#VMDJ 6/22の選曲について

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"VTuber music DJ's #VMDJ " の6/22放送回に、ゲストセレクターとして出演させていただきました。誘って下さったTAKUYAさん、楽曲の使用許諾を下さったアーティストの皆様、放送を聴いて下さったリスナーの皆様に本当に感謝しています。Twitter上でタグで盛り上がっている様子も拝見していました。(日本のトレンドで瞬間12位まで昇ったと後で知りました)

折角の機会なので選んだ時に考えていたことや各楽曲について思っていることなどを書き残します(アーカイブするのが超大事)。文章を書くのが酷く苦手なため長くなってしまいましたが、前半が選曲の背景、後半が各楽曲への思いを書いています。読んで得するという記事ではないですし、多くのエゴ、勝手な解釈を含むため、気分を害する恐れもあります。お時間のある方は是非お付き合いください。(※番組当日にTwitterへアップしていたVJクリップは各楽曲紹介の「VJクリップ」というテキストにリンクを貼っていますので、よろしければ合わせてお楽しみください。)


「え  アタシ!?」

秋葉原エンタスのTAKUYA the bringerさんがパーソナリティをつとめる毎週月曜深夜25時からのラジオ、#VMDJ 。毎回TAKUYAさんセレクトによるVTuber/Vsingerさんの楽曲紹介に加え、バーチャルシーンに縁のあるDJさんやセレクターさんがゲストで登場される素敵な番組です。

一人のリスナーとして楽しんでいた私に届いた突然のオファー。例に習って「え アタシ?」という言葉を言わされました。これまでのゲストはVTuberと深く関わっていらっしゃる方々ばかりでしたし(マキオさんに至っては実質V)、「この分野に関わり始めたのが遅い私ですが大丈夫ですか?」という不安もありました。しかし折角いただいた機会なのでベストを尽くして臨むことに。


「語られない物語」
今はバンドの映像演出やクラブでのVJを中心に活動している私ですが、前世(VJを中心に活動する前:2002〜2013年頃まで)はマイペースながら10年ほどDJを嗜んでいました。2ManyDJsやatussyさん(FUNNYBOY)の影響を受け、ロックを軸に四つ打ちやヒップホップを取り込むスタイルでした。選曲にあたって、こういった自分の経験や人と成りがなんとなく伝わればいいなと思った背景があります。


「これまでとこれからの私/私たち」
ちょうどオファーを頂いたタイミングで、#MU2020 へのVJ出演が決まっていました。(MUの件は誘ってくれたVIRTUAFREAK主催のいいより君に感謝。。)MUは今回が最終回と聞いて「また色々なことが始まっていくな」というこれからへの期待感と、自粛期間中に自己内省をして過去のことを振り返っていたことから、「自分/私たち」と「時間」をテーマに選曲したいなと考えました。


「いよいよ壁は無くなるぞ」
番組の前日にVイベ大学卒業式があり、そこでも語られていたことですが、ここ最近プレイヤーの方の「VTuberの曲だから」という選曲に対する意識が無くなりつつあるように感じていて、とても良い流れだなと思っていました。配信イベントが増え、属しているカルチャー/ジャンルを互いに知る機会が増え、壁が消えてきたのが理由だと思っています。VMDJはその名の通り「VTuber music」の番組ですが、「VTuber musicであってもなくても私の好きな曲/かっこいいと思う曲」「VTuber musicを知らない人にも聴いて欲しい曲」という観点でも選曲しました。


「思いついちゃったってワケ」
当日(6/22)の夜20時頃、「自分が選んだ曲が流れるタイミングで自分で作った映像をツイートしたら面白いかも」と思いついた結果、「放送までの残り5時間で選曲した全曲分のVJクリップを作る」ということになりました。ほぼ毎日Twitterへ投稿しているループするGIFアニメは、息抜きを兼ねてその場の閃きだったり、怒りや嫉妬といった負の感情を昇華しつつ5〜15分程度で作っているもの。今回の場合「自分がこの曲でVJをするとしたら?」と考えると、楽曲への思い入れが強く、また使用許可を下さったアーティストの方々のことも考えると一定の質が無いと恥ずかしいので、番組開始ギリギリまで作っていました。
楽曲を聴きながら作っていたので、当然の事ながら「おこみゅラジオ」(VMDJの前枠の素敵な番組)をリアルタイムで聴けませんでした。こんな時、後で聴けるradikoのタイムフリー機能は便利ですね。


