトスタイルのHPである500以上を出すためには50秒必要であり、約6ターンの間相手に割られずに放置されることが前提となる。
ただでさえ現実的ではないうえに6ターンの耐久はフルカスタムを1ターン使えないことを意味しており、「へビーゲージ」で防御チップの切れ目を狙われると再度攻撃を当てられてしまう。

この問題は「ポイズンファラオ」を作れる構築にすることで解決できる可能性がある。
「ポイズンファラオ」のダメージは30/秒のため、2ターンと少し維持できればサイトスタイルのHPを削り切ることができる。
しかし「ポイズンファラオ」を作るための枠を「ユカシタ」と「フル化スタム」以外から選択しなければならないため、その分フォルダとしての安定性やミラーの相手からのアクションへの対応力を犠牲にすることになる。

コードW
ポイズンマスク x2
ポイズンフェイス x2
ポイズンアヌビス x4
ユカシタ x5
ポルターガイスト x5
コード*
パネルリターン x3
フルカスタム x5 (REG)
インビジブル3 x4

最初の10枚のうち、インビジ状態になるチップが1枚も含まれていない確率は1.68%と上記の構築よりはかなり落ちてしまっているが、ミラーにおけるダメージレースにも勝ちやすくなっている。

その他特殊な逃げ構築案

上記のように「ポイズンファラオ」を採用する構築が増加すると、枠の工面のために必然的に「パネルリターン」の枚数が少なくなる。
そこで、ダメージソースを「ポイズンアヌビス」ではなく「デスマッチ3」にすることで相手が「デスマッチ3」を返せずに覆せないダメージを与えられる可能性がある。

コードE
デスマッチ3 x5
ポルターガイスト x5
コードW
ユカシタ x5
コード*
パネルリターン x5
フルカスタム x5 (REG)
インビジブル3 x5

しかし、この構築では「ユカシタ」を選択したターンは「ポルターガイスト」を選択できないためチップの回転率が落ちる。

また、ミラーマッチにおけるダメージの取り方は連打勝ちさえできれば毒のみではなく暗転チップもダメージソースになり得る。
そのため、単体性能の高い「フォルテ」と最低限の打点付加を投入したワンパン型とのハイブリッドの逃げも考えられる。

コードF
フォルテ x3
フォルテV2 x5
コードW
ポイズンアヌビス x3
ユカシタ x5
コード*
パネルリターン x1
フルカスタム x5
インビジブル3 x3
ナビ+40 x5 (REG)

この構築を使用した際のダメージ量は以下のようになる。

打点増加チップが「ナビ+40」のみでも82.32%の確率でサイトスタイルをワンパンできる。
ミラーマッチではワンパンできなくても「フォルテ」を当てた側が圧倒的に有利となるため打点追加の必要はないが、ワンパン特化型の相手と対戦した際に連打勝負で勝った際に勝ち切ることができるようにするために最低限の打点追加を入れている。
この構築では「フォルテ」が相手の「ポイズンアヌビス」を割ることができるため「ポルターガイスト」は採用していない。
毒によるダメージソースがほかの逃げと比較すると貧弱であるため、ミラーマッチにて連打負けした際は不利となる。

ワンパン系対逃げ

ワンパン系の中で最もサイトスタイルのワンパン確率が高い「トップウ」レギュラー型の「ゲートマジック」と最もベーシックな形の逃げで対戦することを考える。

コードG
ゲートマンV2 x3
ゲートマンV3 x5
コード*
トップウ x2(REG)
スイコミ x5
アタック+20 x5
アタック+30 x5
ナビ+40 x5

コードW
ポイズンアヌビス x5
ユカシタ x5
ポルターガイスト x5
コード*
パネルリターン x5
フルカスタム x5 (REG)
インビジブル3 x5

連打勝負の勝率は50%であるため、「ゲートマジック」側の攻撃不可となる確率と逃げ側の防御チップを引けない確率の差が勝率の差になる。
(仮に逃げ側が連打負けをした際にワンパンされなくても、逃げ側がダメージを返しきれないため逃げ側が負ける扱いとする)
攻撃不可となる確率は2.94%である一方で、防御チップを引けない確率は0.92%である。
そのため、この2つの構築が何度も対戦を繰り返した場合わずかに逃げ側が勝ち越すことになる。
そのため、純粋なワンパン系と逃げの対決は逃げ側が有利といえる。

ここで、ワンパン系よりも強いと考えられる逃げミラーの考察をする。
逃げミラーにおいては「インビジブル3」や「ユカシタ」などの防御札は不要牌になるため、逃げミラーに偏重した構築にするためにはこれらの枚数を減らすことが有効である。
ところが防御チップの枚数を7枚以下にすると、初手に防御チップを引けない確率がワンパン系の攻撃不可となる確率よりも高くなってしまうため、今度は逆に逃げ側が不利となる。
すなわち、ロックマンエグゼ2の環境はワンパン系<逃げ<対ミラー偏重逃げ<ワンパン系の三つ巴の環境であるといえる。

まとめ

今回は、対戦人口が少ないエグゼ2のフォルダ構築の考察をしました。
そもそも著者の僕自身があまり対戦数を重ねられていないため、実際にはもっと良い構築が存在する可能性がある。
より良い構築があると思った方は、ぜひ模索して試してみていただきたい。

また、本記事はあくまでも構築ベースで見た際の微妙な勝率の差異を考察したのみである。
どちらかのプレイヤーがワンパン系を使っている場合、1ターン目開始数フレーム後には決着が決まるゲーム性であることは揺るがない。
しかし、このような非常に大味なゲーム性の対戦ゲームの考察をするのは非常に面白いため、読者の方々も頭のトレーニングとして考察してみてほしい。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?