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牡羊座とは 「悲しむ時間を与えられなかった存在」 なのかもしれない【12星座考察】

こんばんは。

自分自身のアウトプットのために、12星座考察やっていきたいと思います。(なお、全て私自身の独断・偏見というか私からみた12星座を描いていきます。)

よかったらぜひ、最後までよろしくお願いいたします。


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「寝たら忘れる」 と言われる牡羊座の人たち


よく、12星座占いなどで言われるもののなかで

”牡羊座の人は切り替え上手” ”牡羊座の人は寝たら忘れる”

なんてことが書かれています。私自身、牡羊座オーバーロードなので巷で言われていることは当たっていると感じます。

ただし、よく勘違いされるのは私たち牡羊座は決して意識的に気持ちを「切り替えよう!」としているわけではない、ってことです。

どちらかというと”忘れている”感覚に近いんですよね。

「寝て忘れよう!」なんて思ってないけど結果として、寝たら忘れてる。人から言われて(そういえばそんなこと昨日感じてたっけな〜……)って思い出すぐらいの感覚。

もちろん全ての事柄でそう、というわけではないのです。

牡羊座にだって生きていれば、翌朝になっても忘れられないレベルの出来事は起きます。ただ他の12星座に比べるとそれでも圧倒的に気持ちの切り替えは早くて上手なのかもしれません。

私自身が人からよく言われたりするので、不思議だなとはずっと思っていたのですがこうして占星術に触れていく中で「牡羊座」という星座の解像度が上がってきていたので考察をしてみることにしました。


「神話」から見えてくる牡羊座の”悲しみ”


この、巷でよく言われる「寝たら忘れる」という表現。
別の言葉に置き換えると”過去に置いてくる”と言い換えることができる気がするんです。

じゃあ、何を”過去に置いてくる”のか?
それは「悲しみ」なのではないかと私は思うのです。


12星座には星座ごとの神話があります。

牡羊座の神話は「黄金の毛の羊」というお話で、ギリシャ神話に登場する黄金の毛をもつヒツジがモデルになっています。


このヒツジは、ヘルメスが大神・ゼウスから預けられていたヒツジです。黄金の毛だけではなく空を飛ぶことができ、人の言葉も話すことができたと伝えられています。

テッサリア王アイオロスの息子・アタマスには、テーバイ王の娘であるイノーが妃となっていました。やがて、アタマスとイノーの間にはふたりのこどもが誕生します。

ですが、アタマスには前の妃・ネペレーとの間にふたりの子どもがいました。

今回の神話の重要人物が、このアマタスと前の妃であるネペレーとの間に生まれた二人の子どもである「プリクソス」という青年と「ヘレ」という娘です。


現在の妃であるイノーはやはり自分の子どもたちが可愛く、前の妃の子どもたちであるプリクソスとヘレをいつも邪魔者にしていました。

ある時、イノーは農民たちをだまして畑にまく種を火であぶらせ、芽が出ないようにしてしまいます。すると当然のことながらその年は大凶作に見舞われることになります。よって人々は飢えに苦しむことになりました。

アタマスはすでに王位を継いでいましたがこれには困ってしまい、大神・ゼウスに神託を伺おうとします。しかし、イノーはすかさず次に神官たちを騙して「プリクソスを生贄に捧げなければならない」と告げさせます。

このことを知った前の妃・ネペレーはすぐにイノーの計略であることに気づき、プリクソスとヘレを天空へと隠します。そしてヘルメスが預かっていた「黄金の毛をもつヒツジ」にふたりの子どもたちを乗せ、遠くへと逃がすのです。


ヒツジは大空へと舞い上がり、テッサリアの国からはるか遠くへと飛んで行きます。

イノーの手からは逃れたふたりの子供たちですが、しばらく飛んでいるうちに妹のヘレは思わず地上を眺めてしまいます。するとヘレはあまりの高さに目がくらみ、ヒツジの背中から海へ落ちてしまうのです。

これに驚き、悲しむ兄のプリクソス。ですがヒツジは後戻りなどはせずプリクソスを慰めて更に遠くへ飛び続けるのです。

やがて、ヒツジたちはコルキスの国に辿り着き、プリクソスは国王たちに温かく向かい入れられ、その地で幸せに暮らしたとされています。


この神話の中で登場する妹が海に落ちてしまうことで、兄は深い悲しみに暮れるはずでした。でも、黄金の羊は後戻りをしようともせず、ただ慰めるだけで前へ前へと進み新たな地に辿り着いてしまいます。

引き返すこともできたかもしれないし、どこかの島で小休止しては大切な家族に想いを馳せて兄の心のうちを整理する時間があってもよかったはずです。

それでも黄金の羊は兄に「深い悲しみに触れる時間」を与えなかったのです。

私は、この ”牡羊座は寝たら忘れる” と巷で言われる所以はここにあるのではないかと思うのです。


なぜ「悲しむ時間を与えられなかった存在」なのか?


