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PUBGのデータアナリストとしての今までの活動とこれから

お礼

SunSisterでのPUBGのデータアナリストとしての活動は終了となりました。
PJSが終わりPJCに変わるタイミングで加入して約3年間、SunSisterではアナリストの募集もしていない、私自身も何の実績もないにも関わらず、代表のもるさん、アナリストの高松さん、その時のチームメンバーの皆さんが受け入れてくれて、その後は3年間色々な選手が加入してSunSisterとして活動が出来て本当に楽しかったです。

最後までデータアナリストを続けてSunSisterを近くで応援できたのは本当にいい経験になりました。
Predator様と一緒に応援できたこと、ファンの方々と一緒に観戦して盛り上がったこと。忘れられない思い出です。


振り返り

観戦勢時代

PCは小さい頃から使っていましたが、FPSをちゃんとやるのはPUBGが初めてでした。PUBGで遊ぶようになってから良い設定はなんなのか。強い人のプレイが見たい。ということから、PUBGの配信やコミュニティ大会を見るようになりました。

そこからはコミュニティ大会によく出ている強い人の配信を中心に見たりするようになり、その中でPUBG JAPAN SERIES αリーグがあると知りゲームを自分がプレイして楽しむのではなく「観戦する」という楽しさを初めて知りました。

その中で推し選手・チームが出来てPUBGの観戦勢となりました。
私はPUBGより前の競技シーンや配信界隈を知らなかったのであくまでイメージではありますが、PUBGをやるためにPCを買った人、配信を始めた人、eスポーツの観戦勢が増えたきっかけはPUBGだったのかな。と思っています。


PJSの時代は色々なストリーマーさんがPUBGの配信をしていて、PJSの競技シーンにもたくさんの選手・チームが参戦し盛り上がっていましたが、プロの競技シーンとしてまだ甘い部分もあり不祥事も多くあったと思います。

こういうニュースを見ていて、推し選手たちが競技以外のことに時間を使っている状況は悪循環なのでは?と思うようになりました。
まだまだこの時代は選手活動だけではなく、働きながら選手をやっている人が多くいて、少しでも選手がスクリムや大会に集中できるように何か自分の知識でやれることはないのかな。と思い始めて調べていくうちに、PUBGにはデータを取得できるAPIがあることを知りました。

そこからはPUBGのデータの何が有力な情報なのか。選手たちが練習後、大会後にどういう情報を見て反省会をしているのか。など観戦勢なりに考えながらbotを作っていました。

私はPUBGのゲームをやったり大会に出る訳でもなく、FPS自体の知識がある訳でもない。ましてやデータ分析の知識もある訳でもなく、あるものはプログラミングの知識ぐらいでPUBGのデータをどうしたら役に立つ情報に出来るのか分からないことだらけでした。

PUBGのAPIのデータがあれば、選手やアナリストが大会の動画を見て調べている時間を短縮できてより練習に集中できるのではないか。自動化して情報を収集できるのではないか。データ分析系のプログラミングの知識の勉強になるかもしれない。と考えていました。

そんな中PJSが終了し推しチームも解散となり、もし推しチームの選手の中でまだPUBGの選手を続ける人がいるのであれば、そのチームでちゃんとしたデータアナリストとして活動をやってみたいな。と思うようになりました。

そしてSunSisterにデータアナリストとして加入となりました。


データアナリスト時代

SunSisterにはアナリストの高松さんがいてくれたので、高松さんとコミュニケーションを取りながら、高松さんが調べてみたかったことを中心にデータ
の取得・分析をやっていました。

基本的な流れは下記の形でした。

  1. こういうことは出来ますか。という相談

  2. データを確認しプログラミング

  3. 分析結果を共有

こういうこと」の部分は私が選手活動をしたことがないので、具体的な話を知ることが出来て本当に楽しかったです。
その「こういうこと」をAPIのデータを見て。これがあれば出来る。こういうデータしかないのでここが限界。など最初は知識のないプログラミング言語や分析方法なので分からないことだらけで大変でしたが、仕事で経験していない知識を実践を通して勉強が出来たので有意義な時間でした。

徐々にデータの中身の理解も増えてくると、高松さんと一緒にこういうデータがあるから、情報を蓄積・分析してみたら面白い結果が出るのでは?とか、過去のデータと今のデータを比べて違いがあるのか。などミーティングするのも楽しい時間でした。PJCが始まった頃は、ドン勝ルールに変わって、その後ルールが戻ったり、ランクマッチと競技シーンを合わせていく発表があったり、それに合わせて新たな情報の分析などたくさんのことがありました。

個人的に選手のアイテム所有状況の分析は本当に大変でした。アイテムを拾う、落とす、使う、装備する、外すなどのデータがあるのですが、すべての履歴を追う必要がありますし、入れ替えが発生した時の複雑さは大変でした。
特定のパターンでエラーになったりもするので、この試合のデータでは分析出来るけど、この試合ではエラーで落ちる。など大会中でも即時修正したりしてました。
最後の方には、安地情報を蓄積して、似たような安地の検索や安地のヒートマップのシステムなど自分の経験のない領域のプログラミングに挑戦したり面白いシステムが出来たかなー。って思っています。


長くPUBGは続いていて世界を見るとプレイ人数は多いと思いますが、日本のPUBGのプレイ人数は減ってしまっている状況だと思います。
それでもストリーマーさんが参加するカスタムや開催するカスタムを久しぶりに見ると面白い!ストリーマーさんもPUBGが楽しい。って言っているのでPUBGは面白いコンテンツなんです!

