ベーシックインカムの導入

ウイルス感染の影響により収入が減少して生活が脅かされる人々が増加している。現在の段階で早急に望まれているのは国からの補助金や税金の免除であるが、将来的には金融面でどのような変化が起きるのか想像してみた。

ベーシックインカムの導入が理想
 私が現段階で望む金融面での日本の将来の理想像。それはベーシックインカムの導入だ。大きな財源が必要だとは思うが、20歳(2022年からは18歳)を超えた成人に一律に10万円を支給する。10年に一度、世の中の物価の変動を価格に反映させる。
 もちろん働いていても、いなくても一律に支給だ。国民が日本で生きてゆく権利、生活する権利として支給するのだ。その際に心配されるのは、ベーシックインカムだけで生活できる人は、働かなくなるのではないかという心配だろう。
 しかし、それでもOKだ。誰もが自由に生きる権利を持っている。例えば一人暮らしの人がベーシックインカムの収入の範囲内だけで節約しながら生活を楽しむのも一つの生き方かもしれない。あるいは、シェアハウス等を利用して毎月の費用を抑えれば経済的には困らないかもしれない。
 そして、ベーシックインカムには所得税は課税しない。ただし、住民税や国民健康保険料は一番低い税率で課税する。さらに国民年金は廃止する。これから成人になりベーシックインカム支給対象になる人達からは国民年金保険料は徴収しない。そのため65歳になっても年金の支給はない。その代わりにベーシックインカムが死亡するまで支給される。現在成人している人達からも国民年金保険料は徴収しないが、現在までに納付した期間に応じた年金は支給される。10、20年以上等の納付期間がないと年金が支給されないという条件は廃止する。ベーシックインカムと年金の2つが支給されるイメージだ。また、これから成人する人、もしくは今まで年金を納付してきた人の中で、もっと年金に相当する制度を利用したい人には確定拠出年金のような制度を利用してもらう。希望する人だけ老後に備えて貯金するようなイメージだ。
 このようにみると、ベーシックインカムだけで一生生活するのは厳しいかもしれない。あくまで、ベーシックインカムは生きていくための最低限のセーフティネットなのだ。それに、完全に働かない生活をする人達は稀だろう。なぜなら、人は何かしら活動したい、人に会いたい、自己表現したいという欲求があるからだ(精神的に落ち込んでいる時などは除く)。そして今回の外出制限(Stay Home、自宅待機、在宅勤務など)を経験して分かるが、多くの人は外に出たいのだ。
 特に、親しい人とは外で会って活動したいだろう。現在の会社へ勤務するという形態だけでなく、気の合う人達と一緒に何かの活動を立ち上げる、会社を作ってみるのも良いかもしれない。そこで失敗して活動拠点や会社を失っても生活していける安心があるのが、ベーシックインカムだ。失敗しても死ぬことがない。最低限の生活には困らない。困らないように時代に合わせて支給金額は調整する。
 人々は安心して一人一人の創造に取り組める。会社に勤務してもしなくても生きていける。会社に勤務するにしても、今よりももっと転職がしやすくなり、流動性が高まる。同じ職種なら誰がどこの会社に行ってもすぐに業務ができるようにシステムの統一化、マニュアル化が進む。
 前述のとおり、ベーシックインカムだけでは不足だと思う人がほとんどだ。だから働く人の数はそれほど変わらないだろう。ただ、その中身と形が変わっていくだけだ。それに活動や仕事の中身、収入が多い少ないに関わらず、その人が好きな、もしくはその人の適性にあった活動や仕事をしている人の魅力度は高い。その人自身が充実感を味わっているからだ。付き合う人を選ぶ時にも相手が発している魅力度は、相手を選ぶ時の一つの条件だろう。条件というよりも自然に惹きつけられてしまう。だから人々はお金よりも自分の魅力を上げようと意欲を高めるので活動のモチベーションも上がる。
 さらに制度としては、ベーシックインカムを導入すると同時に所得税の税率を上げるのも良いだろう。それでも給与をもらっている人はベーシックインカムの収入もあるので、それほど文句は出ないはずだ。
 政府はベーシックインカムを導入しなくても、個別に補償する制度があると言うかもしれない。しかし、失業保険には自己都合と会社都合で待遇が違う。自己都合の場合は失業認定されてから最初の90日間は失業保険が支給されない。しかも再就職する意思がある人、つまり再就職活動している人にしか支給されない。また、健康保険の傷病手当金は医師からの診断が必要だ。しかも会社が手続きを渋る可能性だってある。失業理由や体調不良は人によって内容は様々だ。現在の制度では全ての人に行き届く安心という意味では時代に合わなくなってきている。
 それでも国が問題にする一番の理由は財源だろう。確かに現在はそのとおりかもしれない。個人商店の家賃の支払延期、収入の補償、現行の制度での失業手当の支給・・・当面は現在の制度で最大限の補償手続きが必要だろう。しかし、そもそも政府とは国民の代表なのだ。国民一人一人が望めばいずれ新しい制度は創造される。まさに、「思考は現実化」するのだ。それは集団意識が1つのことについて強力に望む力であり、集団瞑想に似ているかもしれない。いや、一人一人が集団にならなくても日々の無意識化で同じことを望んでいれば集合意識が働き、望む現実が加速されるのだ。
 いずれにしても、現在に生きている私達基準でいうと、つまり3次元ベースでいうと、国民100%が選挙の投票に行くのと同じ意味を持つのだ。選挙自体にはいまだに魅力を感じず毎回仕方なく投票に行くのだが、国民一人一人が望む良い未来を築けるように意識したい。
 ベーシックインカムは私の中での未来での一つの理想像だが、それよりももっと良い方法で世の中が進んでゆくのであれば、そちらの方法で世の中の状況が改善されるように望む。そして、このように一人一人が望む現実になるための提案を書いてみるのもおもしろい。もちろん、将来の話ではなくても現在必要だと思う仕組みでも良いと思う。
 今回は自分の頭の中におりてきた考えをアウトプットできて良かったと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?