PMP®取得までの道のり

2022年10月にPMPを取得出来ましたので、やったことを共有しようと思います。この記事が今後受験される方の参考になれば幸いです。



筆者について

バックエンドのソフトウェアエンジニアをやっています。
プロジェクトマネジメントを専門にやっているわけではありません。
メンバー数人規模の小さいプロジェクトにアサインされ、それを管理しつつ、自分も実働しつつ、という形で仕事をしてきました。

以前はウォーターフォールでの開発ばかりでしたが、ここ2年くらいは完全にアジャイル(スクラム)での開発を行っています。
そのため、アジャイルに関する知識は持っていました。

プロジェクト管理に関しては、完全に我流でやってきたため、PMBOKって何?という状態からのスタートでした。
社内にもPMP©を持っている人はいないので、情報収集はネットオンリーです。



使用した教材

図解即戦力 PMBOK第6版の知識と手法がこれ1冊でしっかりわかる教科書

まずは概要を掴むために購入しました。導入としては非常に役に立ちましたし、模試の復習で弱点を補強する時にも、見返すのが苦でない分量なので重宝しました。

PMP試験合格虎の巻 第6版対応

第6版対応です。実はよく確認せず、間違って購入しました。新試験対応版というのがありますので、そちらを購入することをおすすめします。
知識エリアやプロセス、ITTOは纏まっていますので、知識を得るという点においては有用だと思います。ただ試験では知識をどう使うかということを問われますので、あくまで本書は知識を得るために使用すると割り切ったほうがいいと思います。

PM教科書 PMP完全攻略テキスト PMBOKガイド 第7版対応

第7版の知識を補完するために購入しました。
知識エリア・プロセス・ITTOは虎の巻で学習したため、本書はアジャイルの部分だけを読みました。分厚い本ですが、その多くが章末問題や模試ですので、全部読んでも時間は全然かかりません。

プチまな 【第6版&新試験対応!!】PMP試験対策・基礎編
プチまな 【第6版&新試験対応!!】PMP試験対策・合格編

とにかく問題をこなしかったので、課金しました。

YouTube

PMPの日本語情報はあまり多くないので、役に立ちました。特に合格者インタビューであったり、PMIイムズ、サーバントリーダーシップの動画は見ておいた方がいいです。

Udemy

これは35時間トレーニングのために、セール時を狙って購入しました。英語ですが、聞き取りはしやすいと思います。
とはいえ、1回見て認定書をもらっただけです。まともに聞いてません。すみません。


学習の流れ

  1. 「図解即戦力 PMBOK第6版の知識と手法がこれ1冊でしっかりわかる教科書」 を読んで、まずはPMBOKの概要を学習しました。1周ざっと読んで、2周目はメモしながら、頭に入れていきました。
    冒頭で我流でやってきたと書きましたが、それでも社内にはどういう流れで進めるか規定はあり、それには沿ってやってきてはいたため、その経験とPMBOKを照らし合わせながら読みました。

  2. 次に、「虎の巻」で1で得た知識の穴埋めをしていきました。ITTOとかは細かいものが登場してきます。ただ、全部暗記する気はなく、大体分ればいいかなという意識で読み進めました。
    1周終わった時点で、巻末の模試をやって理解度を測り、怪しい箇所だけを2周目で見直しました。

  3. プチまなの基礎編を、通勤時間や就寝前の時間で進めました。これを進めていくことで、2で怪しかった記憶も少しずつ定着してきたように思えます。
    また、プロセスと知識エリアの全体像をA3の紙に描き、それをトイレに貼り付けて毎日眺めてました。

  4. 虎の巻が終わったら、完全攻略でアジャイルの部分だけを拾い読みしました。アジャイルの儀式のことは知っているため、カンバンやXPなど、スクラム以外のものとの違いについてまとめました。
    その後、各章末問題と巻末の模試をやりました。模試の解説が少ないので、なかなか納得いかない問題が多かったように思います。

  5. プチまなの基礎編が終わったので、合格編にも課金して進めました。虎の巻の模試、完全攻略の模試で、自分の弱い点は理解していたので、そこについては個別に復習しました。

ここまでで、1か月ちょっとくらいだったと思います。通勤時間往復40分、夜机に向っての学習を平日は40~60分、休日は2~3時間くらいです。

各教材の模試ですが、残念ながら本番で出題される問題とはそんなに似ていません。そのため、模試で8割取れたから本番も大丈夫だろうとは思わない方がいいかと思います。
しかし、模試が4割しか解けないのに、本番はパス出来るということでもないと思いますので、模試を蔑ろにしてはいけません。


本番の試験

テストセンターで受験しました。
受付を済ませて、荷物をロッカーに入れたら入室し、試験スタート。
ラミネートされたメモ用の板を2枚と、ホワイトボードのマーカーを渡されました。メモや計算をするときは、これを使ってくれということです。
しかし、SPI、CPIを計算させる問題は一切出なかったので、使わなかったです。

試験は、60問終わるごとに10分の休憩が取れます。
また、60問終わって休憩、または次に進むと、前の60問には全く戻れなくなります。
そのため、60問解く → 60問見直す → 休憩 → 次の60問… という流れになります。
試験時間ですが、私の場合は時間は結構余りました。熟考しても分からない問題が多いので、第一印象でさっさと回答したためです。
人によってスタイルがあるかと思いますので、1つずつじっくりやりたい方は、時間には気を付けてください。

その他メモ

  • 計算問題は出ませんでしたが、各指標の示す意味は理解しておかなければ解けない問題はあります。SPI < 1 のときは、スケジュールは順調?

  • プロセスや知識エリアだけを暗記していても解けない問題ばかり。そこは、PMIイムズやサーバントリーダーシップを理解しておかなければなりません。

  • PMIイムズやサーバントリーダーシップとは言うけれど、自分が善良者になったと思って回答すれば、そんなに間違いは選ばないと思う。

  • ITTOの暗記は必要ないでしょう。自分も覚えていません。ただ、流れが分かっていれば、何となく分かるかと思います。

  • プロジェクト文書の内容に、何が含まれているかは理解しておいたほうが良いです。色々なシチュエーションにおいて、どの文書を参照したらいいかを問うような問題が出るからです。

  • 計画や実行、コントロールプロセスばっかり学習していると、意外と終結プロセスで何やるか覚えてないので注意。ちゃんとプロジェクト文書を更新しましょう。

  • 問題が起きたときは、まずは会話をする行動を選ぶ。

  • メンバーにやらせる、みたいな回答は避ける。まずはマネージャーがちゃんと対応する。エスカレーションは最終手段。

  • 多国籍なメンバーの場合は、各国の文化を理解するように努める

  • アジャイルの儀式(デイリースタンド、スプリントレビュー、レトロスペクティブ等)は決められた時間にちゃんとやりましょう。

  • デイリースタンドアップは、昨日やったこと、今日やること、障害になっていることを話す場です。それ以外のことは言わない。

  • アジャイルで出てくるロール(スクラムマスターやプロダクトオーナー)の役割はよく整理しておく。バックログに責任があるのはどのロール?

  • ステークホルダーがアジャイルをよくわかってないなら教育する。

  • チームメンバーにも教育の機会をちゃんと与える。上手く出来なかったら、すぐにフォロー。

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