PJCでは、「世界で勝てる日本チームの輩出を目指す」という方針が強く打ち出されていました。
それでもやはり世界の壁は高かったと思います。

ここからは個人的な意見です。

PUBGは16チーム(64名)が必要で、スクリムの開催にも人数が必要ですし、海外大会に出場するようなチームは海外チームとのスクリムに参加してよりレベルの高い環境で練習したい。と思うようになっていたのかな。と思います。

日本チームとしては世界で勝つようになるためにも練習から世界のチームと戦いたい。そうなると海外のスクリムに参加できるチームはレベルが上がるが、日本地域を見ると新しい選手やチームの加入が少なくなってしまったのでスクリムが開催できない。このような状況になってしまっていたのかな。と思います。

メンバーが変わるとシナジーで強くなるチームもあったと思いますが、長く続くと新たにPUBGを始めよう。と思うユーザーは減りますし、やってみよう。と興味を持ってもマッチングの影響で周りが強すぎて楽しくない。一緒にやる人がいない。スポーツも同様だと思いますが最初からプロになろう。と思ってやる人は少なくて、最初は「楽しい」から始まることが多いと思いますが、ゲームはリリースされてから時間が経つと最初の「楽しい」に繋がる経験が難しいと思います。
通常のスポーツとは違い学校の体育とかで同じレベルでみんなで始める。みたいなことが少ないですし、バトロワゲームは人数が必要なので、リリースされて期間がすぎるとどうしても低ランク帯の人数は減っていく訳で初心者の人はマッチングが長い。botも導入されていますがbotだと面白くない。などこの辺りはすごくバランスが難しいのかな。と思います。

eスポーツ自体は色々と続いていると思いますが、一つ一つのタイトルを見るとスポーツの野球やサッカーのようにずっとプロリーグがあり続ける。とは限らないのでリリースされて時間がたったゲームでプロを目指す。というのも今は難しい状況なのかな。と思います。


ゲームの競技シーンとして

  • ゲームタイトルの運営

  • 大会運営・サポート企業

  • チーム・選手

  • ファン

PUBGはそれぞれアツい気持ちが持った人たちが多かったと思いますが、eスポーツだとしてもビジネスの部分はなくならないと思います。

ビジネス度外視でやることも出来るのかもしれませんし、やってくれていたところもあったと思いますが、そうすることでそのタイトルや運営、サポート企業が経営難になり運営が出来なくなってしまっては元も子もないと思います。
誰もが時間は有限で、人生の中でそれぞれのタイミングもあって同じ人達で続けていくことが難しいこともあるので、新しい世代が入ってこないといけない、新しく入ってくる人たちが魅力に感じる何かを残していかないといけないのかな。と思います。

私はゲームタイトルの運営でも、大会運営・サポート企業でもないし、チーム運営もしたことないですし、選手でもないのですべては想像で分からないことだらけです。

ちょうど2023年の振り返りのnoteでこのような言葉を見ました。

新規に応援して下さるファンを再び広げることが出来なかったことはチカラが足りず心残り

リードするのはいつも大会側です。自分たちがそこに出場するチームに向けて何ができるのか?一緒に何を目指すのか?しっかりコンセプトを持ち、かつ最後それがチームのどんなメリットになるのか?をチームに説かなければならない。チームは選手に至るまでそれを理解して大会と共に歩まなければならない。

ビジネスの部分もあると思うので話せないことのほうが多いとは思いますが、一つ一つの施策にはそれぞれの想いや求める結果があった訳で、他のゲームタイトルでも世界的に長く続いているもの、日本でもプロシーンとして定着しているタイトルもあるので、運営側、チームや選手側、ファンがWIN-WINな関係で続くにはどうしたらいいのか。PUBGを盛り上げたいな。と思い活動していましたが、しっかりと考えて行動できていなかった部分は心残りではあります。

これから

仕事では、直接の勝ち負けみたいなことは少なくやっぱりチーム活動を通して勝ちたい。チームが勝つために勉強する。自分の知識や経験がチームの役に立つ。みんなでチームを応援するというのは楽しいのでPJC2024の日本の競技シーンの発表もあったのでPUBGの競技を続けるチームや選手がデータを活用してみたい。と思う人がいるのであれば、その人達と一緒に何かしたいな。と思っています。

競技シーン、ストリーマー大会、コミュニティ大会、配信環境などeスポーツに繋がる数値的な部分もちゃんと理解しながら、これからもチャレンジできることにはチャレンジしたいな。と思います。

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