見出し画像

出張月間③「大阪」3日目

長期出張最終日。いよいよ帰る日です。昨晩は結構夜も遅かったので朝はゆっくり。冷蔵庫に入れてあったウイダーも飲んで出社。ちょっとしてすぐ外出。

noteを書いていると旅行記みたいになるのだけれど日中の大半は仕事をしている(当たり前だ)。ただ仕事の前中後のほんの少しのご飯の時間をながーく書いているため旅行記みたいに感じてします。要するに食べるか仕事しているかという感じ。まあでも観光をゆっくりできる訳でもないからこれくらいの愉しみは残してほしい。

昼ごはん。先輩と外回りに行く前に連れて行きたいと言ってくれたスリランカのカレーのお店。エスニック好きにとってはたまらない。頼んだのはマトン。パスマティライスの上にマトンカレーが乗っていて、その周りに各種野菜炒めや漬物が合わされている。辛口のメニューという事だったけどそんなに辛くもなくパクパクと食べれた。

自分は割とエスニック好きな方なので食べ慣れているが、こんなにスイスイ食べれるエスニックは初めてかも。言い換えれば、紛い物の雰囲気エスニックではなく本格的なエスニックだったからすんなりと食べれたのかも知れない。¥1,700。先輩には前にご馳走になっているので何度もお世話になるのは申し訳ない。と思っていたら現金決済オンリーだったため結局先輩に立て替えてもらうことに…すみませんでした。

外回りの仕事も無事終えて帰社し定時を迎える。まだ少し仕事が余っていたので少し残業し仕事を片付けて退勤。5日間の出張仕事もこれでおしまい。自分お疲れ様でした。

大阪最後の夜は本当は串カツとか食べたかったけど、仕事絡みで1軒行かなければならないお店があったので心斎橋へ。大阪に出張できていた旨とまた来ますと言うことをお伝えしながら白ワイン、ウイスキーを頂く。このマスターがお酒のことなら何でも知っている人で多分喋られたら3年くらいノンストップでお酒のことを喋れる気がする。

グレンリベット13年シェリーカスク。海外まで個人で買い付けに行ったという激レア品。しかも前のラベルと今のラベル、要するに熟成を始めた期間が少し前後する2種類を見せて頂いた。今回飲んだのは昔の方。これは東京でどんなに探しても飲めないのではないか。グレンリベットらしい穏やかなスタイルを踏襲したシェリーカスクの味わい。強すぎず弱すぎず、バランスを保ちながら個性がところどころ感じられる1本。貴重な体験をありがとうございました。

途中で入店してきた常連の女性の話が凄かった。つい先日50代になったというその方は40代ラストの数ヶ月で波瀾万丈の日々を送っていたという。がんが見つかり手術をした。数年前に住宅ローンを組んでいたが今回のがん発見によってウン千万円の住宅ローンを払わなくて良い事になった。保険で手術費用が諭吉数枚分で済んだ。国からの補助金でウン百万円を貰った。「イェーイ」ってなった、との事。お金の損得で考えたら確かに「イェーイ」なのだけれど命には変え難い。そんな彼女が自分に語ってくれた教訓は「健康診断には行きなさい。保険には入っておきなさい」。なる炎勉強になります。

誰かが誰かに自分の何かを話したくなる場所、それによって少し心が安らぐ場所ってのがある事はいい事だ。そこでの人の出会い、話される人生訓が紡がれて人は生きていくのだろう。

お勘定をいただいて、お土産にジョニ赤ミニボトルをもらって、新大阪へ。

新幹線では夜ご飯を。最近駅弁にハマっていることもあり近江牛を。価格との兼ね合いを考えたら物足りなさばっかりだけどまあドカ食いも疲れるしこれくらいでよかったのかな。可もなく不可もなく、一定の満足感のある弁当でした。

この5日間でビールは色々飲んだのでキオスクでは買わなかった。代わりにお店で頂いたジョニ赤と仕事で頂いたビーフジャーキーを。原価0円のささやかな出張お疲れ様会。

今回の5日間出張は人生で一番長い出張だった。しかも2都市を移動しなければならないという山場もあったが、仕事では前向きな事もありそれ以外の時間も体調を崩すことなく終えられたので総じて良い5日間だった。

同時に色々と考える5日間でもあった。東京を離れ他の営業所の人々に会う中で仕事の悩みや鬱憤、溜め込んでいるものを吐き出させて頂いたり、励ましを受けたり、日時的に関わる時間は少ないけれど行くと面倒を見てくれる人々がいる事に会社でできた人との縁を感じることができた。今、自分は自分に合っている仕事ができている。ただ周囲との人間関係や社内政治、理想と現実に挟まれる日々、信頼と責任の揺らぐ環境、どちらかというとストレスばっかりの期間を過ごしている。この仕事を続けることが自分にとって意義があるものなのか?自分のことだけではなくお客様に対して培った関係性の重み、会社という看板を背負う大変さとそれを軽視する人々への憤り、方針の定まらない環境で現場の営業を続けている不甲斐なさ、などなど色々と考えた。

大阪の大先輩と飲んだ4日目の夜、少し打ち明けた。そうしたら大先輩はこう言った。

「真面目にやってるやつほど愚痴をこぼす。本気でやってないやつは愚痴なんかこぼさん。」

ビビっとくるものがあった。その一節に含まれるメッセージにはアドバイスや励ましを超えた何かがあった。そんな感じがした。その気づきがあるだけで今回の出張がとても価値のあるものに感じている。悩み足掻いている日々に一縷の希望を見出した瞬間だった。

来週からはまたいつもの場所での仕事が再開する。正直なところ張り切って仕事に取り組める自分はいない。ただ遠い所に希望はある気がする。その希望を信じてもう少し続けてみようかなと感じた出張であった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?