LINE社を退職するけど、特に変わりありません。

先日VRChatでバナナの格好をした外国のおっさんから「つきあってほしい」と告白された。「いいですよ」と答えると、「僕たち、今つきあってるんですね」と、初対面のおっさんに何度も耳元で言われてきつかった。

単なる冗談の言い合いだけど、こういったカオスはインターネットが流行り始めた時に似ていて懐かしく感じた。大昔、「海外の人と自由に交流できる」と聞いてネットを初めてやってみると、ビデオチャットの向こうに全裸の男が立っていた。

全裸の話がしたいのではなく、コンテンツの話がしたかった。新しいものは常にカオスから生まれてくるけど、長年コンテンツを作ってきて、これから大きな変化がやってくるなと感じる。

VRは一つの表現手段でしかなく、根底にあるのは身体の映像化。ネット上で自分の身体を映像化していく流れだ。これはスマホでも実感できて、最近LINE NEWSでプロデュースさせてもらった作品でもその感覚を体験できる。

「スマホによって映像は身体の一部になった」ピタゴラスイッチなどで知られる佐藤雅彦教授に、これからのコンテンツ作りについて聞いてきました

さらにはロボットを遠隔操作する「身体の遠隔化(テレイグジスタンス)」や、「都市の映像化」のミラーワールドなど、自分を拡張していくコンテンツがこれからどんどん出てくる。

虎ガラのオバちゃんを皮切りに、これまでLINE社で様々なコンテンツを作らせてもらって感謝しかないけど、作りたいものが増えてきてどうしたものかと思った。VRはまだ黎明期で、ビジネスに活かせる業種は限られている。

そんなときに、auのKDDIからこれからコンテンツも作っていくと誘ってもらい、KDDIグループで「ものづくり」を担当するというmedibaに11月から参加させてもらうことになった。VRだけやるわけではないけど、キャリアとVRは距離が近いので提案できることはあるだろう。

medibaは副業を推奨していて、10末でLINE社を退社するけど、引き続きLINEのコンテンツも手伝えることになり、実際に次のコンテンツ企画を進めている。

私が言うのもなんだけどLINE社は懐が深い会社だった。こちらは昔、ハロウィンで一番背が高いコスプレを目指して作ったキリン男だけど、普通会社でこういったものは作らせてもらえないのではないか。

ライブドア時代から数えると15年目になるので退職すると言ったら結構驚かれた。

昔知り合いから、「ライブドアにいるって聞いて心配したけど、LINEになったと聞いて安心した。」と言われて驚いたことがある。会社は変わったけど、私自身は1ミリも変わってないからだ。

転職してKDDI/medibaで、そして副業でも個人でもコンテンツをどんどん作っていこうと思う。なので、LINE社を退職しますが、特に変わりありません。今後もよろしくお願いします。

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