ここからは完全に私の独断・偏見の中での考察タイムとなります。

この神話の中で黄金の羊はなぜ、兄・プリクソスに対して妹を亡くしたことに対する「深い悲しみに触れる時間を与えなかった」のか?

それはこの黄金の羊が「死」というものを理解していたから、だと私は思うのです。


この黄金の羊というのは、ヘルメスから授けられた羊です。ヘルメスは”水星”の元となった神のこと。

ヘルメスの神話は以前に別記事でも触れましたが、ヘルメスという存在は全知全能の神様・ゼウスを手なづけたことによって地上と天界を行き来できる魔法の杖を授けられた存在です。

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「天界」というのは、いわゆる目に見えない世界であり、分かりやすくいうのであれば”死後の世界”でもあると思うのです。

そのヘルメスによって、天界から地上に下ろされたのが黄金の羊です。すなわち、この黄金の羊というのは”天界”がどういう場所なのかを知っていたのだと私は思うのです。


考えてみれば、牡羊座は12星座の中で「始まり」のサインですが、元はと言えば前の星座である魚座から飛び出すことで始まっていきます。

「牡羊座」が ”生まれたての赤ちゃん” であるならば、「魚座」というのは ”死後の世界” であるわけです。

地上に生かされた人々は、死を遂げた後どのような世界にやってくるのか?そして、天界で過ごす神たちの世界と兄妹が生ける地上の世界の違いをこの黄金の羊というのは全て知っていた、と私は思ったのです。


羊の背中から落っこちて亡くなってしまった妹が、どんな世界でこれから暮らすのか?を黄金の羊は知っていて、”天界”は決して悲しい世界ではないことを分かっていた、ということです。

そして、地上に生き残った兄に対しても安心してこの世界を生きていてほしいという願いが込められているのではないかと思ったのです。地上に生き残ることもまた、決して悲しいことではないと羊は知っていたのかな、と。

なので振り返らずに、引き返すこともせず黄金の羊は兄の抱えた「悲しみ」を、ものの見事に”過去”のものとしてしまったのではないかな?と私は思いました。


牡羊座の人は誰よりも 「悲しみ」 を理解している


私は、こうして考察を深めていく中で気づいたことがあります。

それは牡羊座の人たちは誰よりも「悲しみ」の性質を理解している人たちなのかもしれない、ということ。

(ただし、ここでいう”理解する”は”共感する”こととはノットイコール)


終わりの星座であり、死後の世界である「魚座」を飛び出してきた真っ新な状態。それが「牡羊座」という”エネルギー”です。真っ新な状態というのは「何もかもを手放し、置いてきた」ということ。

「魚座」から「牡羊座」の過程では必ず”喪失体験”がついて回るのです。


考えてみれば、私たちはお母さんのお腹の中という守られた場所を失って、この世界に産声をあげます。お母さんとの”一心同体”である環境を失うわけです。

産声をあげて、生まれてくる赤ん坊に居心地の良い環境を無くしてしまうことは悲しみのほかありません。私たちが生まれる時に「オギャー!」と泣くのはその瞬間に生まれる喪失体験の現れなのかもしれません。

でも、その喪失体験による「悲しみ」はすぐに過去のものとなります。なぜなら生まれた赤ん坊はすぐに母親に抱き抱えられて、安心して生きることができるようになるからです。


そう考えてみると、牡羊座の人は「悲しみ」というのものがゆくゆくは”過去のもの”となることを本能的に分かっているから、

”牡羊座の人は切り替え上手” ”牡羊座は寝たら忘れる”

というようなことが言われるのではないのかな、と思いました。


だからこそ、牡羊座の人は「悲しみ」を軽く見ている節があるかもしれないな、とも思うのです。決して強いわけでも、ネガティブを感じないからでもありません。

「悲しみ」の性質を理解しちゃっているからなのです。


けれど悲しい時は悲しむべきだし、きちんと”感じ切る”ことは大切にしないといけません。立ち止まっていいんです。

牡羊座の人は立ち止まればまた、いやでも動き出したくなるから。


そんな「牡羊座」への考察でした。



次回は「牡牛座」の考察をやってみたいと思います。
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