-----ここから各楽曲について-----

M01. backword (meleee remix) / somunia
大好きな曲のリミックスバージョン。「次の目的地へカウントダウンをはじめよう」という歌詞も「あ...これ、まさに今では?」と思い、選曲した1曲目です。(※歌詞の解釈は個人の見解です)

VJクリップはタイムトラベルのイメージで、固定された複数の円(グラデーションにsomuniaさんの髪の色)が反時計周り、小さな円が奥から前へ回転しながら移動、デロリ○ンが走り去った時のライン、がモチーフになっています。

※余談ですが、番組当日の3日前に原曲のMVが公開され、とてもびっくりしました。(選曲リスト提出は前週。somuniaさんともYACAさんとも直接話をしていない状態。)
※...と、これを書いている時に360°MVがアップされて床化した


M02. gloomy / yosumi & gaburyu feat. yaca
楽曲公開直後、yosumiさんに「今年のリリースで個人的Top5に入ります」と私信してしまったくらいの名曲。1曲目との文脈繋がりでもあります。gaburyu君の作るトラックの心地よさ(良い意味での捻れが大好き)、yacaさんの韻の踏み倒しと気持ちの良いフロウ、質感ソムリエ協会が唸ってしまうほどに素敵なyosumiさんの歌。

VJクリップはMV公開直後にひっそりアップしたGIFをリアレンジしたもの。MVのビジュアルカラーをソースに、"+"のエレメント、途中の高速で刻まれるビートをイメージしたエフェクトを入れています。欲を言えば「嘘の色」(青色らしい)も入れたかった。

M03. ミッドナイトトラベラー / アザミ
1、2曲目と「(概念としての)旅」に関する曲が続き、3曲目へ。2曲目の「空っぽのライター」「"映画の真似さ"」と、この曲の「桃色のライター」「エンドロール」という歌詞での繋がり。「"青かった"」と「藍色」で寒色系の繋がりでもあるかなと勝手に解釈。この曲はタイトル通り、深夜に聴くと最高なんですよね。。(アルバムに収録されている他の楽曲も良いので是非聴いていただきたい)

VJクリップMVのビジュアルカラーと時々走るノイズをソースに、窓の外の星が部屋に流れてくるようなモーショングラフィックと、タバコの煙を抽象化したラインを加えています。角に小さな四角がピコピコと出るのはトラックのシンセ音がモチーフ。

M04. Aqua Loop (feat. TEMPLIME) / 式部めぐり
3曲目の「いつも繰り返すコード進行」と、この曲の「ただ、日々をループしたままで」という歌詞で「繰り返し」が繋がり。前曲の電子音からの繋がりもあり4曲目に選びました。自己内省による嫌悪がありつつも自身の可能性がまだあること、「ネガティブとポジティブが表裏一体」というイメージを感じた楽曲です。しきめぐさん自身、ものすごく精力的に活動されながらも時折配信で見せる弱い部分もあり(失礼な言い方で申し訳ない..)、「葛藤の中で成長していく」というイメージも勝手ながらあります。

VJクリップMVにもある都市と、彼女のキーグラフィックである月、夢に関係する東京タワーがモチーフ。月のパスでマスクした都市の映像に水のエフェクトをかけつつ、全体的にグローをつけて楽曲の雰囲気に合わせました。


M05. ネオンライト feat. 星宮とと (GAZE-CORE REMIX) / TEMPLIME (remixed by gaze//he's me)
前曲からのTEMPLIMEさん繋がり。「二度と交われない昨日も」と過去を振り返りつつ「もう一度会いたい」...はい、お気持ちのリワインド。もうね、原曲も構文素材を作るくらいに好きなのですが、このゲーズ先生のリミックスはロックが軸にある私に刺さり過ぎで、ずっと聴いていました。ベースライン、全パートのキメの部分が特に最高です。

