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プログレ歌詞解説:ドリームシアター「Metropolis, Pt.2 : Scenes from a Memory」①

今更ながらドリームシアターの「Metropolis, Pt.2」の歌詞をじっくり読んだらもっと好きになりました

ドリームシアターの「Metropolis, Pt.2」はプログレの中でベスト5アルバムには入るぐらい好きですが、今更ながら歌詞の内容をあんまり理解していないことに気付き、調べてみたのでその内容を記録しておきます。「そんな内容だったのか~」という発見もあり、すでに聴き尽くしたはずなのにまた新鮮な気持ちで聴けてさらに好きになりました。

「Metropolis, Pt.2」の立ち位置

ドリームシアターにとっての本作の立ち位置や特徴を整理すると、以下のような特徴が挙げられます。
・1999年リリースの5作目
・初めてのコンセプトアルバム
ジョーダン・ルーデス(key.)加入
・本作~6作目「Six Degrees of Inner Turbulence」~7作目「Train of Thought 」~8作目「Octavarium」までアルバム最後の音が次のアルバムの最初の音へ繋がっている

登場人物

「Metropolis, Pt.2」の登場人物は以下の5人です。
現在
・ニコラス(主人公)
・催眠療法士
過去
・ヴィクトリア・ペイジ
・ザ・ミラクル(エドワード)
・ザ・スリーパー(ジュリアン)

ストーリー(ネタバレあり)

本作のテーマは「輪廻転生」で、悪夢に悩まされる主人公ニコラスが催眠療法士のセラピーを受けるシーンから始まります。ニコラスの夢に出てくるのは1928年に亡くなったヴィクトリア・ペイジという若い女性についてでした。セラピーを受けるなかで、ニコラスはこれが夢ではなく自分の前世であるヴィクトリアの身に起こったことだと気づきます。なぜ夢の中にヴィクトリアが出てくるのかを知るため、夢に出てきた家を訪れ老人に話を聞いたところ、ヴィクトリアはその家で殺害されたことが分かりました。

ヴィクトリアは、付き合っていたジュリアンのギャンブルや飲酒に愛想を尽かし、ジュリアンと別れる一方でその兄弟のエドワードと良い関係になりました。ニコラスは調査を進める中で、嫉妬に狂ったジュリアンがヴィクトリアを殺害しその後に自殺したということを知ります。

しかし、さらに事実を突き止めていくと、ヴィクトリアとエドワードの関係は非常に浅いもので、本当はジュリアンに対する気持ちが本物だったということがわかります。ヴィクトリアとジュリアンは別れた後もコッソリと会っており、それを知ったエドワードが二人を殺害し、ジュリアンがヴィクトリアを殺して自殺したように見せかけたのでした。

ストーリーはこれでは終わりません。セラピーが終わり家に帰ったニコラスは、後を付けてきた催眠療法士に銃で撃たれて殺されてしまいます。つまり、ニコラスの前世がヴィクトリアだっただけではなく、催眠療法士の前世はエドワードであり、前世に続き現世においてもエドワード(催眠療法士)がヴィクトリア(ニコラス)を殺害するということが繰り返されたのです(輪廻転生)。

以上、大まかストーリーですが、なかなかに練り込まれたサスペンス映画さながらの展開でした。一曲ごとに解説していきますが、長くなるので次の記事で書きたいと思います。

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