戦後、朝鮮半島や満州から引き上げてきた女性に堕胎手術などをした秘密病院・二日市保養所跡に来ました。
今、福岡県筑紫野市の二日市保養所跡に来ています。
こちらは戦後、満州や朝鮮半島から引き上げてきた女性に対して、堕胎手術を行った秘密病院ということです。
なぜこういうところが必要であったかと言いますと、満州・朝鮮半島において、女性の方々が不幸なことに強姦被害によって妊娠された方がいたということです。
当時、堕胎手術は違法であったわけですが、かといって政府がそれに対して何もしないわけにはいかないということで、こういう秘密病院が作られたということです。
当時は麻酔も満足にできずに、麻酔無しで堕胎手術もされたということみたいです。
正直麻酔無しで堕胎というのは、私も想像ができないです。
私も医者でありまして科は違います。
放射線科ではありますけれど、10年ほど前は初期研修医としてスーパーローテーション2年間、各科を研修をさせてもらっていたんですけれど、その時に産婦人科研修も2ヶ月、行っています。
その時に一度だけ堕胎の手術をさせていただきました。
やってて自分でも色々な複雑な思いではありましたけど、やっぱり子宮の中を色々と、なんて言いますか、とにかく手技をかなり加えるわけで侵襲がかなり大きい。
それを麻酔せずにというのは想像にし難い感じなんですけれども、それでもそういうことをしなきゃいけなかった、しかも秘密にということで当時の政府、そしていろんな方々の苦悩が伺えるところであります。
今、二日市保養所跡に来ているというのは、先ほど何度もお話した通りなんですけれど、小さなお参りをするところと、あと「仁」と書かれた大きな石があるわけです。
二日市保養所に関する案内版みたいな、そういうのは基本的に無く、こじんまりと言いますか寂しい感じはします。
老人ホームの駐車場の一角にあるということです。
私としては、非常に国民が知るべき歴史的な重要な施設だと思いますので、案内などを充実させたらと思うんですけど、なかなか色々と難しい問題があるかもしれません。
そういったところも含めて、こういうことは国会の方にも持ち帰っていきたいと思います。
当時の公の文章の記録なども、どれだけ残っているのかというところもありますが、そちらで働いていた看護師さんの証言は貴重な証言だと思います。
この機会に皆さんにも、この二日市保養所跡についてご承知いただけたらと思います。
インターネットで検索するといくらでも情報が出てきます。
新聞記事も、確か産経新聞も記事出してました。
https://www.sankei.com/article/20200812-ZHMSFBHVV5ODJGF2ST7B6V6KSU/
毎年5月14日に供養祭があるので、時間があれば参加してみたいとは思っています。
少し短いですが、今回、福岡県筑紫野市の二日市保養所跡に来ました。
場所的には博多駅から特急電車だと1駅20分ぐらいで、そこから徒歩10~15分ぐらいで来ることができます。
https://youtu.be/6UNMuJvqTzE