VJクリップは過去に作ったネオンライトをイメージしたGIFのリアレンジで、原曲MVのネオンの色を使って光らせた気泡をイメージしたパーティクルと、波紋のエフェクトを入れています。


M06. Rebellion -Breakin'Down- / 江戸レナ
「今の状況」を歌っている5曲目から「これから先へ進む」というイメージの6曲目へ。歌詞にある"Now you and I get brand-new days to make our beat carry on"というフレーズが前向きでとても好きです。トラックの関係性としては前曲のバンドアレンジからSCRAMBLESさんたちのバンドサウンドへの繋がり。レナ様の強く伸びのある歌声、良いですね。(これを生で聴けることを期待して昨年末バチャフリ(DAY SIDE)へ遊びに行っていたのですが、夜の部の設営で抜けたため見られずでした...)

VJクリップはレナ様のキーカラーをベースに、MVの都市や幾何学のイメージを踏襲しつつ、視覚的に前進を感じるモーションにしています。



M07. MY ONLY GRADATION / 富士葵
前曲に続きとてもこちらもとても前向きな歌。葛藤、気付き、前進。草野さんの手掛けるエモーショナルなメロディはもちろん、サウンドアレンジ面ではキメの多さ、Bメロのギターのチョーキング、最高ですよね。あと、ブリッジ明け(3サビ前)のアコギのアルペジオとピアノ...(ここで必ず泣く)。「全面応答」の「ゼン」の力強い発声もemo。ちょうど放送の前週が葵さんのお誕生日だったこともあり選曲しました。

VJクリップMVにあるペインティングから着想して、色が変わるグラデーションをモチーフにしています。


M08. Angel Force / レグナ
激しい曲が続いて、ここで激しく荘厳な感じのこの曲へ。「自分の内側に向かうエネルギー」という印象で、メタル/ハードコア調の重厚感がありながらメロディが切なく、ピアノとストリングスで高まるインストです。(リフは私が大好きだった京都のハードコアバンド nairdに通じるものを勝手に感じています。) レグナさんの新譜のポストロックな雰囲気も私好みなのですが、全体の流れも考えて1stアルバムからの最強の一曲を選びました。

VJクリップMVでレグナさんが背負っている翼から羽根をモチーフに、動きで不可視の力、グリッチで激しさを表現。

M09. 星詠みの唄 / エルセとさめのぽき
前曲の重さとのコントラストを意図的に持たせるために爽やかな方向にしつつ、ピアノの入ったバンドサウンドという密かな関連も持たせました。この曲が流れる辺りで番組が終盤になり、午前2時が近くなる計算もしていました(歌詞にある「午前二時の海」でグッと来るので)。「僕らのセカイが今、ひとつになる」という歌詞もこの状況で聴くと一層響きますね。私たちがそれぞれ隔てられていた状況からまた一緒に向かっていく、そんなこれからのことを重ねての選曲でした。あと「自粛が終わったら、この曲をフロアでみんなで大合唱したい」という率直な気持ちと。

VJクリップMVにもある流星と、夜明け前のグラデーション、穏やかに動く波のモーション、を入れています。

M10. Live your life!! / MonsterZ MATE
聴いてくださった多くの方が「ラストを星詠みにして締めるのね、なるほどね」と思われたかもしれませんが、エゴにエゴを重ねてのラスト曲がこちら。諸々の影響で延長になってしまった周年記念ライブ。開催を今週末に控えたこのタイミングでお祝いしたい、という気持ちで選曲しました。歌詞もものすごくポジティブですよね。「生きていたい」なんですよ...。

VJクリップはMZMさんのサムネで用いられているフレーム(これだけで「MZMだ」と思ってしまうくらいの刷り込み)と、MVのサビにあるテキストのオマージュでお祝いの言葉をシンプルに。


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気持ち悪くならないように割とあっさり書いたつもりだったのですが、長いですね。。
あらためて、誘って下さったTAKUYAさん、楽曲の使用許諾を下さったアーティストの皆様、放送を聴いて下さったリスナーの皆様、ありがとうございました。この記事を読んでくださった方々にも感謝。

-chaosgroove-





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